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投下資本に対してどれだけ利益を出しているかを評価するROICについて

今回は企業が投下した資本に対してどれだけ効率的に利益を出しているかを評価するROIC(投下資本利益率)についてお話をします。

 

一般的な財務分析指標でないので知らない方も多いと思いますが、事業の投資判断で重要な指標になるので会社経営において活用して下さい。銀行等から資金調達した有利子負債と株主から集めた株主資本に対してどれだけ効率的に利益を上げたかを判断する財務指標です。

 

急激な外部環境の変化により既存事業だけでは安定的に利益を確保できず、新規事業に取り組む企業が増えています。ROICは企業全体だけでなく、事業ごとに評価することも可能です。

 

各事業が本当に高い利益を生み出しているのか、ROICが低い事業は事業を縮小・撤退を含めて検討、限られた予算内で適切に分配しているか等を判断する材料に利用できます。

投下資本利益率の計算式

ROIC(投下資本利益率)は、下記の計算式で算出できます。

 

※ROIC(投下資本利益率)=税引後営業利益÷投下資本×100%

 

[税引後営業利益=営業利益から税金を差し引いた金額] [投下資本=有利子負債+株主資本]

目指す数値と注意点

数字が高ければ高いほど、資本を効率的に活用し利益につなげられていることを示しています。一般的に7%以上であれば優良企業の目安とされます。優れた指標ですが、下記注意点はいくつかあります。

 

  1. 業界や業種によって数字が大きく異なる
  2. 評価する期間が短期(1年~3年)では正確な判断が出来ない
  3. 算出結果が%になる為、金額ベースの評価が困難である
  4. 企業の成長時期により有効でないケースがある

 

ROICだけでなく他の複数の経営指標を組合わせることで会社の経営状況を多角的に捉えることが可能になるので、今後の収益性を判断する材料として活用して下さい。

 

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この記事の著者

  • 井上 貴裕

    東京の地方銀行に15年間勤務。主に中小企業を対象に、担当者として常時100社前後を担当し、多くの取引先と接し、企業の成長・発展に貢献。事業再生支援・財務分析による経営改善等幅広い業務に携わり、資金調達、金融機関との交渉に強みを持つ。長年勤務し身に付けた業務・知識・経験により、金融機関との良好な関係作り、資金調達の支援、銀行が要望している資料作成は熟知している。500社以上の経営者様の相談を受け、解決手段を1000案以上の提案している。

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