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大企業にできないこと

2012年1月13日号

「大企業にできないこと」

私 :「新聞紙上では、大企業はこれから業績が良くなるという意見が
    多いようです。」
社長:「中小企業は、そのようなことは後だな。まだまだ市場は厳しい。」
私 :「そうは言っても、当社も業績を上向きにしなければなりません。
    違いは何でしょうか。」
社長:「業績改善は当然だ。我々と大企業との大きな違いは、社員教育に尽きる。」
私 :「そうですね。」
社長:「時間も金も使いたいが、現実にはなかなかそこまでできない。
    だから差がつく。」

組織の構築や運営においては、上位から「使命(Mission)」・
「価値観(Values)」・「ありたい姿(Vision)」・「戦略(Strategy)」・
「行動計画(Plan)」が必須である。しかし、業績が悪くなればなるほど、
戦略や具体的な行動計画に目がいきがちになり、その改革に着手することが
多くなる。しかし、そこばかりに目がいってしまうと、実は改善は遅くなる。

ここで、論語に出てくる一節を紹介する。

「君子は先ず徳を慎む。徳あればここに人あり、人あればここに土あり、
土あればここに財あり、財あればここに用あり。
徳とは本なり、財とは末なり。」
である。

意訳すれば、
「徳望高き人の周りには、いつの間にか人が集まって来る。
人が集まれば生活の場が出来る。そして、そこに仕事が発生し、
結果として富が生まれる」という意味である。

何が言いたいかと言うと、社員教育も目先のことばかりに気を
取られないことが大切だということである。
営業手法や製造手法は、何のために習得しようとしているのか。
そのことに社員一人ひとりが自分の言葉で気づいた時、その会社は
素晴らしい人たちの集まりである。この気づきこそが、真の社員教育では
ないかと私は思う。

この気づきは、毎日毎日言い続けて、ある時にふと気付くものでもある。
だから、集合研修を1年に数回したから教育をしたというものも間違いで
あるし、時間においても毎日の朝礼の5分で気づきを与える言葉を社長が
投げかければ、効果は十分に見込めるのである。

お金や時間は、十分手にした時に一度に使うのではなく、少しずつ使える時に
使えば良いのである。
大企業にはできない社員教育とは、社員一人ひとりに直接、社長の気持ちを
言葉で届けられる環境である。その環境を有効に活用すれば、よいのである。

 

「2012年1月13日」執筆:野上智之

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