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自分の会社の素顔を見ていますか?

私の仕事柄、財務内容の不芳な先の社長さんとよく面談をします。事業再生コンサルとして面談した先は5年半で約500先です。この500先の内、当然、利益計上をして頑張っている社長さんとも面談したり、顧問先としてお付き合いもさせて頂きました。頑張っている社長さんは実にいい表情をしています。そうでない社長さんは、それなりの表情になっています。

 

そうでない社長さんも自分なりに頑張っているとは思いますが、私はそうでない社長さんには必ずある質問をしています。自分の会社の素顔を見ていますか?と。

 

社長という職業を自覚して取組んでいる人は、当然ですが自分が会社の顔ということを意識しています。ですから自分の顔の表情は第三者から指摘される前に、敏感になってチェックしていると思います。

 

なぜなら自分の表情が疲れていたり、落ち込んでいる状態でいると、取引先や銀行や社員を含めた全ての利害関係者(ステークホルダー)に会社の状態がばれてしまうことを知っているので、自分の顔の表情に対して、必要以上に注意を図るのです。

 

逆に、そうでない社長さんは第三者の言動は必要以上に気にしますが、自分のことは忘れてしまっていると私は思います。売上が思うように上がらなければ、従業員の言動には敏感になって感情的になったり、逆に、販売先や銀行などの立場が自分よりも上にいる人たちには、ゴマをすりながら相手を伺っている社長さんが多いのではないでしょうか。

 

また、会社の顔は決算書になります。

利益を計上している(節税をして利益を圧縮している会社も含みます)会社の決算書は実にきれいなものです。当然、粉飾決算はしていないでしょう。

 

逆に、赤字会社の決算書は、銀行の顔色を伺う必要もあるので、不良在庫や不良債権の売掛金や返済する意思のない貸付金の勘定科目が多く内包されています。このように社長の顔=会社の顔。法人先を商売の相手方にされている方は、社長の顔を観察する必要があることが理解できたのではないでしょうか。

 

私は、立場上、決算書の読破術や決算書の入手方法を保険パーソンの方に伝えていますが、眼力のある方の本音は決算書を見なくても社長の顔を拝めば、その会社の状態はセンスで分かるものだと言いたいことでしょう。

 

私もそう思います。人間は動物であり、感覚と言われるセンスを大切にしている方は、社長さんと会って、社長から出るオーラと数分話をしているだけで、その社長さんの人となりが分かると言います。

 

しかしながらいきなり決算書は読めるようにはなりません。なぜなら決算書を読むことが何を意味しているか理解していないで決算書を読もうとしても、決算書を読むことは不可能だからです。

 

定量は定性のエビデンス。このことは特に、銀行員に研修するときに、徹底的に伝えています。定量とは決算書であり、定性とは社長や従業員や保有設備や取引先などの状態をいいます。この定性情報の収集をしていけば、決算書を入手しなくても決算書の概要は掴めます。だから定量分析をいくら取組んでも、残念ながら実力がつくことはないでしょう。

 

逆に、社長に会って定性情報の収集を図るトレーニングをした方が、確実に目利きの涵養になると思います。社長に合い、自分が社長になった気持ちで社長と対話をする。その会社の事業特性に興味を持つ。この定性情報のトレーニングは、相撲で言う四股や鉄砲を意味します。

 

つまり、基礎をしっかり取組まない限り、真の実力は身に付かないということになるのです。

 

すべての法人取引にこのことは通じており、目に見えない定性情報の収拾を図ることで、財務の体幹が取れるようになります。

 

実は、保険パーソンの皆さんは、決算書が読める潜在能力があることを知らないのです。定量は定性のエビデンス。財務コンサルの現場では当たり前のことです。人に会い続けて、世界で一番難しい商品と言われている保険商品の販売を取組んでいるのであれば、定量は定性のエビデンスの意味を理解してもらえるのではないでしょうか。

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