インバウンドマーケティングとプル型マーケティングの違い
インバウンドマーケティングとプル型マーケティングの違い
インバウンドマーケティングという言葉とイメージが近いものに、プル型マーケティング、という言葉があります。
プル型マーケティングの「プル」は「引く」という意味であり、テレビ、ラジオ、新聞、雑誌、ホームページ、フリーペーパー、ダイレクトメールなどの方法で、商品・サービスを告知することにより、消費者の方から企業に問合せがいったり、商品を購入しに来てくれたりするようにするマーケティング手法です。
それに対し、プル型の反対はプッシュ型ですが、「プッシュ」は「押す」という意味であり、企業の側から消費者の方に押しかけていって、商品やサービスを売っていく、というやり方です。プル型マーケティングと、インバウンドマーケティングとは、意味が異なってきます。
ここで、アウトバウンドマーケティングとインバウンドマーケティングの違いを見てみます。
アウトバウンドマーケティング
1.企業から消費者に売り込む。
2.企業から消費者に一方的に送りつける。
3.企業から消費者への情報は一方通行。
インバウンドマーケティング
1.企業から消費者に売り込まない。
2.企業が消費者に見つけてもらう。
3.企業と消費者がコミュニケーションする。
ここから考えると、テレビ、ラジオ、新聞、雑誌、メルマガ、新聞チラシ、フリーペーパー、DMなどで商品やサービスを告知し、消費者から企業の方に問合せしてもらったり購入してもらったりするのは、プル型マーケティングですが、アウトバウンドマーケティングの分類となります。
電話セールスやとびこみ営業はプッシュ型、雑誌やメルマガ、ダイレクトメールなどでの商品やサービスの告知による方法はプッシュ型のマーケティングでありますが、いずれもアウトバウンドマーケティングのやり方です。
1.プッシュ型とプル型のマーケティング。
2.アウトバウンドマーケティングとインバウンドマーケティング。
この1と2は、違う概念です。
インバウンドマーケティングの意味
では、インバウンドマーケティングとは、具体的にはどのようなマーケティング手法なのか。
インバウンドマーケティングとは、ブログ、フェイスブック、ツイッター、Youtube、情報提供型ホームページなどに、多くの記事を記載することによって、多くの消費者から見つけられやすく(検索されやすく)なるようにし、そこから自分の会社のことを知ってもらい、商品やサービスを知ってもらうようになったり、消費者の方からアプローチしてもらったりするようになるマーケティングです。
ちなみに情報提供型ホームページの例としては、弊社で運営している「銀行とのつきあい方」があります。
またブログ、フェイスブック、ツイッター、youtubeなどは、コメントを書いてもらえる機能があることから、消費者とコミュニケーションしやすい媒体です。積極的にコミュニケーションをとることによって、消費者はあなたの会社への親密度が増すことになり、顧客化に向けて一歩、進んでいくことになります。
またインバウンドマーケティングにおいては、これら媒体において、記事を多く載せていくことになりますが、そこでは売込みしないようにします。あくまで「消費者が知りたい情報」を記事として載せていくことを主体におき、その知りたいことを消費者に伝えることを、取組の中心とします。
今は、消費者にいきなり売込みをしようとすると、消費者の方は引いてしまう時代です。
消費者が知りたい情報を伝えることによって、もっと消費者に、あなたの会社への関心を高めさせることの方が重要です。このようなマーケティングのやり方が、インバウンドマーケティング、ということになります。
インバウンドマーケティングにおいて重要なこと
インバウンドマーケティングにおいて重要なのは、第一に、消費者に提供できる情報です。インバウンドマーケティングの中では、それを「突き抜けたコンテンツ」と表現しますが、「突き抜けたコンテンツ」は、質とともに量が求められます。
またインバウンドマーケティングの取組ができるようになるためには、あなたか、あなたの会社の社員が、次のような人材になることです。
1.デジタルな人
2.分析できる人
3.リーチが多い人
4.記事を創造できる人
デジタルな人
ブログ、フェイスブック、ツイッター、youtube、ホームページなどの媒体をなんなく使いこなせる人。
分析できる人
記事を掲載していった結果、どれだけ記事を見つけてもらったか、どれだけ消費者とコミュニケーションをとったか、などを計測、分析できる人。
リーチが多い人
リーチとは、どれだけの人に、書いた記事を伝えることができるか、です。記事は、検索されることによって見つけられるようになりますが、それに加えてリーチが多い人は、より多くの人に記事を伝えることができるようになります。リーチが多い人とは、例えばメルマガ読者数やフェイスブックページ登録者数、ツイッターフォロワー数が多いなど、多くの人に伝えられる人。
記事を創造できる人
インバウンドマーケティングを行うにあたって重要なのが、記事を書ことです。多くの記事を作ることができる人。このような人材にあなたがなるか、あなたの会社の社員がなることによって、インバウンドマーケティングの取組は加速できることになります。
ここ2、3年で、テレビ、ラジオ、新聞、雑誌、新聞チラシ、フリーペーパー、ダイレクトメールなどの、アウトバウンドマーケティングの効果は大きく減少してきました。
その理由は、
- 1.消費者が自分で情報を探しにいくようになっているから。
- ブログ、フェイスブック、ツイッター、youtubeなどの新しい媒体に消費者が時間を使うウェートが高くなったから。
このような状況の中で、企業は、今までのアウトバウンドマーケティングに加えて、インバウンドマーケティングも行っていかなければなりません。インバウンドマーケティングについて、研究してみてください。