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黒字の決算書を作る方法

銀行の融資審査は決算書が8割

銀行の融資審査は、決算書で8割決まります。

 

決算書の中には貸借対照表と損益計算書とがありますが、貸借対照表で重要なのは「純資産」、損益計算書で重要なのは「営業利益」「経常利益」です。

 

今回は、損益計算書のお話をします。

 

損益計算書において、営業利益・経常利益が黒字であるか、赤字であるかは、銀行の融資審査においては、天と地ほどのちがいがあります。例えわずかでもよいので、営業利益・経常利益は、黒字にすることです。

 

あなたの会社は、利益が黒字になるように、努力をしているでしょうか。

 

その努力とは、経営改善ということはもちろんですが、それとともに、ちょっと気をつければ、黒字の損益計算書ができあがる、その努力のこともいいます。黒字の損益計算書を作るには、決算日の半年前ぐらいから、気をつけていきます。

 

まずは毎月試算表を作り(毎月試算表を作ることは、経営をしている以上当たり前に行うべきことです)、決算書が黒字になるよう、試算表の損益計算書を見ていきます。損益計算書が赤字になるということは、当然、会社の経費を多く使っている、ということです。

 

ここで今一度考えてみます。

経費は個人のために使ったのか会社のために使ったのか

経費は、本当に「会社のため」に使ったものか、それとも「個人のため」に使ったものか、どちらでしょうか。

 

例えば、書籍を買ったとします。「資金繰り完全マニュアル」という題名の書籍(実際に私が執筆した本です)をあなたが買ったとします。それは、会社のため、つまり会社の資金繰りがうまくいくように、参考にするために買ったのであれば、会社の経費ということになります。

 

個人のため、つまりあなたが「資金繰り」について、もっと深い知識を得たい、ということであれば、個人のポケットマネーで買ったものとなります。

 

このように、経費と言われるものの多くは、会社のために使ったとも言えるし、個人のために使ったとも言えることになります。

 

私が何が言いたいかというと、個人のポケットマネーとしての支出が多いと、会社の損益計算書の、販売費一般管理費がそれだけ少なくなり、黒字化しやすい、ということです。

 

例えば、交際費。会社の経費とするか、個人のポケットマネーとするかは、経営者で決められるでしょう。

役員報酬を減額して黒字決算にする

もしくは、途中から役員報酬を減額する、という手も、黒字決算を作るためには有効です。役員報酬の減額を税務署に否認されないための要件としては、業績が著しく悪化した場合、というものもありますが、ここは顧問税理士の方に相談してみてください。

 

このように、経費を会社負担にするか、個人負担にするか、これによって、限度はあるものの、赤字を黒字にすることができます。

 

例を挙げてみます。

 

できあがり決算予想(百万円)

売上

200

売上総利益

80

販管費

83

営業利益

△3

この場合、例えば販売費一般管理費(販管費)のうち、5百万円は経営者の個人負担にできそうなものであれば、それを個人負担とすることにより、販管費は83百万円→78百万円、となり、営業利益は+2百万円と、黒字となります。

 

赤字幅が大きい場合は、無理できませんが、赤字幅が少額であれば、経費を個人で持つことにより、黒字化することができます。

 

いったん会社の経費としたものを個人経費とする場合、やりがちなのは、個人(経営者)に対しての貸付金や仮払金勘定で計上してしまうことです。

 

経営者に対する貸付金勘定などは、返ってこないものとして不良資産として銀行は見がちなので、なるべく貸付金勘定や仮払金勘定として計上されないよう、決算日の前に、個人から会社へ返済するなど、処理をしておきたいところです。

 

このように、銀行から融資を受けやすいようにするにはどうすればよいか、気を配ってください。

 

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