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仕事に人を付ける

私 :「社長、A君を係長に昇進させると聞いたのですが。」

 

社長:「その通りだよ。最近A君は頑張っているからね。」

 

私 :「それでは、係長として何を担当してもらうのですか。」

 

社長:「何を担当と言っても、今と特に変わりは無いよ。」

 

私 :「それでは、A君もやりがいを持てないのではないですか。」

 

社長:「役職が付くから嬉しいと思うがね。」

 

目標を正しく設定して事業に取り組むと、上手くいった時は、達成感と更なる高みの目標が見え、上手くいかなかった時は残念な気持ちと何が足りなかったかという反省から、次の改善策を見出すことができる。つまり、目標設定は事業においては不可欠なものである。

 

しかし、この大切な目標設定が、正しく設定されていない場面を多く見る。そして、多くの中小企業は、このような問題を抱えている。全社で取り組む目標がない。売上目標額だけがある。評価できない目標設定になっている。評価しない管理者がいる。目標を管理する制度自体が長続きしない。

 

このような問題を解決するには、社員に色々と教育することも必要だが、先ずは会社としての決まりごとが無ければ上手く機能しない。その決まりごとの一つが、職務である。

 

職務とは、同等の成果や能力が求められる一人分の仕事であり、この求められるというのは、会社が社員に対して求めるものである。

 

例えば、営業職の主任は、このような職務を担当して欲しいというものである。しかし、多くの中小企業の場合は、仕事ができるAさんの仕事ぶりが基準となり、早くAさんを追い越すようにと、特定の社員が会社の基準になっている。

 

しかし、仕事というものは、社員がいるから仕事を与えるのではなく、仕事があるから社員を配置して、その仕事を遂行してもらうのである。

 

もし、このように社内の特定の社員を基準にしてしまえば、その社員が退職したり、年齢により能力が下がったりした場合、会社全体の能力が下がってしまう。

 

また、その基準となった社員は、更なる高みへの成長機会がなくなってしまう。現状だけを見た対処的な人の配置では、決して会社は成長しない。会社が進むべき方向性を明確にし、その実現に必要な職務を会社が決めることが大切である。

 

そして、その職務を完全遂行するために、社員一人ひとりが自分の足りていないものの改善や更なる成長のために目標を設定するのである。

 

一度、皆さんの会社の目標設定について、振り返りをしていただきたいと思います。

この記事の著者

  • 野上 智之

    公立大学法人北九州市立大学卒業、大手システム会社を経て、教育研修会社での新規部門立上げや西日本責任者としての実践により、収支損益の黒字化と人財育成がなければ、企業は元気にならないという強い信念のもと中小企業に特化した経営コンサルタントに転身。現在も10社を担当し各地でセミナーや研修を実施したり、地域金融機関との連携を実施。行政書士試験合格、宅地建物取引士、動産評価アドバイザー(TAA)、中小企業庁ミラサポ専門派遣登録専門家、プッシュ型事業承継支援高度化事業登録専門家(中小企業庁)、再生支援ネットワーク会議メンバー(広島)

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