405事業(経営改善計画策定支援事業)とは?補助金・流れ・デメリットを解説
「銀行から経営改善計画の作成を勧められたが、専門家に頼む費用が心配」「赤字が続いていて経営改善に取り組みたいが、何から手をつければいいかわからない」こうした中小企業が活用できる国の制度が、405事業(経営改善計画策定支援事業)です。専門家の支援を受けながら、その費用の大部分を国に補助してもらえます。
この記事では、405事業とは何かを、補助金額・対象企業・利用の流れ・メリット・デメリットまで、わかりやすく解説します。
この記事の結論(要点)
・405事業=正式名称「経営改善計画策定支援事業」。認定支援機関の支援で経営改善計画を作る制度
・専門家に支払う費用の3分の2(上限200万円)を国が補助。事業者負担は3分の1で済む
・借入金の返済条件変更(リスケ)や資金調達などの金融支援とセットで進められる
・計画策定から3年間、認定支援機関のモニタリング(伴走支援)を受けられる
・補助率・上限額・対象経費は改定されることがあるため、最新の公募要領の確認が必須
目次
405事業(経営改善計画策定支援事業)とは?
405事業とは、借入金の返済負担などの財務上の課題を抱える中小企業が、国が認定した専門家(認定支援機関)の支援を受けて「経営改善計画」を策定する際に、その費用の一部を国が補助する制度です。正式名称を「経営改善計画策定支援事業」といいます。2013年3月の事業開始時の予算額が405億円だったことから、通称「405事業」と呼ばれています。
この制度を使うと、事業者は専門家のサポートを受けながら経営改善計画を作り、それをもとに金融機関へ返済条件の変更や資金調達などの金融支援を依頼できます。さらに、計画策定後の3年間は認定支援機関による伴走支援(モニタリング)を受けられるため、計画を「作って終わり」にせず、実行まで支えてもらえるのが特徴です。
405事業の補助金はいくら?費用負担は?
405事業の最大の魅力は、専門家費用の補助です。認定支援機関に支払う「計画策定支援費用」と「モニタリング費用(3年間分)」の合計のうち、最大3分の2(上限200万円)を国が補助します。つまり、事業者の自己負担は原則3分の1で済みます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 補助対象 | 計画策定支援費用+モニタリング費用(3年間) |
| 補助率 | 最大3分の2(事業者負担は3分の1) |
| 上限額 | 200万円程度(枠により異なる) |
| 窓口 | 中小企業活性化協議会 |
この「経営改善計画策定支援補助金」は、経営計画策定支援の費用負担を大きく軽減してくれます。なお、補助率・上限額・対象経費は改定されることがあるため、利用を検討する時点で、中小企業庁や最寄りの中小企業活性化協議会の最新の公募要領を必ず確認してください。
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405事業の対象となる企業は?
405事業は、借入金の返済負担など財務上の問題を抱え、金融支援(返済条件の変更や新規融資)を必要とする中小企業・小規模事業者が対象です。具体的には、次のような企業が利用を検討すべき状況です。
・銀行から経営改善計画書の提出を求められている
・借入金の返済が重く、リスケジュール(返済条件変更)を考えている
・赤字や資金繰り悪化が続き、本格的な経営改善が必要
・ゼロゼロ融資の返済が始まり、借り換えや条件変更を検討している
405事業を利用する流れは?
405事業の利用は、おおむね次のステップで進みます。
1. 認定支援機関に相談:405事業に対応した認定支援機関(税理士・財務コンサルタント等)に相談します。
2. 利用申請:金融機関の事前同意を得て、中小企業活性化協議会へ利用を申請します。
3. 経営改善計画の策定:認定支援機関の支援を受けて、財務分析にもとづく経営改善計画を作成します。
4. 金融機関との合意:計画を金融機関に提示し、返済条件の変更などの金融支援について合意します。
5. モニタリング(3年間):計画実行後、四半期に一度程度、認定支援機関が進捗を確認・助言します。
6. 補助金の支給:計画策定費用・モニタリング費用について、事業完了後に補助金が支給されます。
405事業のメリット・デメリットは?
