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経営者の退職金はどうする?【経営者がリタイヤするために考える事】

2016年4月5日号 「銀行とのつきあい方」

 

経営者は退任に当たって退職金をもらうケースが
多くありますが、退職金に関してどのようなことに
気をつけなければならないか?
について述べたいと思います。

 

税務マターの問題が多いので、
一番は顧問野税理士さんに「早めに」ご相談
いただくことが良いのかな。と思います。

 

幾ら退職金をもらうべきか?の基準について

 

役員退職金をいくらもらうか?という点においては、
会社機関(取締役会または株主総会)での決議に
依る所でありますが、
中小企業においては一般的に法人税の規定に依る
考え方が基本となっている様です。

 

いわゆる

 

辞職時の役員報酬(月額)×勤務年数×貢献倍率

 

という計算式です。
特に問題になるのは、貢献倍率の設定ですが、
過去の税務判例をベースに2倍程度というのが
安全圏の数値であるよう聞きますが、
同業の上場企業をベンチマークにして、
当社が財務的に優位な結果を出せていれば、
それを根拠に高い倍数を用いているところもあります。

 

このあたりは税務調査で否認されないよう、
顧問野税理士さんとよく打合せして頂ければと思います。

 

退職金の原資をどうつくるか?

 

退職金の原資としては、

1.内部留保(会社のキャッシュ)

2.外部調達(退職金資金の借入)

3.外部留保(中退共、保険積立、航空機オペレーションリースなど)

4.分割払い(将来の会社のキャッシュ)

 

の4つがあります。

 

当然に会社の財務状況が良好であれば
自己資金もしくは金融機関からの借入。
ということが退職金支給にあたって
オーソドックスが資金準備方法です。

 

退職まで5年~10年の準備期間が持てる場合は、
生命保険や航空機等のオペレーションリースを利用して
法人税対策をとりながら外部留保して退職金原資を
準備することも可能です。

 

退職金の支給額が相当に高額になる場合は
なおさら税金対策を組み合わせた
プランの作成が必要になります。

 

当然に、生命保険には、短期解約による
元金保証できないリスクがありますし、
オペレーションリースについては、
途中解約の制限と為替リスクがありますので、
利用できるか出来ないかは綿密な
事前シミュレーションが必要になります。

 

原資となる資金源が会社内にない場合、支給を取りやめるべきか

 

ケースバイケースであります。
もちろん、退任する経営者が財産的な問題が無く、
支給を辞退することで会社の資金繰りは楽にはなるでしょう。
ただ、会社内にキャッシュが無くて、かつ、
自己資金が多額にあり、いわゆる株高の状態であれば、
金融機関から借りてでも、退職金を支給し、
純資産を減少させた状態で、
後継者への株式譲渡等を行い
税負担の削減を図ることも
有用な選択肢ではないかと思います。

 

また、一時的に資金の準備が出来ない場合は、
分割払いが税務上認められるケースもあるようですが、
利益調整と認定されないよう、
支給時期・金額の明示は抜かりなく行っていただきたいと思います。
詳しくは顧問税理士さんにご相談ください。

 

赤字会社の退職金は支給NGなのか?

 

特に銀行借入を条件変更している会社においては、
赤字会社(累積損失有)の会社では、
役員退職金をとってはいけない。
という話を結構聞きます。

 

たしかに金融機関が異議を申してくるケースを見ますし、
銀行などの債権者の立場であれば、
利害関係的に退職金の支給を思いとどまってほしい気持ちは
わからなくもないですが、
代表者個人の引退後のライフプランにおいて、
退職金を原資とした生活保障に最低限必要なものは
人としての生活のために必要ですから、
通常妥当な範囲であれば、退職金はもらうべき。
と考えております。

 

もちろん不相当に高額な場合は銀行等も強硬に反対すると思いますから、
退職金がどうしても必要なものである旨を明示する必要があります。

 

金融機関の言いなりにならず、言い分はしっかり協議してもらいたいです。

 

執筆:嶽 洋次郎

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