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銀行融資の条件変更する前に知っておくべきデメリットと対策!

経営者のあなたは、資金繰りに悩んだ時「銀行融資の条件変更」を検討されたことはありませんか?一見すると、返済負担を軽くできる魅力的な選択肢に見えるかもしれません。しかし、その裏には意外な落とし穴が潜んでいるのです。

 

融資の条件変更(リスケ)は、確かに一時的な資金繰りの改善には効果があります。ですが、それと引き換えに、将来の事業展開に大きな制約をかけてしまう可能性があるのです。新規融資が困難になったり、銀行からの信用度が下がったりするなど、思わぬデメリットが待ち受けています。

 

本記事では、融資条件変更の隠れたリスクと、それを回避するための実践的な対策をご紹介します。経営の舵取りを任された皆さんが、正しい判断を下すための指針となれば幸いです。まずは、条件変更の本質と、その影響について詳しく見ていきましょう。

融資条件変更って何?経営者の味方か落とし穴か

銀行融資の条件変更する前に知っておくべきデメリットと対策!

 

融資条件変更とは、既に受けている銀行融資の返済条件を見直し、企業の現状に合わせて調整することです。一見、経営者の味方のように見えますが、実は落とし穴も潜んでいます。メリットとデメリットを正確に理解し、慎重に判断することが重要です。

条件変更のメリット

融資条件変更の最大のメリットは、短期的な資金繰りの改善です。具体的には以下のような効果が期待できます。

 

返済額の減額

毎月の返済負担が軽くなり、手元資金に余裕が生まれます。

 

返済期間の延長

総返済額は増えますが、月々の負担は軽減されます。

 

元金返済の一時停止

利息のみの支払いに変更することで、当面の負担を大幅に減らせます。

 

これらの変更により、一時的に資金繰りが楽になり、事業継続のチャンスを得られます。しかし、この「一時的」という点に注意が必要です。

隠れたデメリット

条件変更には、表面化しにくい重大なデメリットがあります。

 

新規融資の困難化

条件変更は信用情報に記録され、新たな資金調達が難しくなる可能性があります。

 

金利上昇のリスク

条件変更に伴い、金利が上がることがあります。長期的には返済総額が増加する可能性があります。

 

経営の自由度低下

金融機関からの経営介入が強まり、自由な経営判断が制限されることがあります。

 

条件変更は一時的な解決策であり、根本的な経営改善がなければ、問題の先送りに過ぎません。将来の事業展開に大きな影響を与える可能性があることを、十分に理解した上で判断することが重要です。

 

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要注意!融資条件変更の5つのデメリット

融資条件の変更は、一時的な資金繰りの改善には効果がありますが、長期的には経営に大きな影響を与える可能性があります。以下に、特に注意すべき5つのデメリットを詳しく解説します。

1.新規融資が困難になり資金調達の道が狭まる

条件変更を行うと、金融機関からの信用度が低下します。その結果、新規の融資を受けることが難しくなります。事業拡大や設備投資のチャンスがあっても、必要な資金を調達できず、機会を逃してしまう可能性があります。

2.ビジネスチャンスを逃す可能性

融資条件の変更は信用情報機関に登録されませんが、この情報はグループ金融機関にも共有され、企業の信用力低下につながります。新規取引の開始や、有利な取引条件の獲得が困難になる可能性があります。

3.金利上昇のリスクで長期的なコスト増加

条件変更の際、金利を上げてくる銀行がいます。返済期間の延長と合わせて考えると、長期的には返済総額が大幅に増加する可能性があります。一時的な負担軽減と引き換えに、将来のコスト増加を招く恐れがあります。

4.担保・保証人の追加要求

条件変更に応じる代わりに、金融機関が追加の担保や保証人を求めてくることがあります。これにより、経営者個人の資産や家族にまで負担が及ぶリスクが高まります。企業の債務が個人の生活を脅かす事態にもなりかねません。

5.経営改善計画の提出義務

多くの場合、条件変更(リスケ)の際に経営改善計画の提出が求められます。この計画に基づいて金融機関から経営への介入が強まり、自由な経営判断が制限される可能性があります。迅速な意思決定や柔軟な事業展開が難しくなることも考えられます。

 

これらのデメリットを十分に理解し、条件変更が本当に最善の選択肢なのか、慎重に検討することが重要です。次章では、条件変更を避けるための対策について解説します。

条件変更を避けるための対策!今からできる3つの方法

融資条件の変更は最後の手段と考えるべきです。財務改善の本質は、自社の経営力を高めることにあります。ここでは、条件変更を回避するための実践的な3つの方法をご紹介します。

1.収益力の向上!本業の立て直しが最優先

企業の健全性を高める最も確実な方法は、本業での収益力を向上させることです。具体的には以下の施策が効果的です。

 

顧客ニーズの再分析

市場の変化に合わせて、提供する商品やサービスを見直します。

 

営業力強化

既存顧客との関係深化や新規顧客の開拓に注力します。

 

付加価値の向上

商品やサービスの質を高め、適正な価格設定を行います。

 

収益力の向上は即効性はありませんが、長期的な経営安定化には不可欠です。地道な努力が求められますが、必ず結果につながります。

 