制度を正しく活用するために、メリットとデメリットの両面を押さえておきましょう。
メリット
専門家費用の3分の2が補助されるため、少ない自己負担で質の高い経営改善計画を作れます。さらに、金融機関との交渉が計画にもとづいて進むため返済条件の変更が通りやすく、3年間の伴走支援で計画の実行性も高まります。
デメリット・注意点
一方で、補助金は事業完了後の後払いのため、費用は一旦立て替える必要があります。また、金融機関の事前同意が必要で、計画策定には一定の時間と手間がかかります。計画どおりに改善が進まない場合、金融機関からの信頼に影響することもあるため、実現可能な計画づくりが重要です。
405事業と早期経営改善計画策定支援事業(ポスコロ事業)の違いは?
405事業と似た制度に「早期経営改善計画策定支援事業(通称ポスコロ事業)」があります。違いは支援の深さです。
| 制度 | 対象・目的 |
|---|---|
| 405事業(経営改善計画策定支援事業) | 本格的な経営改善。返済条件変更など金融支援を伴う |
| 早期経営改善計画策定支援事業(ポスコロ事業) | 基本的・早期の経営改善。金融支援は前提としない |
すでに返済が苦しく金融機関との交渉が必要な段階なら405事業、早めに資金繰りを点検しておきたい段階ならポスコロ事業、が大まかな目安です。
405事業とリスケジュール(返済条件変更)の関係は?
405事業は、リスケジュール(返済条件の変更)とセットで使われることが多い制度です。経営改善計画は、金融機関にリスケを認めてもらうための「根拠資料」として機能するためです。返済猶予や減額を依頼する際、405事業で作った計画があると交渉が進めやすくなります。
経営改善計画は自分で作れる?専門家に頼むべき?
経営改善計画書は自社で作ることも可能ですが、405事業を利用する場合は認定支援機関の関与が前提です。金融機関を納得させる計画には、財務分析にもとづく実現可能な数値計画が求められるため、専門家の支援を受けるメリットは大きいといえます。計画書の具体的な作り方は次の記事で解説しています。
405事業に関するよくある質問(FAQ)
405事業とは何ですか?
正式名称を「経営改善計画策定支援事業」といい、中小企業が認定支援機関の支援を受けて経営改善計画を策定する際に、専門家費用の一部を国が補助する制度です。2013年の予算額が405億円だったことから405事業と呼ばれています。
405事業の補助金はいくらもらえますか?
認定支援機関に支払う計画策定費用とモニタリング費用(3年間)の合計について、最大3分の2(上限200万円程度)が補助されます。事業者の自己負担は原則3分の1です。補助率・上限額は改定されることがあるため、最新の公募要領をご確認ください。
405事業と経営改善計画策定支援事業は違う制度ですか?
同じ制度です。「経営改善計画策定支援事業」が正式名称で、「405事業」は通称です。
405事業はリスケ(返済条件変更)に使えますか?
はい。405事業で策定した経営改善計画は、金融機関に返済条件の変更を認めてもらうための根拠資料となり、リスケジュール交渉とセットで活用されることが多い制度です。
405事業の費用は先に払う必要がありますか?
補助金は事業完了後の後払いのため、専門家費用は一旦立て替える必要があります。資金繰りに余裕がない場合は、この点も含めて認定支援機関に相談することをおすすめします。
まとめ|405事業は専門家費用を抑えて経営改善を進められる制度
405事業(経営改善計画策定支援事業)は、専門家費用の3分の2が補助されるため、少ない自己負担で本格的な経営改善計画を作り、リスケや資金調達などの金融支援につなげられる制度です。すでに返済が苦しい、銀行から計画書を求められているという段階であれば、活用を検討する価値は十分にあります。まずは405事業に対応した認定支援機関に相談することから始めましょう。
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