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中小企業が部門別損益を出すときのコツ

2012年3月2日号

 

会社の黒字を伸ばそうとしたり、赤字の原因を突き止めようとすれば
部門別や商品別等で損益を計測するのは一般的なことです。

そして、せっかく作成したものであれば、それが経営改善や再生に役に立つ
ものであってほしいところ。

しかし、実際に作ってみるとなんだか実態と合っていない気がして、活かす
ことができず、そうこうしているうちに作ることがおっくうになって結局
やめてしまった…そんな話をよく聞きます。

部門別で損益をつくることは、会社の優れているところ、改善しなくては
いけないところを知るという意味で本来欠かせないものですが、できるだけ
簡易に、それでいて実態に合っており役に立つように作成するコツをお伝え
したいと思います。

コツその1・売上は現金主義で計上する

売上を発生主義で行い、それで管理をしようとすると、どうしても在庫が
増える結果になり、表面上の利益が実態と離れる一方となりがちです。

そもそも、会社の経営の安定は仕事に対する入金があってこそ果たされる
のですから、部門別の損益は実際の入金額で測定した方が実態に近いもの
となります。

コツその2・支払は発生主義で

一方、支払は発生主義で構いません。

いつかは支払しなくてはいけないのですから、早めに上げてしまいましょう。

売上が現金主義であるのに対し、支払は発生主義、ということに違和感を
覚えるかもしれませんが、経営という視点からすると、

・売上入金は、相手が支払うことで成立するもの
・仕入支払は、自分で決めて支払うもの

ということで、仕入支払の方が「自分がやるもの」つまり、「自分で管理
できるもの」というところに違いがあります。

これに対し、売上の入金は「相手次第」という性質がありますから、「自分で
管理できる」支払よりも、より安全に、確実な手法(現金になってから
計上)をとるべきなのは理解いただけると思います。

コツその3・共通経費の配布ルール

共通経費の配布ルールは、主に

・売上金額に比例して按分
・利益金額に比例して按分
・原価金額に比例して按分
・人数に比例して按分
・売場面積に比例して按分

がよく使用されますが、特に理由がなければ人数に比例して按分することを
お勧めしています。

特に、売上や利益の金額に対して按分をしようとすると、
「数字を伸ばした部署程、経費負担をしなくてはならない」
ということが起こり、成果を上げた者が報われないことに
なりがちだからです。

また共通配布経費というのは、その大半が本部・管理部門にかかる固定コスト
ですが、できるものは部門別に実額で切り分け、按分計算を行う部分は少ない
方がよいでしょう。

ここは、かける手間とのバランスの問題でもあります。
手間をかけ過ぎると継続が難しくなりますので、金額の大きいものから
優先して考えるとよいでしょう。

大事なことは、あくまで毎月継続的に作成するということです。
まずはできる範囲で作成してみると、わかっていると思っていたことからも
別の切り口が見えてくることでしょう。

 

「2012年3月2日」執筆:今野洋之

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