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キャッシュポジションとは?意味・計算方法・目安をわかりやすく解説

「キャッシュポジション」という言葉を、銀行や財務の専門家から聞いたことはあっても、正確な意味や目安まではよくわからない、という経営者は少なくありません。この記事では、キャッシュポジションとは何かを、意味・計算方法・業種別の目安・高める方法まで、わかりやすく解説します。

 

この記事の結論(要点)

・キャッシュポジション(現金ポジション)とは、会社が今すぐ使える現金・預金などをどれだけ持っているかを示す指標
・目安は一般に月商の2〜3ヶ月分。製造・建設業は3〜4ヶ月分、サービス業は1.5〜2ヶ月分が目安
・高めるほど緊急時の耐性・投資機会・金融機関からの信用が高まる
・ただし現金を抱えすぎると資金効率が落ちるため、適正水準の見極めが重要

キャッシュポジションとは?

キャッシュポジションとは、会社が今すぐ使える現金や預金などを、どれだけ保有しているかを示す指標です。「現金ポジション」と呼ばれることもあります。単なる「お金の量」ではなく、突発的な売上減や仕入価格の高騰といった不測の事態に備える“安全資金”であり、同時に、新規投資やM&Aなどを進める際の“攻めの資金源”にもなる、経営の安定性を測るバロメーターです。

 

キャッシュポジションに含まれるのは、手元の現金、普通預金・当座預金などの預金、そして短期間で現金化できる資産です。すぐに換金できない不動産や設備、回収に時間のかかる売掛金などは、原則として含めずに考えます。

キャッシュポジションの計算方法・見方は?

キャッシュポジションは、保有している現金・預金などの金額そのもので見るほか、月商の何ヶ月分にあたるかで見るのが一般的です。月商比で見ると、会社の規模に関係なく「厚いか薄いか」を判断できるためです。

 

たとえば月商1,000万円の会社が手元に2,000万円の現預金を持っていれば、キャッシュポジションは「月商の2ヶ月分」となります。自社の数値を出したら、次の目安と照らし合わせて、厚さが十分かを確認しましょう。

キャッシュポジションの目安はどのくらい?

適正なキャッシュポジションの目安は、一般的に月商の2〜3ヶ月分とされています。ただし、運転資金の必要量は業種によって大きく異なるため、自社の事業特性に合わせて調整することが重要です。

 

業種 キャッシュポジションの目安 理由
製造業・建設業 月商の3〜4ヶ月分 仕入・外注など運転資金の先行負担が大きい
卸売業・小売業 月商の2〜3ヶ月分 在庫を抱えるが回転は比較的早い
サービス業 月商の1.5〜2ヶ月分 在庫を持たず運転資金需要が小さい

 

自社の手元資金がこの目安を下回っている場合は、資金繰りが厳しくなりやすい状態です。現状を診断し、改善に着手する必要があります。⇒資金繰りが厳しい・苦しい中小企業がやるべき12の改善策

 

 

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キャッシュポジションを高めるとどうなる?

キャッシュポジションを高く保つことには、守りと攻めの両面でメリットがあります。

緊急時の耐性が高まる

売上の急減や取引先の貸し倒れ、災害など、予測できない事態が起きても、手元資金が厚ければ即座に対応でき、問題が大きくなる前に立て直せます。

投資・成長のチャンスをつかめる

新商品の開発や設備投資、M&Aなど、好機が訪れたときに動ける資金があることは、競合に対する大きな強みになります。

金融機関からの信用が高まる

手元資金に余裕がある会社は、金融機関から見て返済能力が高いと評価されやすく、いざというときの融資も受けやすくなります。

注意:高めすぎは資金効率を落とす

一方で、必要以上に現金を寝かせておくと資金効率(資金がどれだけ利益を生んでいるか)が低下します。本来は投資に回せる資金が遊んでいる状態になるためです。やみくもに現金を積み上げるのではなく、業種に応じた適正水準を保つことが大切です。

キャッシュポジションを高めるには?

キャッシュポジションを高める基本は、入ってくるお金を早く・多くし、出ていくお金を遅く・少なくすることです。主な方法は次のとおりです。

 

・資金繰り表を作成し、3ヶ月先までの資金の動きを把握する
・売掛金の回収サイトを短縮し、入金を早める
・過剰在庫・不良在庫を処分して現金化する
・固定費を見直し、支出を抑える
・必要に応じて金融機関からの融資など資金調達を行う

 

これらは資金繰り改善の基本そのものです。各施策の具体的な進め方や、すでに資金繰りが厳しい場合の対処法は、次の記事で詳しく解説しています。⇒資金繰りが厳しい・苦しい中小企業がやるべき12の改善策【原因診断付き】

キャッシュポジションに関するよくある質問(FAQ)

キャッシュポジションとは一言で何ですか?

会社が今すぐ使える現金・預金などをどれだけ持っているかを示す指標です。経営の安定性や、投資に動ける余力を測るバロメーターになります。

キャッシュポジションと現金ポジションの違いは?

基本的に同じ意味で使われます。どちらも、会社が保有する現金・預金など、すぐに使える資金の状況を指します。

キャッシュポジションの目安はどのくらいですか?

一般的に月商の2〜3ヶ月分が目安です。運転資金需要の大きい製造業・建設業では月商の3〜4ヶ月分、在庫を持たないサービス業では1.5〜2ヶ月分が目安となります。

キャッシュポジションは高ければ高いほど良いのですか?

必ずしもそうではありません。手元資金が厚いほど安全性は高まりますが、現金を寝かせすぎると資金効率が下がります。業種に応じた適正水準を保つことが重要です。

まとめ|キャッシュポジションは「適正水準」を意識する

キャッシュポジション(現金ポジション)は、会社がすぐに使える現金をどれだけ持っているかを示す、経営の安定性の指標です。目安は月商の2〜3ヶ月分(業種により調整)で、これを下回ると資金繰りが厳しくなりやすく、高めすぎると資金効率が落ちます。自社の適正水準を把握し、資金繰り表で日常的に管理していくことが、安定経営の土台になります。

 

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