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リスケジュールとセットの資金調達の考え方

リスケジュールをやらなければならないケース

私たちへのご相談の9割以上は、資金繰りが苦しいがなんとかならないか、です。資金繰りが苦しくなる直接のきっかけで一番多いのは、やはり、銀行から融資を受けにくくなった、ということでしょう。

 

例えば、毎月の返済金額が300万円である企業の場合、年間の返済金額は3,600万円となりますが、これを、事業で利益を出して返済できなければ、年間で3,600万円の資金調達が必要となります。

 

そのような状況で、銀行から融資が受けられなかったら、とたんにその企業の資金繰りは苦しくなります。

 

銀行から融資が受けにくくなったという状況が発生したら、すぐにご相談に来ていただければと思うのですが、多くの企業では、返済をがんばって進めてしまい、現預金が尽きかけてくる時にやっと、私たちへご相談に来られます。

 

その場合、資金繰りをなんとかまわるようにするためには、銀行へ、毎月の返済を減額してもらう交渉、つまりリスケジュール交渉は、絶対に必要となります。

 

これは、「やった方がよい」という次元ではなく「やらなければならない」という次元の話です。

リスケジュールを行うにあたっての資金調達

ただ、現預金も尽きかけている状況なので、合わせて、ダメでもともとで、資金調達の方法も合わせて探ることもあります。

 

希望金額は出ないが少額は出そうな場合(例:希望金額は3,000万円だが、300万円まではなんとか出そうな場合)、ここ10年以内にできてきた新興の金融機関などをまだ使っていない場合、など、もしかしたら資金調達ができるかもしれません。

 

ここでの資金調達は、あくまで「リスケジュールとセット」での資金調達です。リスケジュールを行う金融機関と資金調達を依頼する金融機関は別になります。

 

ただ、資金調達できる金額は微々たるものでしょう。しかし、現預金が尽きかけている状況にまでなってしまった企業にとっては、貴重な資金となることでしょう。

 

ここでの資金調達は、毎月の返済をするための資金調達とはならず、現預金が尽きかけている状態においての少しでも足しになれば、という性質のものとなります。

 

資金調達ができたからリスケジュールはやらなくてよいと、時々勘違いしてしまう方がいらっしゃいますが、大間違いです。

 

先の例で、年間3,600万円返済していて、このようなダメでもともとの資金調達でなんとか成功して500万円の融資が受けられた、それでも、同時にリスケジュールを行っておかなければ、その500万円は2ヶ月の返済に充てられるだけです。同時にリスケジュールを行わないと、その資金はすぐになくなります。

 

また、ここで資金調達できた資金を、滞納分の税金や社会保険、買掛金などの支払いに充てようとされる経営者の方もいますが、それもだめです。

資金調達した資金は会社再生のための軍資金に

あくまで、再生のための軍資金として、大事にするべきです。

 

税務署や社会保険事務所、買掛金支払先へは、今後どうやって支払いをしていくかを交渉するべきであって、たまたま資金調達ができたからと安易に支払いをしてしまうのは自分の首を大きく絞めてしまうことになります。

 

重要なのは、厳しい状況における資金繰りの中で、資金のバランスを考えていくべきであるということです。

 

たまたま資金調達できたからリスケジュールをしなくてよい、滞っている支払いにあててよい、と考えてしまうのを、「行き当たりばったり」というのです。

 

リスケジュールは絶対に行い、それと同時に少しでも可能性があるのなら資金調達も挑戦していく。それでたまたま成功したらそれは再生のための軍資金にあてるべきで、資金調達がたまたまできたからと、リスケジュール交渉を中止するのは、倒産を早めることになってしまいます。

 

これは考えてみればすぐに分かることですが、理解されない経営者もいらっしゃいますから、私は口酸っぱく言っていきます。

 

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