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回転日数で資金繰りを考える

2014年8月6日号


飲食業では今日は何回転したか?などでよく回転という言葉が使
われる事が多いが、決算書の中での回転率を意識する方は意外と
少ない。



決算書の中では



・売上債権回転率
・仕入債務回転率
・棚卸資産回転率(在庫回転率)
・総資産回転率



よく見る財務分析の効率性の指標だけでもこれだけある。



しかしながらこの回転率と言うのが1.2回転だから何なのか?
4回転だから何なのか?いまいち私はしっくりこない。


だから私は資金繰りの厳しい再生現場においては全て回転日数に
置き換えている。



・売上債権回転日数
・仕入債務回転日数
・棚卸資産回転日数(在庫回転日数)
・総資産回転日数



公式は至ってシンプル



回転率を計算して365を割ればよい。



・売上債権回転日数=365÷売上債権回転率
・仕入債務回転日数=365÷仕入債務回転率
・棚卸資産回転日数=365÷棚卸資産回転率
・総資産回転日数 =365÷総資産回転率



例えば棚卸資産回転率が4.5回転で売掛債権回転率が6回転だと
すれば



棚卸資産回転日数は



365÷4.5=82日(端数切上)



売上債権回転日数は



365÷6=61日



という事になり、この会社は82日分の在庫があり、売上債権で
61日分残っている事になる。



しかしながら私は在庫でお金が82日分寝て、売上債権で61日
寝てしまっているとみている。



他の項目でも同様!何日でお金に変わるのかを重点的に見る事に
している。



基本的な商品の流れは



発注→納品→在庫→受注→販売(納品)



である。



勘定科目で言えば



商品(製品)→売掛金→受取手形(ない会社もありますが)→現預金



である。



これを先程の回転日数に当てはめれば



82日→61日→現預金



となり。



商品が納品されてから現預金化されるまで143日かかってしまって
いるビジネスモデルという事だ。これでは売上拡大に走る際、資金繰り
都合をしっかり金融機関とつけてからでないと、資金繰り破綻にまっし
ぐらになってしまう。



また先程の商品の流れの中で、資金の流れはもう一種類あり、商品を
仕入れた際、仕入代金を支払わなければならない。



勘定科目で言えば



買掛金→支払手形(ない会社も多数あります)→現預金(減少)


となります。



先程の会社の仕入債務回転日数が50日だとすれば、
商品を売った代金は143日後に資金化になりますが、仕入れた商品は
50日後に支払いとなり、



143日-50日=93日



の立替資金が無ければ、この会社は資金繰り破綻でTHE ENDです。



先程の93日という数値は企業の



キャッシュ・コンバージョン・サイクル(CCC)



といわれるものであり、資金繰り管理においては有用であり重要です。



この数値を縮小させる事で、企業の資金繰りは借入や利益に頼る事無く
改善させる事が出来ます。1日短縮できれば、1日分の立替資金が現預金
として入ってきます。そこで利益が出ているのであれば、より多くの
資金繰り改善を見込む事が出来るのです。


今回は決算書を例にして挙げましたが、このCCCは毎月計測して
ください。また部門別・事業部別に試算表を取られているのであれば
尚良いですね。


CCCを把握したら、各日数指標を取引先毎、商品毎などに細分化して
ください。そうする事でどこがCCC短縮へのボトルネックになって
いるか、見えてくるでしょう。


私はCCCで稼ぎ出した資金を自己金融(自ら調達した資金と言う意味)
と呼んでいます。区別する意味で金融機関からの借入は他己金融です。


是非、みなさまには本内容が資金繰り改善の糸口になれば幸いです。

「2014年8月6日号」執筆:奥田雄二

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