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「実質有利子負債」という考え方

「実質有利子負債」という考え方

銀行員が企業をチェックするポイントの一つに、「有利子負債」があります。

有利子負債は、借入金・社債など、利息を支払っている負債のことを言うのですが、決算書・試算表の中で、有利子負債が多ければ、銀行は今以上の融資実行に消極的になります。

企業によって、規模はいろいろですので、有利子負債が多いか少ないかを図る指標として、売上高に対する有利子負債、があります。

売上高を企業の規模を図るものとし、それに対する有利子負債の割合を計算し、銀行はその企業の有利子負債が多いか少ないかを判断します。

例えば、年商6億円の企業が、1億円の有利子負債を持っていたら、月商の2ヶ月分の有利子負債を持つ、ということになります。

業種によってさまざまですが、だいたい月商の6ヶ月分以上の有利子負債を持つと、銀行は多いと感じるようです。

有利子負債の多い企業に対して、これ以上融資すると、企業の規模からして有利子負債が多すぎるのではないか、と銀行は見て、そのような企業に融資をすることに及び腰になります。

しかし、銀行に、自社の有利子負債を見かけより少なく感じさせる方法があります。それは、「実質有利子負債」です。

実質有利子負債とは、有利子負債から、企業が所有する現金預金を差し引いたものです。企業が借りすぎたものが、現金預金として余っていて、それは有利子負債から差し引いて考えよう、というものです。

たとえば、有利子負債3億円、現金預金2億円の企業、この場合、

有利子負債    3億円
実質有利子負債 1億円

となります。

銀行は、なかなか実質有利子負債で有利子負債の量を見てくれません。表面上の有利子負債を見て、その企業の有利子負債が多いか少ないかを判断します。

そうならないために、決算書の説明時などに、銀行に渡す説明資料を作り、その中で、「当社の実質有利子負債は、○○円で、・・・」のような記述をし、銀行に説明するのです。口頭だけではダメです。書面にしなければなりません。

そうすることによって、銀行は、企業の有利子負債を、少なく見える実質有利子負債の量によって、判断するのです。また書面にすることによって、融資の稟議の時などに、その資料は添付される可能性が高いため、資料を見る銀行員全員が、実質有利子負債の量によって、融資をするかしないかを判断するようになります。

ちょっとしたテクニックですが、かなり有効です。

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