信用保証協会保証付融資が受けられない?
現在、中小企業庁で、銀行融資において信用保証協会を利用した場合の保証を、100%完全保証ではなく、70%〜80%の部分保証にする、ということが検討されています。
以前からこのことは、中小企業庁において言われてきたことですが、この議論が本格化する、ということです。その背景には、中小企業庁の信用補完制度の事業収支が約4,000億円の赤字、事故率の上昇、回収率の低下といったものがあります。
しかしこのニュース、中小企業にとっては悪いニュースです。銀行は、信用保証協会の保証がついたからこそ、どんな企業に対しても融資をしてきました。それが、もし貸し倒れとなったら20%〜30%は銀行がかぶらねばならないとなったら、銀行は信用保証協会の保証がついても融資には慎重になります。そうなると今まで信用保証協会保証付で融資を受けてきた企業が、融資を受けられない、といった事態が多くなります。
そうなると、融資を受けられない企業は資金繰りにかなりの支障をきたすことになるでしょう。
また銀行がリスクをとることになるので、金利を高くすることも予想されます。銀行は、信用保証協会の保証がついていたからこそ、金利を低く設定できたのですが、部分保証の制度となったら金利は高くなることでしょう。
このニュース、中小企業にとっては大いに関心を持たざるをえないニュースです。今後の動向について、情報収集はおこたらないでください。
また、もし部分保証の制度がはじまってもあわてないように、今のうちに取引銀行を増やして、資金調達の窓口を増やしておくことが望まれます。