開業資金
読者の方の中には、現在サラリーマンだけど独立開業したい、という方もいらっしゃると思います。また開業して間もない、という方もいらっしゃるでしょう。
開業時、借入が必要となるケースは多いです。
「自分は、開業しても借入する必要ないよ」と思われる方もいらっしゃるでしょう。しかし、そうではないのです。
私自身、昨年の10月に開業しましたが、一時、借入金が200万円までいきました。業種はコンサルタントであり、設備資金等の借入が必要でない典型的な業種、であるにもかかわらずです。
それはなぜか。一つは、会社設立時に、意外とお金がかかったからです。
会社設立には有限会社で15万円、株式会社で24万円は必ずかかります。
公証人役場・法務局に支払わなければならない金額です。
私は自分で会社設立手続きしましたが、もし行政書士等に依頼すると、その手数料もかかります。
私の場合は法人を作りましたが、個人事業として開業する場合でも結構お金はかかります。
事務所賃貸時の敷金、印鑑作成代等、細かく見ていくといろいろな費用がかかります。「ちりも積もれば山となる」ということわざを実感するはずです。
借入金が200万円までいったもうひとつの理由、それは、売上代金はすぐに回収できるものではない、ということです。
販売できればすぐに代金を回収できるという商売ならともかく、そうでなければ、売上代金回収には時間がかかります。
独立開業すると、早く売上を上げたくなります。そうすると、例えば売上を計上しても、その代金が回収されていなければそれは売掛金となります。
私の場合、コンサルティング料の売上は契約が決まった時点で売上に計上するようにしていますが、回収はまだ先です。そうすると売掛金がたまっていきます。
また現在冊子を販売しているのですが、代引きでの代金回収の方法をとっています。代引きの代わり金はすぐには入金となりません。それも売掛金となります。
現金預金が増えず売掛金が増えると、借入金で調達しなければなりません。
しかし、私の場合はたまたま初月度から売上が上がったから良かったのですが、開業したてのうちはまだ売上が上がらないケースも多いです。
そうした場合、経費、仕入等によりお金は出ていきます。
なお、弊社の場合借入金は全て代表取締役の個人預金から、という形でしたが、代表取締役である私はそんなに預金は持っていません。
前職場の銀行を辞める直前にカードローンの借入枠を多く設定しておいたので、そこから調達することができました。(あまりおすすめの方法ではありませんが)
しかしそんなことをしなくても、開業資金を金融機関から調達できれば、それがベストです。
借入金が必要かどうか判断する方法としては、1年くらいの利益計画・資金繰り計画を作成し、シミュレーションしてみることがベストです。そのシミュレーションにより、借入が必要かどうか、考えてみてください。