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何を捨てるか

2012年2月24日号

 

皆さん、こんにちは。野上智之です。人は物事に対して、あれも欲しい、これ
も欲しいと欲を出すものです。しかし、あれもこれもと一度に思った時、何が
一番大切なのか分からなくなったり、「二兎追うものは一兎をも得ず」という
ことわざのように、なにも手に入れられなかったりするものです。
一度、整理してみてはいかがでしょうか。

何を捨てるか

私 :「社長、前月の会議で決まった件、進んでいますか。」
社長:「その件はその件として、それよりも、やらなければならないことが
ある。」
私 :「そうですか。でも、前月に決まった件はどうするのですか。」
社長:「それも同時にするんだよ。」
私 :「前月に決めたことも、多くの時間が必要ですが同時にできますか。」
社長:「その時は、やめればいい。」

社長は、売上を上げたい、利益を上げたい、社員を成長させたいなど、さまざ
まな目標を掲げ、その目標を実現したいと思うものである。
しかし、その目標を実現させるための手法が、短期間で二転三転している社長
が実に多い。

先月の会議で、A案で今期の売上を向上させると決めたにもかかわらず、翌月
になるとB案で今期の売上を向上させると言っている。そこで、A案はどうな
ったのかと聞くと、それも同時にやると言ったり、あれはもうダメだと、結局
ほとんど手つかずの状態でやめたりしている。

これでは、指示を受けた社員は振り回されるだけで、何の成果にもつながらな
い。仮に、A案が本当にダメだと社長の中で思ったのなら、なぜダメなのかの
説明が必要である。

そうしないと、言われた方はどれが本気なのかと疑ってしまう。そして、この
ようなことが何度も続くと、社員はまた変更になるから、今は動くのをやめよ
うと社長の指示に対して行動しなくなる。

このような社長の発言になる理由は、社長のこころが揺れているからである。

つまり、何かをやらないと不安であるため、とにかく何でもやろうとすること
が原因である。確かに何もやらないよりは、何かをやる方が良いに決まってい
るが、信念のあるものに着手することと、頭に浮かんだことを手当たり次第や
ることでは意味が全く異なる。このような社長は、本当に今やらなければなら
ないことが見えていないといえる。

この状態を打破するには、何かを追加するのではなく、逆に今までの余分なも
のを捨てていくことから始めるほうが良い。

つまり、何かをやろうではなく、何かをやめようという発想である。

すると、本当に大切なものが見えてくる。

じっくりと、今まで実施してきた当然のことから、振り返って見てはいかがだ
ろう。必ず良い成果につながるはずだから。

 

「2012年2月24日」執筆:野上智之

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