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リスケジュール交渉にあたって粉飾決算を打ち明けるべきか?

粉飾決算は、銀行に伝えるべき。

銀行から融資を受けられず、一方で毎月の返済負担が重い企業は、毎月の返済金額を0円近くにしてもらったり、一括返済の手形貸付などの返済を猶予してもらったりすること、いわゆるリスケジュール交渉、を行う必要があります。

 

リスケジュール交渉を行うまでの状況の企業は、7~8割方、粉飾決算を行ってしまっているのではないでしょうか。

 

赤字を黒字に見せたり、ない資産をあるように見せたり、もしくはある負債をないように見せたりと、銀行からなんとか融資を受けようと、粉飾決算を作って銀行から実際に融資を受けていっている企業は多いですが、それでもいつか、限界はやってきます。

 

粉飾決算を銀行に打ち明けるかどうかは、われわれが中小企業の倒産回避、企業再生コンサルティングを行っていく中で、顧問契約で入った企業様においてはじめに銀行とリスケジュール交渉を行う場面で、いつも出てくる問題です。

 

リスケジュール交渉にあたって、弊社は、企業と一緒になっての資料作りや、交渉の場における経営者との同席など、500社以上のリスケジュール交渉をお手伝いしてきましたが、そこでの結論は、粉飾決算は、銀行に伝えるべき。ということです。

銀行をいかに刺激しないで粉飾決算を伝えるか。

そもそも、リスケジュールを行うと、その銀行において、リスケジュール期間中は融資を受けられないことになりますが、融資が受けられないのに粉飾決算のまま、ということもないし、またリスケジュールは、銀行の支援ということですので、銀行に協力を求めるには、実態を銀行に見せて銀行からの信頼を得るべきだからです。実態を打ち明けた方が、銀行としては、全てを打ち明けてくれる経営者、ということで、逆に信頼しやすくなるのです。

 

ただ、粉飾決算を銀行に伝えないより、伝えた方が、企業経営者側としては、当然にリスクを感じるでしょう。

しかし、要は「銀行をいかに刺激しないで粉飾決算を伝えるか。」です。

そのためには、次のように銀行に粉飾決算を伝えます。

 

  • 「粉飾決算」という言葉では伝えない。
  • 「リスケジュールをお願いするにあたって、決算書を精査してみた結果を見ていただきたい。」という表現で銀行に伝える。
  • 粉飾決算には、「1つ決算書型」と「複数決算書型」とがあり、「1つ決算書型」は税務署提出のための正式な決算書自体で粉飾をしていること、「複数決算書型」とは正式な決算書とは別の決算書を作りその決算書を銀行に見せていることであるが、「複数決算書型」の場合、「銀行に出している決算書とは別の決算書がある」ということを言うのではなく、「(銀行に出している)決算書を精査してみたら結果こうなった」と言うようにし、正式な決算書が別にあるということは言う必要はない。

 

銀行は、「粉飾決算」という言葉を聞くと、やはり刺激を受けやすいです。
そうではなく、「決算書の精査」という、「やわらかい表現」で、銀行と話し合いをするのです。

 

経営者としても、「粉飾決算」と銀行に言うのでは、心理的に抵抗はあるでしょうが、「決算書の精査」という表現であれば、銀行に言いやすいのではないでしょうか。

 

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