銀行の担当者が最近訪問してこなくなった
銀行の担当者が最近訪問してこなくなるパターン
銀行の担当者が、今までは用事がなくても、毎月~3ヶ月に1回ぐらいのペースで訪問し、「融資のご用はありませんか。」と言ってきたのに、最近、担当者が訪問してこなくなった。
もしくは、決算書を提出するたびに、その決算書を見た担当の銀行員が訪問してきて、今までは融資を勧められてきた。しかし今回、決算書を各行に提出したが、どこも訪問してきてくれない、融資を勧めてきてくれない。
このような状況になった場合、どのようなことが考えられるでしょうか。私は7年間、銀行の得意先係でしたので、このような状況での銀行員の気持ち、よく分かります。
次の2つのパターンがあります。
1.担当者変更があって、前の担当者はよく来てくれたのに、新しい担当者がこなくなったパターン。
2.担当者は変更ないのに、以前はよく訪問してきてくれた担当者が最近来なくなったパターン。
1.担当者変更があって、前の担当者はよく来てくれたのに、新しい担当者がこなくなったパターン。
おそらく、新しい担当者は営業が苦手タイプ、つまり用事もないのに企業に訪問し、融資を売り込もうとすることにちゅうちょしている、このパターンが多いのではないかと思われます。同じ銀行員でも、仕事ができる銀行員、仕事ができない銀行員、がいます。
用事がなくても、気兼ねなく企業を訪問できる銀行員、できない銀行員、がいます。融資を積極提案できる銀行員、なかなか気が利かない銀行員、がいます。
1のパターンの場合、新しい担当者が、営業が苦手、仕事ができない、気が利かない、こういう銀行員だから、訪問してこない、というのが第一に考えられる理由です。その解決策として、新しい担当者に、「たまには話をしたいから、明日にでも来てくれない?」と気軽に呼び寄せると、新しい担当者は訪問してきてくれることでしょう。
2.担当者は変更ないのに、以前はよく訪問してきてくれた担当者が最近来なくなったパターン。
この場合、銀行の、その会社に対する融資スタンスが、消極的になったということがまず考えられます。銀行の得意先係が、その上司から求められることは、何よりも営業の成果を上げることです。融資量の増加は、営業の成果です。だから、得意先係の銀行員は、融資を売り込んできてくれるのが当然なのです。
それで、今まで用事がなくても訪問してきてくれて、融資の必要がないか、聞いてきてくれたのですが、それがなくなった、ということは、銀行の融資スタンスが消極的になった、という可能性が高いです。私も7年間、銀行の得意先係でしたから、用事がなくても訪問する企業は、融資を出したい、それで融資量を増加させて私の営業成果としたい企業、でした。
そして、自己査定を行って格付が要注意先や破綻懸念先になったり、最新の決算書をもらって財務内容が悪くなっているのが分かったりして、もうこの企業への融資は難しいなと思ったり、明確に上から、この企業への融資は今後出さないという指示があったりしたら、用事がないかぎりその企業へは訪問しない、ということになってしまうのです。
この場合企業としては、今後銀行から融資が出なくなった時の対策を早期に立てていく必要があるので、銀行のスタンスを探るために、早い段階で企業側から銀行に訪問し、一回、融資を申し込んでみた方がよいです。
それで融資が出なかったり、希望金額がから大きく減額された融資しか出ないようであったら、一方で既存融資の返済負担が重荷になってくるので、返済条件の緩和、つまりリスケジュールの交渉などを検討していく必要があります。
今まで銀行員が訪問してきてくれたのが、最近訪問してきてくれなくなった場合、これらのことが考えられますので、銀行の動向には注意をはらっておいてください。
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担当者の資質・タイプ別対応法
