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融資に積極的な地方銀行の支店とは

地方銀行はどこで預金を集めてどこで融資を行うか

地方銀行は、地域に密着した銀行ですが、一方で信用金庫ほど、営業範囲がせまくありません。そのため、他県で収益を稼ごうと、本社がある県だけにとどまらず、広く店舗展開している地方銀行は多いです。あなたの会社の近くにも、そのような地方銀行の支店がないでしょうか。

 

例えば、私が7年半勤めた地方銀行は、岐阜県の地方銀行でしたが、地元の岐阜県で集めた預金を、運用、つまり融資先を探そうと、隣県である愛知県に積極的に店舗展開していました。その銀行の店舗の3分の2は岐阜県にありましたが、3分の1は愛知県にありました。中でも、大都市である名古屋市において積極的に融資先の拡充を図っていました。

 

私のいた銀行のように、地方銀行で、本社のある県で預金を集めて、他県で融資先の拡充を図っている銀行は多いものです。なぜなら、本社のある県では預金は集められても融資先がなかなかなく、近隣の大きな都市で、融資先の拡充を図ることができるからです。

融資に積極的な地方銀行の視点の見分け方

そう考えると、そのような目的で存在している支店は、積極的に融資先を探している、ということが分かります。また、その支店がどのような位置づけかは、その支店の、総預金量と、総融資量で分かります。

 

例えば、預金を集めることが中心の支店、個人客が中心の支店では、

 

総預金量250億円 総融資量150億円

 

というようになります。そのような支店は、定期預金の獲得、年金口座の獲得、住宅ローンの拡充、などに重点が置かれます。一方、融資先を拡充することが中心の支店、法人客が中心の支店では、

 

総預金量200億円 総融資量400億円

 

というようになります。このような支店は、新規融資先の獲得、融資量の増加、などに重点が置かれます。あなたの会社が取引している支店の位置づけは、「支店の総預金量と総融資量、どちらが多いか」という質問でも把握することができるので、担当の銀行員に質問してみるとよいでしょう。

 

他県から進出してきている支店は、融資先の拡充を目的として開設された支店が多く、支店の考え方として融資に積極的であり、そのような支店とのつきあいはお勧めです。

東京・大阪・名古屋などに進出している地方銀行の支店は融資に積極的

また、東京や大阪など、大都市中の大都市に進出している、地方銀行の支店があります。私は、勤めていた地方銀行で3つの支店を経験しましたが、最後の支店は、大阪支店でした。多くの地方銀行が、東京、もしくは東京と大阪、もしくは東京・大阪・名古屋に、1店舗ずつ、といった感じで支店を構えています。

 

この支店の位置づけは、当然、融資量の拡充です。東京や大阪などの大都市で、融資先を拡充しようという位置づけの支店です。だから、このような支店では、預金の増加は本部から求められていません。融資先の増加、融資量の増加、が求められています。ただ、そのような支店は、ある程度の年商規模以上の企業でないと、取引をしない考えを持っています。

 

例えば私は、大阪支店では、日々の営業活動の3分の2を新規融資先の増加に充てていましたが、帝国データバンクから取得する企業情報の中で、年商20億円以上の企業をピックアップして、とびこみで営業に回っていました。

 

東京や大阪では、企業の数が多すぎるので、年商規模がある程度である企業をねらって、営業活動がなされます。ということは、東京や大阪に本社がある企業で、年商規模がある程度である企業は、地方銀行の東京支店や大阪支店は、ねらい目、ということです。

 

このように、あなたの会社の近くにある地方銀行の支店が、どのような位置付けの支店か、考えてみるだけでも、あなたの会社の銀行戦略の幅は広がっていくことでしょう。

 

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