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あなたは【倒産】という言葉をどの様にとらえられていますか?

経営者のあなたは題名をみてどう思われましたか?

 

1.うちには関係ない!

2.過去に頭をよぎった事がある! 

3.考えた事はない!

 

次の質問です。なぜその様に思われたのですか?

 

1.倒産という言葉をよく聞くから

2.明日は我が身と思っているから

3.他人事だとおもっているから

 

私は今までメルマガを通し、新型コロナウイルス感染症の影響を受けた中小企業や個人事業主の資金繰りを支援するために設けられた色々な制度についてお話をしてきました。

 

確かに業績が回復傾向にある企業様も多く存在しますが、更に業績が悪化し今までは数ヶ月先の資金繰りが厳しいと思っていた経営者の方の中には、3ヵ月後の資金繰りが、1ヵ月後の資金繰りが、今月末の資金繰りが、と以前より厳しく思われている方も実際にはみえるのではないでしょうか?

 

先日ある経営者の方とお話をした際に次の事を私に聞かれました。

 

ずばり『倒産』についてどう思いますか?

 

私はすぐさま「御社は業績に問題もなく関係ない事ですよね?」

 

経営者の方は、「関係ない事はないですよ! 例えば取引先が倒産すればうちにも関係してくるし、うちもいつまでも業績がいいとは限らないですよ」

 

つまり「明日は我が身」です!

日本国内の倒産動向について

では今後の倒産動向について私なりに考えましたのでお話させていただきます。日本国内では、以下のような倒産リスクが高まっていると予想されます(2024年~2025年)

コロナ融資の返済開始による資金繰り悪化

多くの中小企業が無利子・無担保の制度融資を受けていましたが、返済猶予期間が終わり、返済に苦しむ企業が増加しています。

物価高と人件費高騰

円安や輸入コスト上昇、賃上げ圧力などにより、利益率の低下が見られています。価格転嫁できない業種(飲食・小売など)は特に厳しい。

建設業・運輸業の「2024年問題」

労働時間規制強化により、収益構造が厳しくなっている分野です。中小運送業などはすでに廃業が相次いでいます。

世界経済の影響と海外企業の倒産傾向について

米国の商業用不動産危機

オフィス需要の低下や利上げの影響で、不動産関連ファンドや中堅銀行に影響が出ており、一部企業は破綻リスクが増しています。

中国の不動産不況・地方政府債務問題

中国恒大集団のような大型企業倒産が今後も続く可能性があり、中国経済全体のリスク要因となっています。

スタートアップやテック企業の選別進行

低金利で大量の資金が流れ込んでいたスタートアップ業界も、資金調達難で淘汰が進んでおり、2025年も多くの企業が破綻またはM&Aされると思われます。

具体的な業種リスク(2025年展望)について

飲食業

倒産リスク:高:理由は原価高騰、需要戻りの鈍さ、賃金上昇

 

建設業

倒産リスク:高:理由は労務費高騰、資材価格上昇、職人不足

 

中小運送業

倒産リスク:高:理由は2024年問題、燃料高騰

 

小売(特に地方)

倒産リスク:中〜高:理由は消費の都市集中、ECシフト

 

ITベンチャー

倒産リスク:中:理由は資金調達難、収益化遅延

 

非常に世の中も厳しいという事はよくわかりましたが、何か対策はありますか?倒産に備える為の対応策は・・・次の様な事を考えられてはどうでしょうか?『倒産に追い込まれないように今できる事を今行う!』です。

 

例えば

・財務の健全化

・借入金依存度の見直し

・債務返済計画の再構築

・キャッシュフローの強化

・売上よりも現金残高を重視

・買掛金・支払サイトの見直し

・価格転嫁・業態転換の検討

・サブスクリプション型やBtoBへの移行

・高付加価値商品へのシフト

・BCP(事業継続計画)の策定

・複数拠点化

・資金調達先の多様化

 

あたりまえのことですが、あたりまえのことを今行うのです。

総括

倒産は一夜にして起こるものではなく、兆候は必ず存在します。2025年は、コロナ支援策の「副作用」と金利・物価の上昇というダブルパンチが襲いかかる年です。すべての企業が「財務再点検」と「ビジネスモデルの柔軟化」に本気で取り組むことが求められと思っています。

 

ではどうしたらいいのですか?まずはご決断を・・・今後どうするのかを決めるのは経営者の方々です!私は常に今できる事を一緒に考え、一緒に行動していけたらと思っています。一度弊社に相談して頂き、改善策を一緒に考えませんか?

 

エクステンドでは、経営者様からの無料相談を受け付けています。資金調達、銀行返済・資金繰りなどの財務でお悩みでしたらお気軽にご相談ください。まずは下記バナーより「無料相談」をご利用ください。財務コンサルタントが親身になって対応致します。

この記事の著者

  • 山中 肇

    経歴:愛知県第二地方銀行 管理職
    主な実績:
    ・金融機関調整
    CF以上の返済を履行していた先に対し、金融機関の見直しを行い、CF以内の返済額への減額対応し実現。
    ・資金調達
    適正な金額・期間・調達方法のアドバイスを行い資金調達を実施。
    ・リスケ対応
    改善計画書を作成し金融機関に一緒に訪問しリスケ交渉の支援を実施し毎月の返済額の見直しを行い、予実管理まで実施。
    ・サービサー対応
    サービサーとの交渉に同席し、円滑な交渉をサポート。
    ・金融機関対応以外に租税関係の交渉同席、取引先への支払延期交渉同席等、些細な事から大きな事まで対応しております。

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