銀行員が見る損益計算書のポイントその1
銀行員が見る損益計算書のポイントその1
銀行が融資を審査する時、融資希望企業の決算書を見ますが、その中で損益計算書も見ます。
銀行員が見る損益計算書のポイント、一番重要なのは、売上と利益です。
売上については、銀行員は、売上が前期比、どうなっているのかを見ます。
横ばい、増加であれば、銀行員はそう心配はしないのですが、売上が大きく減少していると、銀行員は、その企業がなぜ売上が減少したのか、要因を探さなければなりません。
何か特殊要因があれば、安心なのですが、そうでなければ、業界全体の需要衰退による売上減少なのか、競争力の激化による売上減少なのか、もしそうであれば新商品の開発、営業力の強化など、その企業は売上回復に向けて対策をとっているのかどうかをチェックします。
また、特殊要因とは、工場の建替えのため一時的に売上が減少した、赤字部門から撤退したため売上が減少した、などです。そのような要因であれば、銀行員は安心します。
売上の増減は、銀行が融資を審査するにあたって、重要としている部分です。もしあなたの会社が売上減少しているようであれば、なぜ売上が減少してしまったのかを説明し、売上減少が需要減少・競争力激化などによるものであれば、あなたの会社がとる売上回復に向けての対策を、銀行にしっかり説明してください。対策をとっていないのであれば、今すぐ役員会等で対策を練ってください。
売上が減少したのは仕方がないです。それよりも、売上減少理由を銀行にしっかり説明、対策を説明することが、あなたの会社が融資を受けられるか、受けられないかに関わってきます。なぜなら、あなたの会社による説明が、そのまま銀行の融資稟議に書かれるのですから。説明によって銀行を納得させることができれば、融資を受けられる道が開いてきます。
次号は、ポイントその2、利益について説明します。