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戦略strategy

2021.09.28

企業が患う5大疾病と5大指針

高収益化生産性向上対策講座その1

企業が患う5大疾病と5大指針、SP経営について解説をさせていただきます。

 

企業の経営は、当然わたしの経営も含め、本来もっと上手くいくはずだと考えます。しかし経営にブレーキをかけている何かがあるため、そのブレーキをずっと踏み続けながらアクセルを踏んでるという状態が続いてしまっているのではないでしょうか。

 

これを私は企業が患う疾病と考えます。ところが企業の疾病を診断する機能がないため、知らぬ間に病気に侵さ続けている企業は多数あります。

 

SP経営協会は、経営の判断基準を『SP(Simple&Profitable)経営』と定義しました。Simpleは、単純にすること、減らすこと。Profitableはより付加価値を上げること、安売りをしないこと。つまり、単純で高収益を目指す経営がSP経営の考え方です。
さらに、この定義から外れている状態が、事業体としての疾病状態です。疾病は5つに分解できるため「5大疾病」、その対策を「5つの指針」と名付けました。
それでは5大疾病に対する定義を順番に解説をしていきますので、ぜひ自己診断をしながらお読みください。

分散症候群

まず疾病の一つ目は分散症候群という疾病です。推定有病率は50%です。世の中は、全てが複雑になる方向にしか動かないというのが原則です。自然体のまま進めると、取り扱いのアイテムが増える、営業時間が長くなる、書類が増えて決済が増えて複雑になっていくという状況が起きてしまいます。
ではどうすればよいのでしょう。この分散症候群は単純化・シンプル化することで治していきます。つまり絞り込むのです。 
 今取り扱ってるアイテムが10であれば、8にすることで経営が大きく変わります。それは単純に2アイテムが減ったということだけではなく、今まで10に対してかけたエネルギーを8に対してかけるため、ひとつひとつにかけられるエネルギーが強くなります。これはとんでもない力を発揮します。たとえば閉店時間を1時間早くすることで、会社の生産性が向上し、利益が増えます。また、経営者の時間管理や営業時間、事業立地を絞ることも重要です。

安売り症候群

続きまして二つ目の疾病です。これは安売り症候群です。これも想定有病率は約50%です。ではどうしたらいいか。一つは値上げをすることです。例えば10%の値上げをし、売上額が同じであれば、利益が10%上がります。そのため、売上が1割落ちても利益は減らないのです。ぜひ自社の値決めが本当に適切かという視点で見直してみてください。
安売り症候群のもう一つの対策は、低価格ゾーンで攻めていくのではなく、よりアッパーのゾーンを攻めることです。
したがって安売り症候群への対策は、戦略的には生きる世界を格上げする、戦術的には価格を見直すということなのです。

財務無策症候群

三つ目は財務無策症候群です。これは財務に対する考え方が間違っているという状態です。有病率は約70%と非常に高めで、小さな会社ほど陥りやすい過ちです。
財務無策症候群への対策は、潤沢にお金を持つことです。財務基盤が安定しない創業間もない企業や、自己資本比率が高くない中小零細企業は特に気を付けてください。必要な時に必要なだけお金を調達しよう、借入はできるだけ少ないほうがいいと考えて経営していると、財務無策症候群に陥りやすくなります。
少し話はそれますが、金融機関は基本的に貸せる企業に資金を貸します。相手が必要だから貸すわけではないんです。要するに中小企業経営者は借り手の論理で考え、金融機関は貸し手の論理で考える。したがってパワーバランスで金融機関よりも弱い中小企業は借りられる時に借りてくださいということ私は常々申し上げています。
少しくらい金利が変わっても、常に潤沢に資金を持っている会社は会社を守ることはできますが、金利がもったいないからと薄く経営してる会社はいつもお金で苦労するという矛盾が起きるわけです。

前のめり症候群

四つ目の疾病は前のめり症候群です。有病率は約40%と若干下がっています。特にどんどん攻めたい、会社を大きくしたいという社長ほどかかる病気です。
経営は三つの手を打つと、一つは外れることがあります。三つ手全てが当たらなければ、倒れるような経営をしていると、会社は潰れてしまいます。相当優秀な社長でも一つ目、二つ目の事業で成功し、三つ目の事業で失敗する場合があります。その理由は、自分の力が100%しかないのに100%以上の事をやっているからです。
比較的まだ経験の浅い優秀な社長ほど、自分の計画を鵜呑みにし、計画通り進めて、その計画が少し下振れするだけですぐに経営危機を招いてしまいます。要するにするに自分の力の100%を出し切って何とかうまくいかないと会社が回らないような計画を立て、それに沿って運用していくということが起きているケースが多いのです。
前のめり症候群への対策は、資金的な余裕と時間的な余裕を持つことです。社長だけではなく、全社員が100%頑張らないと会社が回らないというような経営も避けるべきです。どんな場面であれ、想定外の事態は起こりえます。おそらく20%くらいは想定外です。その20%が起きることを想像しながら進めていくことが大切です。

お人好し症候群

5大疾病の5つ目は、お人好し症候群です。こちらの有病率約60%と多めです。経営者がお人好しだと厳しいことを言わないため、会社が緩んできます。お人好し症候群の方は指示が不明瞭で、各論で話をしない方が多いのです。ビッグカンパニーにおける経営者は、戦略論で概念的な話をしながら全体をまとめるという対応で良いのですが、こと中小企業においては、やはり経営者が現場のリーダーというケースが多いため、各論まできちっと決めていかないと、結論は導き出せません。

お人好し症候群への対策は、数字で管理するということです。数字的な裏付けが取れ、その前提でうまくいってるのかいってないかという判断が重要です。ご自身の判断や指示がより明瞭にクリアになっていくということを心がけていただきたいと思ってます。
企業経営は、本来誰しもがもっともっとうまくいくようになってる。これは稲盛和夫先生の言葉なです。ではなぜ本当はもっとうまくいくはずなのに、いかないのか。今よりもより相対的に上手く経営するためには、「もっとうまく」いかない理由を取り除くことだと私は考えます。

 5大疾病と5大指針について是非セルフチェックをしてみてください。そこにもし当てはまる箇所があるならば、ぜひ本講座で理解を深めていただきたいと思います。

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