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倒産回避の重要キーワード

11月に入り、晩秋の寒さ朝晩の冷え込みが一段と増してきた今日この頃。
倒産状態の会社から再生を目指すのであれば利害関係者との協力関係・支援体制は必須となります。

 

今回、事例として上げるのは2社の経営者がとった利害関係者への対応策の違いです。

 

どちらが良い悪いでは無く、どの様にあるべきかの心構えを再確認させて頂いた事例の為、是非参考にしてください。

 

A社はサービス業。関連企業含め2社の決算確定消費税を滞納した事から税務署へ納税相談。

 

もう一方のB社は製造業。こちらも決算確定消費税を滞納した事による納付相談。

 

A社のA社長。過去に消費税延滞経歴は無く、前回源泉所得税の支払が物別れにおわり、今回の納付相談アポイントの段階で税務署担当者より、納付が遅れれば滞納処分として差押等の法的措置を取る事になる場合もあると再度釘を刺されている。

 

B社のB社長。前期中間納税より税務署に相談中。今回決算消費税が確定した事による今後の計画説明で税務署訪問

 

A社長の事例

A社長
「・・・の状況である為、決算月までの分納計画でお願いしたい」

 

税務署担当者
「分かりました、但し納付計画が遅れた場合は滞納処分として差押等の法的措置を取らせて頂きますがよろしいですね」

 

A社長
「あのね、毎回毎回差押差押って、その言葉の重みを分かっていっているのか?」

 

税務署担当
「万が一、支払がされない場合は差押になると伝えているだけです」

 

A社長
「これまで一度たりとも税金の支払いで遅れた事が無いのに、たった一度の延滞でその横柄な言質と態度はなんだ!!支払う話で来ているのに何で何度も差押と言われなければならない!!何があっても支払う覚悟で支払計画を決めたのに差押とは何だ!!お前では話にならない署長を呼べ!!署長を!!」

 

A社長はそのまま席を立ち、1F受付に移動し大声で署長を呼ぶように話し、他の税務署職員に囲まれる。その後、担当の上長である徴収課統括官に応接室まで促され統括官同席で、再度話し合いを持つ。

 

統括官は紳士的な対応でこれまでの経緯を聞いて頂いた上で、滞納処分の件は伝えなければならない事を話し、同時に担当の横柄な言質・態度について次回お会いするまでにしっかり指導させて頂くとの承認を得る。

 

B社長の事例

B社長
「・・・の状況である為、決算月までの分納計画でお願いしたい」

 

税務署担当
「ご状況は把握できましたので提示頂いた納付計画で了解しました」

 

B社長
「最後に一つ聞きたいのだが、この納付計画が難しくなった時は納付期間の延期は可能だろうか?」

 

税務署担当
「(唖然とした顔で)社長さんね、納付計画を話合いで決めた現時点で、納付出来ない事を前提とした回答など出来るわけがないでしょう?最初から出来ない計画であれば今までの話は無かった事にさせて頂き一括で払ってもらいます!!」

 

B社長
「・・・(無言)。決して出来ない事を前提としているのではなく、その様な対応もする事があるのか聞いてみたかっただけ。」

 

税務署担当
「そんな事に応える義務は無い」

 

B社長
「一括で支払えないから相談に来ているのに、一括支払い等到底無理がある」

 

税務署担当
「支払が出来ない話にはこちらとしても応じられないので当然の結果」

 

しばらく沈黙が流れ・・・・・・・・・

 

B社長
「変に誤解を招く発言をしてしまったようで申し訳なかった。了承頂いた分納計画でお願いします」

 

税務署担当
「支払が出来るのであれば、納付期日を確実に守ってください・・・」

 

A社長とB社長を見てみてあなたは何を感じましたか?

経営者として最悪も想定し物事を考えて行動していくのは、当然と言えるかもしれないが、今まさに起きている現象・問題に対して真正面から向き合い決して逃げない姿勢が利害関係者を動かし再生への第一歩となる事を肝に銘じて事にあたって頂く様に切に願います。

 

あなたは問題・課題に真摯に向き合っていますでしょうか?

 

『真摯さ』・『熱意』・『覚悟』これこそが再生の重要なキーワードになる事は間違いありません。

 

執筆: 奥田雄二

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