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銀行融資の際は必ず前回金利の話を出す

あなたは、融資を受けるごとに、その金利はどうであったか、時系列で並べてみたことはあるでしょうか。金利に無頓着な経営者であれば、新しく受ける融資の金利が、前回に比べて高いか低いか、特に気にしていないことでしょう。

 

しかし前回の金利がどうであったか、そして時系列で並べてみて金利はどのように推移しているかを見てみることが、金利に対する感覚を磨き、より低い金利で融資を受けられることにつながっていきます。

 

融資にも性格があります。まず、長期融資、短期融資。長期融資とは返済期間が1年を超える融資、短期融資とは返済期間が1年以内の融資のことを言います。長期融資と短期融資とでは金利が違います。一般に、長期融資の方が、銀行としては貸倒れのリスクが高い分、金利は高くなります。

 

銀行は、長期融資と短期融資とに分け、新たな融資を審査するための稟議書には、前回の金利はどうであったか、書くものです。例えば今回の融資が長期融資であれば前回の長期融資の金利を書きます。

 

稟議書では、なぜその金利を適用するのか、支店長や本部に説明が求められます。そこで前回金利がどうであったか、稟議書を書く銀行員が、説明の材料の一つとして使うのです。

 

融資の性格には、長期融資・短期融資という分け方以外にも、証書貸付・手形貸付・当座貸越・商業手形割引という分け方もあります。そこまで分けて、前回の金利はどうであったか、稟議書に書く銀行もあります。

 

例えば今回、金額3,000万円、返済期間3年の融資を出す場合。前回の長期融資が1年前実行、金額5,000万円、返済期間5年であれば、返済期間が3年であろうと5年であろうと、同じ長期融資のくくりとして、今回の金額3,000万円の融資の稟議書では、前回の金額5,000万円の時の金利が参考に書かれます。

 

今回が1.6%、前回が2.0%であれば、稟議書には、なぜ今回は金利を下げるのか、稟議書を書く銀行員は、本部や支店長に対し説明する必要があります。

 

なお短期融資でも、長期融資でも、各銀行にて定められている短期プライムレートに連動する金利になっていることが多いため、短期プライムレート+0.250%、というように、今回は短期プライムレートにどれだけの金利を上乗せしたか(もしくは下回ったか)、そして前回はどうだったか、稟議書に書かれることも多いです。

 

そして低めの金利で融資を行うのであれば、稟議書にはその理由が、意見として書かれます。次のようにです。

 

「当社は、融資以外にも役務収益(銀行が企業からもらう手数料収入などのこと)で月200千円~300千円ある。総合的に取引を深めていきたく、また他行(他の銀行のこと)からの攻勢に対抗すべく、今回は短期プライムレート△0.375%を適用したい。」

 

このように銀行は、新たな融資の金利が、前回の融資の金利に対してどうであったか、気にしているものです。また銀行内に保管されている融資先企業ごとのデータでは金利が時系列で記録されており、今までの、各融資先企業への金利推移は銀行内でチェックしているものです。

 

銀行がこのように金利を注視しているのであれば、企業側も、金利の推移を時系列で見ていきたいものです。少なくとも、新たな融資を受ける時、前回に比べて今回の金利について、銀行はどう言っているのか、意識したいものです。

銀行と融資の話をする時は必ず前回金利の話を出す

銀行は、金利のことをうるさく言う企業に対しては、金利は高く取りにくいものです。

 

そこで新規融資を申込む際には、前回の金利はどうであったか、そして前回の金利に比べ今回の金利はどうしてほしいのか、銀行に話をすると効果的です。

 

それだけでも、金利の意識が高い企業ということで、銀行としては、金利をどうするか真剣に考えてくれるようになります。そして前回金利とともに、1年前や3年前など、昔の金利はどうであったかまで銀行に対し言うと、いっそう効果的です。

 

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