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中小企業がランチェスター戦略を活用すべき理由

ランチェスター戦略は、大企業に対して弱者にある中小・零細企業が勝ち抜く上で必要な戦略であり、コロナ禍はもちろん、コロナが終息した後もきっと役立てることのできる経営手法です。

 

今回は、ランチェスター戦略の概要と重要性について、事例を紹介しながらご説明します。ぜひ、ランチェスター戦略を学ぶ必要性を理解し、自社の経営戦略にお役立てください。

今、なぜランチェスター戦略が見直されているのか?

ランチェスター戦略は、時に古い戦略であると捉えられているケースがあります。そのようなランチェスター戦略が今、再考されている理由をご説明します。

youtubeでも解説しています

※切り抜き動画をyoutubeで公開しています。まずはこちらをご覧下さい。

ランチェスター戦略とは

そもそもランチェスター戦略とは、100年ほど前に登場した物理的な普遍法則を元に生み出された販売戦略です。

 

物理法則をベースに考え出された戦略のため、急激な環境の変化が合ってもその影響を受けにくく、どのような環境においても再現性が高い考え方であるという特徴があります。

 

コロナ禍、またはアフターコロナを迎えた場合にもランチェスター戦略は、業種を問わず業績をアップさせられる戦略として再注目されているのです。

ランチェスター戦略の特徴

ランチェスター戦略の第1の特徴はエリアを限定し、特定のエリアの中でのナンバーワンを目指すという考え方です。ランチェスター戦略では、エリアだけでなく、どのような人(客層)に、何(商品)を売るのかについても、細かく定めていきます。つまり、ランチェスター戦略は特定のエリアにおける特定のカテゴリーの中でナンバーワン企業を目指す手法になるのです。

特定エリアで19%以上のシェア獲得を目指す

ランチェスター戦略には、特定エリアで19%以上のシェアを獲得できれば、エリア内のナンバーワン企業になるという概念があります。さらに、2位との売上の差が1.73倍あれば圧倒的1位になれるであろうとしています。

 

どのような地域にも、3代、4代に渡って続く老舗企業があります。そのような企業は、全国区では知られていません。しかしながら、地元という特定のエリアでは大手企業よりも圧倒的な信頼を集め、顧客からの口コミによって高い業績を維持しています。それは、地域の老舗企業がエリアを限定し、そのエリアに集中した経営を行っているからに他なりません。

昨対比にこだわらない営業目標の設定を

一般的な企業では、営業目標や売上目標を昨年のデータと比較して設定するケースが多くなっています。しかしながら、ランチェスター戦略の考えに則ると、昨対比での目標を立てるのではなく、特定のエリアで19%以上のシェアを獲得することにフォーカスし、目標を立てることが大切になります。エリア内で19%以上のシェアを獲得するということは、地域のナンバーワンになるという目標であり、そのためにはどのくらいの売上が必要になるのかを計算し、営業戦略を立てていくのです。

建設業においてランチェスター戦略を活用するケース

ランチェスター戦略をより理解しやすくなるために、建設業を例にエリア内で1位を取るための手法をご説明します。

エリアは中学校の通学区域程度の規模にする

ランチェスター戦略では、まずエリアを絞ることから戦略を立てます。その時、エリアは中学校の通学区域ほどの広さを基本として考えます。具体的には、車で5分から15分程度で移動できる範囲です。

 

車で5分から15分程度で移動できる範囲は狭すぎると感じる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、中小・零細企業が地域でナンバーワンを目指すのであれば、この程度の範囲が適当なのです。

中学校の通学区域ほどのエリアの工事は、全て受注することを目指す

中小・零細企業が大手企業とは同じような手法を真似しても、決して1位になることはできません。それは、大手企業と中小・零細企業では資金力にも、労働力にも大きな差があるからです。

 

中小・零細企業が大手企業に勝つためには、エリアを限定しなければなりません。大企業と比較し、使える広告料が1/10であってもエリアを限定すれば、大企業の広告活動よりも地域での露出量を増やし、地域の人々に強いインパクトを残すことができるのです。

獲得シェアが高まれば、営業効率も上がる

特定のエリアでのシェアを高めていき、地域のナンバーワン企業になれば、ライバル企業がエリアを変更する可能性が高まるため、相見積もりの勝率が格段にアップします。

 

特定エリアにおいてナンバーワンの企業になれば、一人当たりの粗利益は業界平均の1.5倍~2倍程度にも上がるということが様々な事例で確認されています。経営資源の少ない中小・零細企業だからこそ、狭いエリアにパワーを集中させ、営業効率を高めることは非常に重要になるのです。

エリアを絞った営業活動は紹介や口コミでの顧客が増える

エリアを限定して営業活動をした場合、顧客からの紹介や口コミによる顧客が増えていきます。インターネットが普及している現在も、口コミの評価は大きな影響力を持っており、人は安心して仕事を依頼できる企業を選びます。狭いエリアだからこそ、口コミによる評価が広がれば、シェアをさらに高めることができるでしょう。

エリアの拡大は、隣の中学校の通学区域から

ターゲットエリアで20%程度のシェアを獲得し、そのエリアでのナンバーワン企業となったとします。次の戦略として営業エリアを拡大し、より利益を高めたい場合にも、急にエリアを拡大してはいけません。エリアの拡大は、徐々に進めることが大切であり、次にターゲットとするのは、隣にある中学校の通学区域です。次のエリアで同じような戦略で営業活動を進め、またそのエリアでもナンバーワンになれたら、また隣の中学校の通学区域にエリアを拡大していけばよいのです。

中小・零細企業がランチェスター戦略を活用するべき理由

コロナ禍では、移動が制限されたために距離に対する考えが変わり、より自分に近い場所にある企業を選ぶという機運が高まりました。地元にフォーカスした営業活動をしてきた企業は、コロナでもそれほど影響を受けていないケースがあります。一方、広域営業の企業の中には移動が制限されたために売上が上がらず、厳しい状況に置かれているところが多くあります。

 

今後、日本は人口減少が続いていき、市場はさらに小さくなっていきます。市場が狭まるからこそ、中小・零細企業は今の内から地元に密着し、限定したエリア内でのナンバーワン企業を目指すべきなのです。狭いエリアに経営資源を集中して投入し、経営効率を上げるランチェスター戦略の考え方こそ、中小・零細企業にぴったりの経営手法だと言える理由です。

まとめ

中小企業の経営コンサルティングを行っているエクステンドでは、中小・零細企業の経営者が知っておきたい知識を動画でご紹介するオンライン講座「ダイトリ」を提供しています。

 

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