銀行融資を成功させるためには、銀行担当者との良好な関係構築が不可欠です。担当者にはそれぞれ特徴や傾向があり、そのタイプを見極めて適切に対応することで、融資の成功率が格段に上がります。資金調達をスムーズに進めるために、銀行担当者の資質やタイプ別の対応法を熟知しておきましょう。
新人担当者の特徴と付き合い方
新人銀行員は、一般的に入行して1~3年程度の若手行員です。彼らの多くは金融知識を習得中であり、仕事に対する情熱と真面目さを持ち合わせています。しかし、経験不足から自信を持って提案できなかったり、決断力に欠けたりする傾向があります。
新人担当者の最大の特徴は、上司や先輩の意見に強く影響される点です。融資の決裁権限がないため、部下の稟議書や提案内容を上司が確認し、最終的な判断が下されます。新人は稟議書作成スキルも習得段階であるため、企業側から適切な情報提供や資料提出のサポートをすることが重要です。
新人担当者との付き合い方として効果的なのは、丁寧な説明と資料の提供です。財務状況や事業計画について分かりやすく説明し、必要な資料を速やかに提出することで、担当者の稟議書作成をサポートしましょう。新人は質問しづらい雰囲気を感じていることも多いため、「何か不明点があればいつでも質問してください」と声をかけることで信頼関係を構築できます。
また、新人担当者は自分の評価につながるノルマ項目🛈を達成したいという強い思いを持っています。新規融資先の獲得は特に評価される項目のため、新規取引を検討している場合は彼らにとって大きなチャンスです。このポイントを理解し、担当者を応援する姿勢を示すことで良好な関係を築けるでしょう。
若手担当者が重視するポイントとは?
若手担当者(入行5~7年程度)は、ある程度の経験と知識を持ち始め、自身の判断にも自信が出てくる時期です。彼らは新人時代の経験から学び、より効率的に業務を進める方法を模索しています。この時期の担当者は昇進や評価を強く意識するため、上司や支店長から高い評価を得られる案件を重視します。
若手担当者が最も重視するのは「数字で示せる成果」です。特に融資実行額の増加、金利の維持・上昇、各種金融商品の販売実績などが彼らの評価に直結します。企業側としては、こうした担当者の立場を理解し、Win-Winの関係を構築することが大切です。
若手担当者との付き合い方としては、彼らが上司にアピールできる材料を提供することが効果的です。具体的には、安定した事業計画や成長戦略を明確に示し、融資後の返済計画も具体的に提示しましょう。また、将来的な取引拡大の可能性を示唆することも、担当者の上司へのアピールポイントになります。
さらに、若手担当者は専門資格🛈の取得にも積極的です。こうした資格取得に関連する情報や、業界の専門知識に関する話題を共有することで、担当者との会話が弾み、関係性が深まります。彼らの知識欲を満たす情報提供ができれば、信頼関係の構築に大きく役立つでしょう。
定期的な情報交換の場を設けて、事業の進捗状況や財務状況の変化を共有することも重要です。若手担当者は自分が担当する企業の成長や安定した業績を上司に報告できることを望んでいます。透明性のある情報提供を心がけ、問題があれば早めに相談する姿勢を示しましょう。
ベテラン担当者との信頼関係の築き方
ベテラン担当者(入行10年以上)は、豊富な経験と深い金融知識を持ち、多くの融資判断や企業の盛衰を見てきた専門家です。彼らは融資の決裁権限も持つことが多く、支店内での発言力も強いため、良好な関係を築くことが融資成功の重要な鍵となります。
ベテラン担当者の最大の特徴は「リスク感覚の鋭さ」と「判断の確かさ」です。長年の経験から、企業の将来性やリスクを素早く見極める目を持っています。表面的な数字だけでなく、経営者の人柄や事業への熱意、業界知識なども総合的に判断する傾向があります。
ベテラン担当者との信頼関係を築くためには、誠実さと一貫性が何よりも重要です。過去の実績や返済履歴、業界での評判などを既に把握していることが多いため、誇張や虚偽の説明はすぐに見抜かれてしまいます。正直に現状を伝え、課題があれば隠さず共有し、改善策を一緒に考える姿勢が信頼につながります。
