金融庁、中小企業の転廃業を促す方針へ転換
今月3月19日の日本経済新聞に、金融庁が円滑化法に基づいて返済猶
予を受けてきた中小企業に対し、転廃業を促す方針に転換した、と掲
載されました。
昨年2013年の3月で、円滑化法が終了し、上記の流れになることは、
以前から言われておりましたが、この時期に大々的な記事になるとい
うことは、金融庁側としても、1年経った節目として、アピールを強
化したものと思われます。
消費税増税の反動がどの程度になるか、を見極めようとしているタイ
ミングで、更なる悩みの種となってしまうのか、懸念されるところで
す。
今後、体力のある都銀地銀や、突発的に利益の上がった金融機関等が
貸倒処理を進める形で、企業に対して何らかの打診がでてくるかもし
れません。
経営改善計画の策定ができていない企業や、経営改善計画があったと
しても、実績が計画に伴っていない等の企業は、上記の「促し」がお
こなわれてくると予想されます。
企業としては、まずは営業利益を確保すること、その上で、官民ファ
ンド等を活用し、過大な債務の圧縮を模索することで生き残りを図る
といった大方針を立て、経営に取り組まなければなりません。
先月2月に公表された経営者保証ガイドラインも債務圧縮の一助にな
る可能性もあります。
企業や事業の存続をしていくためにも、本業重視はもちろんのこと、
現在存在するあらゆる制度等の情報にアンテナを広げ、活用を模索す
るすることで、企業や事業の継続へとつなげて参りましょう。
執筆:坂将典