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出口をイメージする

2014年4月30日号


法人は寿命が限られているわけではありませんが、個人は限られてい
ます。



限られたなかで、何をやっていくのか、優先順位をつけなくてはいけ
ません。やりたいことすべてはできません。


先日、60代後半の経営者の相談を受けました。



この方は親族内承継を希望しており、社内にご子息がいるため、可能
な状況です。



すぐにでも、ご子息に社長になってもらいたい、といった勢いがあり、
それがいささか気掛かりではありました。



経営者ご本人に年齢的・健康的に不安があるのは理解できましたが、
後継者候補のご子息に会社の財務状況や取引先との関係状態、といっ
たことは、すべてこれから伝えていくといったものでした。
(実質債務超過。銀行、条件変更中。未払い等あり。)



ここで自分から経営者ご本人に伝えさせていただいたことは、ご子息
が社長としてやっていくために、まず重要なのはご子息ご本人の意思
確認であり、それから経営者ご本人しか伝えることのできないことを
優先的に承継していく必要がある、といったことです。



経営者しか知らない業界ノウハウや、人脈、取引先のキーパーソン等
といったものを、まず、伝えてあげてほしい、とお願いしました。



そうした「強み」の部分を伝えることをしないで、社長職に就いたと
しても、新社長の社内組織体制が整っていない不安や、やったことの
ない銀行対応や、連帯保証である経営者保証を受ける不安、等が先行
してしまいます。



ですので、そうならないためにも、まず、近い将来に社長職に就任し
てもらいたい旨を丁寧に説明し、それは何年後である、という時期を
明確にし、現状の社内の状況を理解してもらい、各状況に対する課題
はそれぞれその程度の期間で克服していける見込みなのか、といった
「出口」をイメージしてもらい、それを共有できている状態にもって
いくことが大切です。


現経営者と後継者の将来年表を各課題とともにタイムスケジュールに
落とし込むことで、課題の内容や「出口」の見通し時期が明確となり、
さらに「共有」することで一体感が生まれます。



「出口」をイメージすることで、今やっている業務等に意味を見出せ
ますし、進捗具合も確認できます。


今回、経営承継・事業承継の事例で「出口をイメージする」ことをお
伝えしましたが、どんな事柄でも使えます。もっと小さな事柄でも使
えます。
(「スモールゴール」をたくさん設定する、といった事例もよく聞か
 れることと思います)



是非、ご活用していただければと思います。

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