また、ベテラン担当者はマクロな視点🛈からの分析も得意としています。自社の事業が業界全体の中でどのような位置づけにあるか、市場環境の変化にどう対応していくかといった視点での対話を心がけましょう。業界の専門用語や最新動向に詳しいことをアピールすることで、担当者の信頼を得やすくなります。
ベテラン担当者との対話では、単に資金を借りたいという姿勢ではなく、長期的なパートナーシップを求める姿勢を示すことが効果的です。銀行と共に成長したいという意思を伝え、将来のビジョンを共有することで、単なる融資先ではなく「育てるべき優良顧客」と認識してもらえるでしょう。
タイプ別の見極め方と注意点
銀行担当者は、個人の性格や価値観によっても対応が異なります。以下に代表的なタイプと、それぞれの対応法についてご紹介します。
数字重視型:このタイプの担当者は、財務諸表や業績数値を最重要視します。彼らとの商談では、具体的な数字を示した資料を用意し、ROIや返済計画を詳細に説明することが効果的です。感覚的な説明よりも、裏付けのあるデータで説得力を持たせましょう。
関係重視型:人間関係や信頼関係を重視するタイプです。定期的なコミュニケーションを心がけ、事業以外の話題(趣味や地域の話題など)も交えながら親密な関係を構築しましょう。このタイプの担当者とは、公式の会議だけでなく、食事の席などでのカジュアルな対話も大切にすることが重要です。
リスク回避型:保守的で安全性を重視するタイプです。彼らに対しては、リスク要因とその対策を事前に説明し、最悪のシナリオでも対応できる計画を示すことが有効です。担保や保証人についても明確な提案をすると安心感を与えられます。
成長志向型:新しいビジネスや成長産業に興味を持つタイプです。革新的なビジネスモデルや将来の成長戦略を熱心に説明し、担当者自身が上司に対してアピールできるポイントを提供しましょう。業界の最新トレンドや将来性についての情報共有も効果的です。
担当者のタイプを見極めるコツは、初回の面談での反応や質問内容🛈を観察することです。数字に関する質問が多ければ数字重視型、人柄や経営理念に関する質問が多ければ関係重視型と判断できます。また、銀行内での役職や経歴からも傾向を読み取ることができるでしょう。
どのタイプの担当者であっても、最も避けるべきは「嘘をつくこと」と「約束を守らないこと」です。一度信頼を失うと取り戻すのは非常に困難です。常に誠実さを心がけ、担当者との信頼関係を大切にしましょう。
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銀行内の役割別の特徴と対応方法
銀行の組織内には様々な役職と役割があり、それぞれが融資判断に影響を与えています。効果的な資金調達を行うためには、銀行内の各役割を理解し、適切に対応することが重要です。ここでは主要な役割別の特徴と対応方法をご紹介します。
得意先係とは?その役割と狙いどころ
得意先係は、銀行支店の営業担当者です。企業を訪問して新規融資の提案や既存取引先との関係維持を行う最前線のポジションです。彼らは融資案件の獲得と既存顧客からの預金増加、各種金融商品の販売などを担当しています。
得意先係の最大の関心事は「新規融資先の獲得」と「融資額の増加」です。これらは銀行内での評価に直結する重要なノルマ項目とされています。特に新規融資先の獲得は、得意先係の中で「花形項目」と呼ばれる最も評価される実績です。
得意先係との良好な関係を築くためには、彼らの営業活動をサポートする姿勢を示すことが効果的です。定期的に財務状況や資金繰り表を提供し、将来の資金需要についても事前に情報共有しましょう。得意先係が上司に対して「この企業は成長が見込める優良顧客だ」とアピールできる材料を提供することが重要です。
