信用保証協会の正常化
中小企業にとって、信用保証協会の保証承諾は、本当に重要な部分
であることは、ご認識されていることと思います。
銀行も、財務状況の厳しい中小企業には、プロパーで貸し出しする
ことが難しく、信用保証協会付き融資に偏っています。その傾向は、
国内経済情勢と同様に、ますます進行している印象です。
最近、お手伝いさせていただいている企業様2件で、信用保証協会の
正常化に関する事案がありました。
今回はそのうち1件のことを書いてみたいと思います。
当該企業様は、創業以来、信用保証協会の保証承諾が受けられていない
状態が続いていました。
(融資につきましては、第三者連帯保証人を付保することで、
プロパーで開始できていました)
詳細は書けないのですが、おそらく、信用保証協会としては、当該企業様の
取引先との取引業態や、(税理士お勧めの消費税対策として)関連会社を
設立した経緯等を勘案して、保証承諾することを認めなかったようです。
当方で関与してから、時間はかかりましたが、問題と思われる箇所を
推測し、経営者と一緒に信用保証協会へも何度か訪問し、問題箇所を
一つひとつクリアしていきました。
その結果、この度、保証承諾が出て、保証協会付き融資を受けることが
できました。
あきらめずに何度も足を運んだ経営者の姿勢が、今回の正常化に
結びつきました。
信用保証協会も、状況を説明し、問題となっている箇所の教えを乞う
姿勢で対応すれば、門戸は開いてくれます。
現在、諸事情により、信用保証協会付き融資が受けられない企業様も、
あきらめずに対応してみてください。
きっと方向性が示されることと思います。
執筆:坂将典