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リスクをマネジメントする?

2014年10月29日号


世の中、リスクを回避せよ!とかリスクをとってリターンを得るとか
そんなリスクは取りたくない等々・・・
リスク・リスクとよく言いますが、リスクって何でしょう?
また不確実性とどう違うのでしょうか?
リスクと不確実性は同義語で話される方がいますが、意味は違います


一般的にはリスクとは将来起こることが予測できる場合をいい、
不確実性とは何が起こるのかさえ予測できない場合をいいます


またマネジメントとはよく『管理』と定義付けする場合があるのです
が、マネジメントとは経営上の効果を最適化しようとする事であり、
『管理』はマネジメントの一部分でしかありません。


企業が倒産を回避するにはリスクをマネジメントする必要があります
即ちリスクをマネジメント出来るのであれば、企業の存続が可能と
なるのです。


ではリスクをマネジメントする対象は何でしょうか?


イメージしやすい対象としては決算書の勘定科目全てです。



貸借対照表で言えば資産の部の上から順番に
・現預金
・売掛金
・在庫(原材料・商品・製品・仕掛品・貯蔵品)
・貸付金
・仮払金
・建物
・車両運搬具
・工具器具備品
・土地
・出資金
などなどがあります。


例えば売掛金で言えば、『与信管理』がリスクをマネジメントする事
なり、与信管理を行う事で、売掛金の貸倒リスクを無くします。
『債権回収』については与信管理の一部で不良化・遅延化している
債権をどの様にして早期に回収を果たすかに主眼を置いていますので
事が起こった後の事で、これはこれで必要ですが、売掛金に対する
リスクマネジメントの全てにはなりません。


与信管理でいえば
・取引基本契約を締結しているか?
・取引限度額を設定しているか?また社内で限度額の基準値はあるか?
・定期的に外部調査機関からの取引先レポートを取得しているか?
・定期的に取引先の登記簿謄本をとっているのか?
・限度設定額の見直し時期はあるのか?
・営業担当へ取引先の情報(どんな細かな事でも)を定期的に社内の
 データベースに蓄えているのか?
・営業担当へ取引先の見るポイント(受付・対応・デスク・張り紙等)
 を伝えているのか?また定期的に研修しているのか?
最低でもこれだけはあると思います。


また在庫でいえば、
・在庫量は適正か?
・発注の際のロットや安全在庫の基準は適正か?
・発注から納期までの日数は?
・生産計画との連動性はとれているのか?
挙げだしていれば切りがないので、この程度で止めておきますが


勘定科目(特に資産)については、価値が減少するリスクがあるはず
です。これに対して企業側で対応が取れなかったり、放置していたり
するから、リスクが現実のものとなった時に、損失として計上され、
財務内容が傷んでいく要因にもなるのです。


また決算書以外にもリスクマネジメントにおいて気をつけないといけな
い資産が知的資産と人的資産になります。この2つの資産は決算書には
載りませんが、企業の永続性をはかる上では必要な資産です。


知的資産といえば、特許権や意匠権、商標権が思いつかれるはずです。
これについてもリスクマネジメントの観点から権利を守る必要がありま
すが、最も気を付けないといけないのが人的資産の中でも中小企業の場
合は経営者という人的資産の占めるリスク度合いが非常に高い為、
この点をマネジメントする必要があります。


簡単に言えば、
『あなたが今日亡くなるとこの会社どうなるの?』
『その為にこれから何をしないといけないの?』
という事です。


業績順調の企業でも業績不調の企業でも、経営者という人的資源が突如
亡くなるのは、企業にインパクトを与えるものです。


故にまず考えないといけないのは
・企業を継続させるのか?
・企業を継続させないのか?
という事です


継続させないのであれば
・どの様に整理するのか?
・実態で資産超過か債務超過か?清算価値はあるのか?
・債務超過であればどうするのか?
を考えなければなりませんし、


継続させるのであれば、
・誰に継続してもらうのか?
・後継者はいるのか?後継者としての資質はあるのか?
・資質が無いのであれば、育成できるのか?
・後継者がいないのであれば、どうするのか?
を考えなければなりません。


それ以外にも
・決算書がどの様に変化するのか?
・計数の変化内容に対して、どの様なマネジメントが可能なのか?
・連帯保証の問題をどうするのか?
・相続の問題をどうするのか?(会社の株・不動産・現預金等)
・残された家族にはどうなってほしいのか?
については最低限、リスクマネジメントが必要でしょうね。


会社は誰が守ってくれるのでしょうか?
従業員でも家族でもありません。経営者自身で守る体制をつくる
しかないのです。


それ故に平時の時にこそ、リスクをマネジメントする事を考えて
おかねばならないのです。

「2014年10月29日号」執筆:奥田雄二

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