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リスケジュールを行っても倒産する中小企業とは?

現在、モラトリアム法が施行されて、銀行融資の返済猶予、いわゆるリスケジュールがクローズアップされています。東京国際フォーラムにてリスケジュールのセミナーを行いましたが、開催日の10日前に、定員55名といっぱいになってしまい、その後セミナー申込みを受け付けることができませんでした。

 

それだけ、リスケジュールへの関心が、最近高まっている、ということなのでしょう。しかし私は、この風潮もどうなのかな、と疑問に思います。リスケジュールは、毎月の返済金額を減額したり、0にしたりするよう銀行と交渉して、実行してもらうことです。

 

ただ、モラトリアム法でリスケジュールという言葉がメジャーになって以来、リスケジュールを行った後、中小企業はどうしていくべきか、あまりにもそのことが、おざなりになっているような気がするのです。

 

私どもは、昔からみなさんに、以下のことをお伝えしています。

 

  • リスケジュールは、あくまで会社再生のための一手段(しかし重要な手段ではあるが)であって目的ではない。
  • リスケジュールは返済を0円近くにするだけであり、それでなんとかなったと経営者は安心しても、事業の赤字を黒字化しなければ結局、企業は破綻してしまう。
  • リスケジュールは、ゴールではなく、あくまで会社の再生に向けてのスタートである。

 

これが、現在の風潮では、リスケジュールはゴールである、というようになってしまっていないか、それが私には、心配なのです。リスケジュールを行うとともに、会社を再生させるために、売上向上策、粗利率改善策、経費削減策、などをうっていかなければ、結局事業の赤字で会社の資金を食いつぶし、破綻に向かってしまうことになるのです。

 

政府のやることは、中小企業の倒産の先延ばしということでしかなく、中途半端なのです。10年前の中小企業金融安定化保証制度でも、それでその後1年ぐらいは倒産は確かに減少しましたが、その後一気に倒産が増えました。

 

一時しのぎの資金調達にしかすぎなかったからです。昨年の緊急保証制度でも、同じことになるでしょう。

 

今回のモラトリアム法でも、それでリスケジュールを行った企業が、一時的に倒産は回避できても、結局多くの中小企業経営者がそれで安心して油断してしまうため、事業赤字を黒字にしようということが後回しになってしまい、後でそのような企業の多くが、破綻してしまうことが予想されます。

 

だから、リスケジュール+事業の黒字化策、これをセットでやらなければ、ならないのです。リスケジュールだけ、資金調達だけ、政府の施策はそのように片手落ちだから、その場しのぎにしかならず、結局中小企業は、苦しいままです。当メルマガをお読みいただいている方は、私が時々、上記のことを言うものだから、そのあたりの意識はしっかり持っていただいていることでしょう。

 

私どもには月に60~80社、資金繰りが厳しい中小企業経営者が面談相談にこられますが、「リスケジュールさえできればよい」「資金調達さえすればよい」という方はほとんどいらっしゃいません。みなさんしっかり、経営をどう立て直していけばよいのか、そのあたりの視点を持って、ご相談にお越しいただいています。

 

ただ、中小企業経営者400万名の中で、当メルマガをお読みの方は、8万名といえども、全体からすれば2%にすぎません。残り98%の中小企業経営者は、モラトリアム法、リスケジュールという言葉におどらされて、方向をあやまってしまうのか・・・私には、それが心配です。

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