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社員との接し方を見直す社長

社員が言うことを聞かない、自ら進んで動かない、という言葉を多くの社長から聞きます。また、最近の若い人は、何を考えているのか分からない、という言葉も聞きます。その時、私はこう答えます。

 

人は皆、価値観が異なるので、同じように接しても、同じような結果が返ってこないのは当然ですと。

価値観は異なる

私 :「社長、社員にやる気が見えないと言われていましたが、その後どうですか。」

 

社長:「気を引き締めてもらうために、朝礼ではっぱをかけておいたよ。」

 

私 :「それで変わりましたか。」

 

社長:「その日はまだ良かったが、結局変わってない。」

 

私 :「個別に話はしないのですか。」

 

社長:「それは、時間がかかるからできないな。」

 

社長の仕事の範囲は、本当に幅広いものです。会社を継続させるためには、資金が回っている、利益が取れていることが必須であり、その業績数字は、社員の働き度合いによって大きく変わります。ゆえに社長は、いかにして社員が積極的に業務につける環境を整備するかが課題となります。

 

モチベーションという言葉を聞いたことがあると思いますが、改めてモチベーションとは何でしょうか。

 

人が何らかの行動をとる時は、その人にとってそうしたいという強い気持ち、意志があることです。こうした強い気持ちを欲求と呼びます。更に、欲求を満足させることで、人はある種の快感を得ますが、こうした欲求を満足させようとする気持ちをモチベーションと呼びます。そして、モチベーションは動機付けと訳されます。

 

例えば、社長が社員に、急遽夕方に現場に応援に入って欲しいと言った場合、その社員は心の中で今から現場に行くと帰りは遅くなると考えます。しかしその一方で、残業代がもらえることは、魅力的なことだと考えます。このように、自分にとってメリットとデメリットを比較しながら、自分のとるべき行動を決めています。もし、ここで給与が増えることを優先した場合、急遽の応援も快く承諾するでしょう。つまり動機が先にあるから、意欲が後から沸いてきます。また、人によって欲求は異なるので、各自の欲求を満たすような動機づけが必要となります。

 

しかし、ここで一考して欲しいことがあります。経済的理由だけで働くことが悪いわけではありませんが、それ以上に、働くという行為によって社会との関わりを持ち、自分が社会に対して何らかの貢献をしているという実感を持つことが重要です。これは会社では、経営理念や社是と言われます。社員の価値観は異なるからこそ、会社がどうしたいのかを明確に社員に示し、そして、一人ひとりの社員の欲求を把握することにより、意欲的になっていない社員が、意欲的に行動を変化させることは大いにありえます。

 

改めて社員との接し方を見直していただき、全社員が一丸となって業績をよくしていただきたいと思います。

 

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この記事の著者

  • 野上 智之

    公立大学法人北九州市立大学卒業、大手システム会社を経て、教育研修会社での新規部門立上げや西日本責任者としての実践により、収支損益の黒字化と人財育成がなければ、企業は元気にならないという強い信念のもと中小企業に特化した経営コンサルタントに転身。現在も10社を担当し各地でセミナーや研修を実施したり、地域金融機関との連携を実施。行政書士試験合格、宅地建物取引士、動産評価アドバイザー(TAA)、中小企業庁ミラサポ専門派遣登録専門家、プッシュ型事業承継支援高度化事業登録専門家(中小企業庁)、再生支援ネットワーク会議メンバー(広島)

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