また、得意先係が企業訪問しやすい環境を整えることも大切です。訪問時には歓迎の姿勢を示し、短時間でも経営者自ら対応することで信頼関係が深まります。定期的な試算表や資金繰り表の提出を理由に来社してもらうなど、コミュニケーションの機会を意図的に作ることも効果的です。
得意先係は様々な金融商品🛈の販売ノルマも持っています。自社で活用できる金融商品があれば、積極的に検討する姿勢を示すことで、担当者との関係強化につながるでしょう。ただし、不要な商品を購入する必要はありません。自社にとって本当に必要な商品かどうかを見極めることが重要です。
融資係が重視する審査ポイントとは
融資係は、融資申込案件の審査と稟議書作成を担当する重要なポジションです。得意先係が持ち込んだ融資案件の内容を精査し、リスク評価を行います。彼らの判断は融資の可否に大きく影響するため、融資係の視点を理解しておくことが重要です。
融資係が最も重視するのは「返済能力」と「事業の安定性」です。過去の業績推移、現在の財務状況、将来の返済計画を総合的に判断し、融資のリスクを評価します。銀行は不良債権を出すことを極めて嫌うため、融資係は慎重な審査姿勢を持っています。
融資係との対応では、具体的かつ詳細な資料提供が鍵となります。決算書だけでなく、月次試算表や資金繰り表、事業計画書など、返済能力を示す具体的な資料を用意しましょう。特に、資金使途と返済計画の整合性を明確に示すことが重要です。
融資係は取引履歴🛈も重視します。過去に期日通りの返済を続けてきた企業や、約束を守ってきた経営者に対しては好印象を持ちます。逆に、過去に返済遅延があった場合や、提出資料に不備が多かった場合は慎重な姿勢を取るでしょう。信頼を築くためには、小さな約束でも確実に守る姿勢が大切です。
また、融資係は業界動向や市場環境も考慮しています。自社の業界における強みや、競合他社との差別化ポイント、市場の成長性などを具体的に説明できると説得力が増します。業界特有のリスク要因とその対策についても事前に説明しておくと、融資係の不安を軽減できるでしょう。
融資係と定期的にコミュニケーションを取ることも重要です。3か月に一度程度は直接面談し、事業の進捗状況や財務状況の変化を報告しましょう。問題が発生した場合も早めに相談することで、信頼関係を維持できます。
支店長・副支店長の影響力と関係性の築き方
支店長は支店内の最高責任者であり、融資案件の最終決裁権を持つ重要な存在です。副支店長は支店長を補佐し、支店長不在時には代行を務めます。彼らは支店全体の業績や方針を決定する立場にあり、その影響力は絶大です。
支店長・副支店長の最大の関心事は「支店全体の業績」と「リスク管理」です。融資残高の増加や収益向上を目指す一方で、不良債権の発生は徹底して避けたいと考えています。支店長には融資の「専決権限」があり、一定金額までは本部決裁を経ずに融資判断ができる権限を持っています。
支店長・副支店長との関係構築では、企業の社会的価値や地域貢献をアピールすることが効果的です。彼らは地域経済への貢献度も重視しており、雇用創出や地域活性化につながる事業には前向きな姿勢を示すことが多いでしょう。自社の事業が地域社会にどのような価値をもたらすかを具体的に説明することが大切です。
また、支店長・副支店長は支店方針🛈に沿った融資判断を行います。例えば、「製造業向け融資の強化」「地元企業支援」など、銀行や支店が注力している分野であれば、融資判断でも優遇される可能性があります。支店の方針やキャンペーンについての情報を得ておくと、融資申請のタイミングを戦略的に決められるでしょう。
支店長・副支店長との面談機会は限られますが、年に数回の挨拶や重要な融資申請時には直接面談することをお勧めします。その際は、会社の将来ビジョンや経営理念を伝え、長期的なパートナーシップを求める姿勢を示しましょう。短期的な融資だけでなく、預金や各種金融サービスも含めた包括的な取引提案を行うことで、銀行との関係強化につながります。
それぞれに響くアプローチ方法の違い
