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銀行は、なぜデリバティブ取引を推進したのか

昔、銀行が得る収益のバランスは、貸金の金利:手数料の比率で9:1程度ともいわれていました。近年、それは徐々に減少しており、メガバンクにおいては、将来的に6:4迄にしていきたいとの意向をもっています。

 

なぜなら、「信用コストのない手数料収益の方が、融資先の状況や時期に関わらず収益を上げられるから」です。

 

今年になってから以降、再び問題提起されている金利・為替のデリバティブ取引も、この動きの表れで、この取引は、「やる側にとっては数年にわたる取引であるが、銀行の収益は実行時にまとめて手数料収益として計上される」という仕組みでできています。

 

当然、その規模(金額)や期間にもよりますが、銀行の(担当者の)収益は数百万円なんて当たり前、場合によっては数千万円もの金額に上ります。

 

これが銀行の融資・営業担当者にとってどういうことか、より生々しく、融資担当者の立場で言えば、年が明けて一月になり、3月末決算時の収益目標が気になり始める

 

  • 融資を実行したいが、稟議の通る先がない
  • そもそも、実行しても、3月末迄に利子を受け取るの3カ月分に満たないため今期の目標への影響が小さく、「おいしくない」
  • てっとり早く手数料収益を稼いで、目標を達成したい
  • また、デリバティブ取引は、お客様と銀行が締結している取引の裏側で、銀行は自らと市場に対してその正反対の取引を行っており、お客様が得をしようが損をしようが相殺され、残るのは当初頂いた手数料分だけ、という銀行が損をしない仕組みです)

 

この流れで、デリバティブをお客様に売込みをかけてきたのです。

 

今回はデリバティブそのものの説明は省きますが、既に過剰な営業が大きな問題になっていること、そもそもデリバティブはリスク商品であり、自分にとって相応以上には やってはいけないものですから、「よくわかって納得しているもの」以外は行うべきではありません。

 

既に、新規で押し込むような営業を行うようなことは無くなっていますが、まだ残存期間がある輸入の為替デリバティブをお持ちの企業様については特に、円高による被害が大きいことでしょう。

 

これまでは、デリバティブには中途解約が原則できない、解約する場合には清算金として結局大きなコストがかかるため、どうしようもないというお悩みが多かったのですが、今年初頭より、メガバンクを中心に清算金を長期融資の実行金によって支払、その融資を長期で返済をすることで最終的に回収するという形での対応も、実例が増えてまいりました。

 

全ての案件に無条件に、という訳ではないですが、その清算金を賄う長期融資が返済可能であることを示すことができれば、十分検討に値するようです。

 

デリバティブ、特に為替についてのスワップ等を行っている企業にとっては資金繰りにも、そもそもとしての収益にも、大きな影響を及ぼします。

 

全体感の中から、もっとも安定的に資金繰りを回せるような選択肢を模索していきましょう。

この記事の著者

  • 今野 洋之

    1998年さくら銀行(現三井住友銀行)入行。6年間で一般的な融資から市場取引、デリバティブ等広範な金融商品を多数取扱う。その後、企業側での財務経理責任者としてM&Aを実施、フリーとしての活動を経て2008年に当社入社。 相談・面談件数は全国で1100件以上、メルマガや雑誌等の記事執筆からメディアからの取材対応も多数。 一般的な金融取引の見直し、借入の無保証化、銀行取引の見直しによるコスト削減を一企業で年間8百万円以上達成。 粉飾開示と同時の返済条件変更依頼、条件変更中の新規融資実行も多数実施し、変則的な条件変更(一部金融機関のみの条件変更)の実行や、事業譲渡による再生資金の調達、事業を整理する企業の上記を全て、法制度・コンプライアンスの抵触なしに履行。

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