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関係会社を作ると銀行は嫌う!?

銀行が嫌う会社の一つ、それは、関係会社が1つ、もしくは複数ある会社です。関係会社がたくさんあるといっても、次のようなタイプがあります。

 

1.事業を行っている会社と不動産管理会社とがあるタイプ。
例:不動産管理会社Bが本社や工場などの不動産を所有し、事業を行う会社Aに賃貸している。

 

2.関係会社同士は取引がほとんどないタイプ
例:A会社とB会社は事業を行う会社であるが、それぞれ別事業を独立採算で行うために2つの会社に分けている。

 

3.関係会社同士で取引が多くあるタイプ
例:A会社がB会社に対して売上を計上し、A会社がB会社に対して売掛金を保有する。
例:A会社がB会社に対して多くの貸付金を行っている。

 

1のタイプの場合、これは銀行としてはそう嫌いません。事業を行う会社の財務状況を見て、銀行は融資をどうするか決めます。また不動産が別会社の所有となるので、事業を行う会社の有形固定資産が少なくなり、そうすると事業を行う会社の、銀行からつけられる信用格付はアップします。

 

2のタイプの場合、これも銀行としてはそう嫌いません。なぜならぞれぞれの会社の財務がはっきり分かれていて、それぞれの会社で財務状況を見て融資の判断をすることができるからです。

 

ただ3のタイプの場合、銀行は嫌います。なぜなら、それぞれの会社が入り組んでいるため、実態はどうか、銀行としては見えないからです。

 

A会社が年間売上8億円あり、そのうちB会社への売上が6億円だとします。そしてB会社は10億円の売上があり、それは全部、外向けのものだとします。

 

A会社とB会社とで売上合計は18億円ですが、そのうち内部での売上は6億円であることから、A会社とB会社とをグループで見ると、売上は12億円しかありません。

 

しかし、A会社とB会社とで、それぞれ融資を申し込まれると、A会社は売上8億円の会社、B会社は売上10億円の会社として、融資審査をすることになります。

 

この2社が一緒であったら、売上12億円の会社と見られるところ、会社を分けたことによって2社で売上18億円の会社として見られるのです。

 

売上が大きいほど、融資を出せる金額は大きくなります。しかし関係会社が複数あると、融資審査においてこのような「ゆがみ」が出てしまいます。そこは銀行も気をつけていて、関係会社が複数ある場合、企業に対して、連結決算を作って、出してもらうように依頼します。

 

連結では決算はどうなるか、複数の会社を一つの会社と見て、融資判断するよう、銀行は心がけます。

 

そのため、関係会社が複数あり、なおかつその会社間で取引が多くあるようなケースでは、連結決算を作って資料として出さないかぎり、銀行としては融資に慎重にならざるをえません。

 

銀行員も、関係会社が複数あるケースでは、何が何だか分からなくなってしまうのが正直なところです。何が何だか分からないのであれば、融資に慎重になるでしょう。

 

また銀行は、関係会社が複数ある場合は、それらを同一として見ます。複数の会社を作れば、それだけ多くの融資が受けられるわけではありません。それらは同体として見られます。

 

税金の対策など、関係会社を複数作ってしまっているケースが多く見受けられますが、銀行からの融資を考える上では不利になってしまいます。

 

あなたの会社が融資を受けやすくしたいのなら、税金のことよりも銀行向けにどうか、ということを第一に考えるべきです。

 

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