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2.経費削減!ムダを省いて身軽な経営を

収益向上と並行して、コスト構造の見直しも重要です。ただし、闇雲な削減ではなく、以下のような戦略的アプローチが必要です。

 

固定費の見直し

事務所費用や人件費など、大きな固定費項目を精査します。

 

変動費の最適化

仕入れ条件の交渉や生産プロセスの効率化を図ります。

 

業務プロセスの改善

デジタル化やアウトソーシングを活用し、業務効率を高めます。

 

経費削減は即効性がありますが、将来の成長の種を摘まないよう、慎重に進める必要があります。

 

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3.資金繰り改善!キャッシュフロー管理の重要性

日々のキャッシュフロー管理が、資金繰り改善の鍵となります。以下の点に注意して取り組みましょう。

 

売掛金回収の迅速化

取引先との支払い条件交渉や、早期回収のインセンティブ導入を検討します。

 

在庫の最適化

過剰在庫を避け、必要最小限の在庫で運営します。

 

支払いサイトの見直し

仕入先との支払い条件交渉を行い、資金流出のタイミングを調整します。

 

キャッシュフロー予測を定期的に行い、先手を打った資金管理を心がけることが重要です。これにより、突発的な資金不足を防ぎ、安定した経営基盤を築くことができます。

 

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これらの施策を総合的に実施することで、融資条件の変更を回避し、自立した強い経営体質を築くことができます。

それでも条件変更が必要な場合

それでも条件変更が必要な場合

 

あらゆる努力を尽くしても条件変更が避けられない場合があります。その際は、戦略的なアプローチで交渉に臨むことが重要です。以下に、効果的な交渉のポイントをご紹介します。

事前準備(経営状況の把握と改善計画の策定)

交渉の成否は、綿密な事前準備にかかっています。以下の点に注力しましょう。

 

財務状況の精緻な分析

現状の問題点と改善可能性を明確にします。

 

実現性の高い経営改善計画

具体的な数値目標と達成手段を示します。

 

複数のシナリオ準備

最悪の場合を含め、様々な状況に対応できるよう準備します。

 

銀行に対して、自社の状況と将来性を説得力をもって説明できる準備が不可欠です。

銀行との関係構築

条件変更の交渉は、単なる数字のやりとりではありません。銀行との信頼関係構築が極めて重要です。

 

定期的な情報共有

良い情報も悪い情報も、適時適切に伝えます。

 

経営者の姿勢

真摯な態度で臨み、経営改善への強い意志を示します。

 

約束の厳守

小さな約束でも必ず守り、信頼を積み重ねます。

 

銀行を「パートナー」と捉え、共に難局を乗り越える姿勢を示すことが重要です。

 

【関連記事】会社と銀行との訪問関係と信頼関係の築き方

財務専門家の活用

条件変更の交渉は専門知識が必要です。プロの力を借りることで、交渉を有利に進められる可能性が高まります。

 

財務コンサルタント

財務分析や改善計画の策定をサポートします。

 

中小企業診断士

経営全般の改善策を提案します。

 

弁護士

法的側面からアドバイスを提供します。

 

専門家の客観的な意見は、銀行との交渉でも説得力を増します。彼らの知見を最大限に活用しましょう。

 

エクステンドでは、経営者からの無料相談を受け付けています。新たな資金調達を得たいや、返済・資金繰りが厳しいなどの財務でお悩みでしたらお気軽にご相談ください。まずは下記バナーより「無料相談」をご利用ください。

 

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条件変更の交渉は困難を伴いますが、適切な準備と戦略的アプローチにより、より良い結果を得ることができます。財務専門家のサポートを受けながら、慎重に進めていくことをお勧めします。

条件変更は諸刃の剣、慎重な判断で乗り越えよう

中小零細企業の経営者様、ここまでお読みいただきありがとうございます。融資の条件変更は、確かに一時的な資金繰りの改善には効果がありますが、同時に将来の経営に大きな影響を与える可能性がある「諸刃の剣」です。

 

条件変更を検討する際は、以下の点を十分に考慮しましょう。

 

メリットとデメリットのバランス

目先の資金繰り改善と引き換えに、将来の資金調達や事業展開に制限がかかる可能性があります。

 

本質的な経営改善の必要性

条件変更は一時的な対症療法に過ぎません。根本的な収益力向上や経費削減が不可欠です。

 

専門家の助言の重要性

財務や法律の専門家の意見を聞くことで、より適切な判断ができます。

 

条件変更に頼る前に、まずは自社の経営力強化に全力を尽くすことが重要です。収益力の向上、経費の適正化、キャッシュフロー管理の徹底など、できることから着手しましょう。

 

しかし、これらの取り組みを一人で進めるのは困難かもしれません。そんな時こそ、専門家の力を借りることをおすすめします。客観的な視点と専門知識が、あなたの経営判断を支援します。

 

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融資条件の変更は、経営の重要な岐路となります。慎重に検討し、必要に応じて専門家のアドバイスを受けながら、最善の決断を下してください。あなたの企業の未来は、今の判断にかかっています。勇気を持って前に進みましょう。

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