銀行に、現場を見せる
銀行に、現場を見せる
銀行から融資を受けるには、印象付けが重要になってきます。
銀行側の担当者に自社をアピールすることも必要ですが、融資をするかどうかを決定する立場にある支店長と話す機会があったら、ぜひ強く自社をアピールしましょう。
また「百聞は一見にしかず」とは言いますが、製造業であれば自社の工場、小売業であれば店舗など、実際の現場を見せると、銀行員へのアピール度は全然ちがってきます。よほどのひどい場面を見せるのでなければ、たいていは現場を見せるのはプラスとなります。
その時のために、実際の現場の状況を良い状態にしておくのは必要です。またそれが経営の改善にもつながっていきます。
銀行員が見たいと思う現場にはいくつかありますが、見せる時の注意点を述べます。
事務所を見せる時、従業員はしっかりと笑顔であいさつできるようにしてください。また机の上は整然と、部屋の中も整然としておいた方が印象が良いです。従業員がいかに元気良く仕事をしているかも、銀行が見るところです。
工場を見せる時、無駄な工程がないか、工場の中は整然としているか、を銀行員は見ます。
店舗を見せる時、従業員のお客さんへの態度はしっかりしているか、商品は整然と並んでいるか、などを銀行員は見ます。
特に注意すべきは、倉庫を銀行員が見たいと言ってきた時です。倉庫は地味なので普通なら見ないところなのですが、銀行員が見たいと言ってきた時は、おそらく在庫状況を見るためでしょう。そこに銀行員のような素人にも分かる大量の不良在庫があったら、印象が悪くなります。またベテランの銀行員ならそこから粉飾決算を見破ることもあるようです。
なお、それら現場を見せる時は、案内してそれぞれの現場で行っていること等をしっかり説明してください。あなたが分かっていることでも、銀行員は分からないということは、意外と多いものです。例えばあなたが製造の工程について熟知していても、銀行員は素人のことなので何が起こっているかほとんど分かりません。いらぬ誤解を与えないように、しっかりと案内してください。
銀行員に現場を見せると、たいていプラスに作用します。特に支店長に現場を見せれば、必ず融資審査においてプラスとなってきます。