銀行内の各役割には、それぞれが重視するポイントと効果的なアプローチ方法があります。役割ごとの最適なコミュニケーション方法を理解し、使い分けることが資金調達成功の鍵となります。
得意先係には「具体的な融資ニーズ」と「将来の取引拡大可能性」をアピールしましょう。彼らは融資実績を上げたいと考えているため、明確な資金需要を示すことで興味を引けます。また、融資以外の金融商品(預金、為替、保険など)への興味も示すと、総合的な取引先として評価が高まります。
融資係には「安全性」と「返済確実性」を強調した説明が効果的です。詳細な資金計画と返済シミュレーション、担保や保証の提案など、リスクを軽減する要素を前面に出しましょう。数字に基づいた冷静な説明と、質問への迅速かつ正確な回答を心がけることが大切です。
支店長・副支店長には「戦略的視点」と「長期的関係性」を訴求します。単なる融資案件ではなく、銀行と共に成長するパートナーとしての姿勢を示しましょう。地域社会への貢献や業界内でのポジショニングなど、マクロな視点での会話が印象に残ります。
コミュニケーション方法も役割によって調整すると効果的です。得意先係とは頻繁かつカジュアルな対話、融資係とは定期的かつ具体的な情報共有、支店長・副支店長とは節目ごとの公式な面談という使い分けが理想的です。
また、財務コンサルタント🛈などの専門家を介して銀行とコミュニケーションを取ることも効果的な方法です。専門家は銀行の視点を理解し、適切な資料作成や説明方法をアドバイスできます。特に重要な融資案件では、こうした専門家のサポートを受けることで成功率が高まるでしょう。
定期的な情報共有を心がけ、月次試算表や資金繰り表を定期的に提出することで、「透明性の高い企業」という印象を与えることができます。問題が発生した場合も隠さずに早期に相談する姿勢が、長期的な信頼関係構築には不可欠です。
認定支援機関のエクステンドでは、経営者様からの無料相談を受け付けています。新たな資金調達を成功させたい、返済・資金繰りなどの財務でお悩みでしたらお気軽にご相談ください。まずは下記バナーより「無料相談」をご利用ください。財務コンサルタントが親身になって対応致します。
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担当者との関係構築におけるNG行動
銀行担当者との関係を構築する上で、絶対に避けるべき行動があります。これらのNG行動は一度信頼を損なうと、修復が極めて困難です。長期的な信頼関係を維持するために、以下のポイントに注意しましょう。
ウソの説明や過剰な期待を与える発言
銀行との関係において、最も避けるべきはウソの説明や事実と異なる情報の提供です。財務状況を良く見せるための数字の粉飾や、返済能力を超えた楽観的な見通しの提示は、発覚した時点で信頼関係が崩壊します。
銀行員は多くの企業を見てきた経験から、不自然な数字や矛盾点を敏感に察知します。また、銀行内部でも複数の担当者が関わるため、一貫性のない説明はすぐに発覚します。正確で誠実な情報提供を心がけ、不都合な事実も隠さず共有する姿勢が、長期的な信頼関係の基礎となります。
特に注意すべきは過剰な期待を抱かせる発言🛈です。「必ず成功する」「絶対に返済できる」といった断言は避け、リスク要因も含めた現実的な見通しを伝えるべきです。銀行員は慎重な姿勢を好み、リスクとその対策を明確に説明できる企業に信頼を置きます。
ウソをつくことの代償は非常に大きく、一度信頼を失うと、その担当者だけでなく支店全体、さらには銀行全体からの信用を失うことにもなりかねません。短期的な融資獲得のためにウソをつくことは、長期的な資金調達の道を閉ざす結果となることを肝に銘じましょう。
書類提出の遅れ・不備が信頼を失う理由
銀行取引において、約束した期日までの書類提出は絶対的な信頼の基礎となります。提出期限を守らない、必要書類に不備がある、といった行為は企業としての信頼性を大きく損ないます。
銀行員の視点から見ると、書類提出の遅れは「返済も遅れる可能性がある」という危険信号です。特に融資審査中は、追加資料の要求に迅速に対応することが重要です。要求された資料は期日前に用意し、内容を十分確認した上で提出することを心がけましょう。
書類の不備も信頼を損なう要因です。記入漏れ、計算ミス、古いデータの使用などは、企業の管理能力を疑わせます。特に公式文書🛈には細心の注意を払い、専門家のチェックを受けることをお勧めします。
提出書類は企業の「顔」であることを認識し、プロフェッショナルな印象を与える資料作成を心がけましょう。整理された資料、分かりやすいデータ提示、適切な説明資料の添付などは、企業の誠実さと管理能力をアピールする機会となります。
もし提出期限に間に合わない事情がある場合は、事前に連絡して理由を説明し、新たな期限を提案することが重要です。事前の連絡なく遅れることが、最も信頼を失う行為です。常に誠実なコミュニケーションを心がけましょう。
担当者に任せきりで「他人任せ」な姿勢
経営者自らが金融機関との関係構築に積極的に関与することが極めて重要です。担当者に任せきりの「他人任せ」姿勢は、銀行側から「当事者意識の欠如」と見なされ、融資判断に悪影響を及ぼします。
特に重要な面談や決算報告、大型融資の申請時には、経営者が直接出席して説明することが求められます。経理担当者や顧問税理士だけに任せるのではなく、事業の責任者として自らの言葉で事業計画や返済計画を説明することが、信頼構築には不可欠です。
経営者の主体性🛈は、銀行が最も重視する要素の一つです。融資は単なる資金調達手段ではなく、銀行と企業のパートナーシップの一環であることを認識し、経営者自身が積極的に関係構築に取り組む姿勢を示しましょう。
また、担当者からの質問や要望に対して「分からない」「社内の担当者に確認する」といった回答が続くと、経営への関与度の低さを疑われます。主要な財務指標や事業状況については、経営者自身が把握し、即答できるようにしておくことが理想的です。
担当者との定期的なコミュニケーションも重要です。銀行担当者が来社した際には、短時間でも経営者が挨拶し、近況を伝えることで関係性が深まります。「忙しい」を理由に面談を常に回避する姿勢は、銀行との関係を冷え込ませる原因となります。
短期的な損得だけで動く姿勢はNG
銀行との関係は長期的な視点で構築することが重要です。短期的な利益や目先の融資だけを重視する姿勢は、持続的な関係構築の妨げとなります。銀行は長期的なパートナーとして、企業の成長と共に歩む存在です。
融資条件だけで銀行を選び、頻繁に取引先を変える「バタフライ型」の企業は、銀行から警戒されます。一つの銀行と長期的な関係を築き、メインバンクとしての信頼関係を構築することが、安定した資金調達の基盤となります。
短期的な視点の例としては、金利の僅かな差で銀行を変える、必要な時だけ接触する🛈といった行動が挙げられます。こうした姿勢は、「都合のいい時だけ接触する取引先」という印象を与え、本当に困った時に支援を得られない結果を招きます。
長期的な関係構築のためには、融資だけでなく預金や決済業務、各種金融サービスを含めた総合的な取引を行うことが効果的です。銀行にとっても、総合取引先は重要な顧客となります。
また、銀行からの提案や情報提供に耳を傾け、自社に有益な提案には積極的に応じる姿勢も重要です。銀行側も「良い取引先」との関係強化を望んでおり、互恵的な関係が理想的です。
困難な時期においても誠実なコミュニケーションを維持し、状況改善に向けた努力を示すことで、銀行との信頼関係はさらに強固になります。短期的な視点ではなく、長期的なパートナーシップとして銀行との関係を捉えることが成功の鍵です。
認定支援機関のエクステンドでは、経営者様からの無料相談を受け付けています。新たな資金調達を成功させたい、返済・資金繰りなどの財務でお悩みでしたらお気軽にご相談ください。まずは下記バナーより「無料相談」をご利用ください。財務コンサルタントが親身になって対応致します。