経営改善計画書はリスケ後が本番|予実管理と計画見直しの3つのポイントで銀行の信頼を回復する方法
なぜ中小企業に「経営のチェック機能」が必要なのか
自分の健康状態を把握するために健康診断を受けるように、会社の経営状態も定期的に客観的なチェックが必要です。「自分の会社のことは自分が一番よく知っている」とおっしゃる経営者は多いですが、第三者から見て初めてわかること・数値化して初めて気づくことは非常に多いのが実態です。
上場企業であれば監査法人や株主総会という外部チェック機能が存在します。しかし中小企業にはそうした仕組みがありません。だからこそ経営者自らがチェック機能を設計して動かす必要があります。
その具体的な手段が「事業計画書を作成し、月次または四半期ごとに進捗をチェックする」という予実管理の仕組みです。チェックの基準(事業計画書)がなければ、何を見て何を改善すればよいかが分からないまま経営が続いてしまいます。
特にリスケジュール(条件変更)を行っている企業にとって、この予実管理は単なる経営管理の手法ではなく、銀行との信頼関係を維持し続けるための「証明手段」でもあります。以下では、リスケ後の予実管理をどのように実践すべきかを解説します。
リスケジュールを行われている企業は、多くいらっしゃることと思います。リスケジュール交渉の際、
- 返済条件変更申込書
- 経営改善計画書
- 資金繰り表
などを提出され、銀行にリスケジュールを承諾頂いていると思います。リスケジュールを銀行が承諾してくれたからといって、決して安心してはいけません。リスケジュールを行うことで、手元資金が確保でき会社再生完了ではありません。しかし、経営改善改善計画書を作成し、銀行の了解をもらったあと二度と見ないという経営者もいらっしゃいます。
経営改善計画書は、そこに内容に基づき対策を実行し、業績の回復を図っていってこそ、価値があります。『ゴール』ではなく『スタート』です。
また銀行も、リスケジュールを承諾した後、計画通りに進捗しているのか、チェックしてきます。企業としては、定期的に経営状況を銀行に報告していく必要があります。報告を怠る事で、いい加減な経営者と見られる可能性があります。再リスケが受けづらくなります。定期的に報告を行うことで、信頼度が増し今後の銀行支援が受けられやすくなる可能性があります。
毎月の返済金額を減額する期間は、リスケジュールを銀行が承諾した後、交わされる「借入条件変更契約書」において6ヶ月や1ヶ年間で区切られますが、その期間が過ぎる前に次の6ヶ月や1ヶ年間、企業として毎月どれくらいの返済にしてほしいか、銀行と交渉する必要があります。
交渉を円滑に行うためには、やはり銀行との信頼関係を構築しておく必要があります。信頼を構築するためには、やはり銀行に対して最新の経営状況を随時報告しておかなければなりません。
経営改善計画書で立てた対策を実行し、業績回復を行い、早期に融資返済の再開を行っていく必要があります。
その為、経営改善計画書で立てた予算と実績を対比し、原因分析を行い、今後の経営にいかしていかなければなりません。原因分析を行うことは、企業の今後の方向性を決めるといっても過言ではありませんので必ず行っていただきたいです。
経営改善計画を「機能させる」3つの実践ポイント
経営改善計画書を作成して銀行と共有した後、計画を実際に機能させるには以下の3点を意識した運用が必要です。
| ポイント | 内容 | よくある失敗 |
|---|---|---|
| ①現場に落とし込める計画にする | 数字目標だけでなく「誰が・何を・いつまでに」という行動計画に分解する | 「売上10%増」という目標だけで終わり、具体的行動が決まっていない |
| ②見直しのタイミングを決める | 月次・四半期ごとに必ず振り返る日程を先に決めてカレンダーに入れる | 「時間があればやる」では結局やらない |
| ③第三者の目を入れる | 税理士・コンサルタント・銀行担当者など外部の視点でチェックしてもらう | 社内だけで振り返ると「仕方がない」という結論になりやすい |
特に重要なのが「計画の見直し」と「銀行への報告」を同じタイミングで行うことです。計画が実績と乖離している場合でも、その原因分析と次の対策を添えて銀行に先手で報告できる企業は、金融機関から「経営管理が機能している会社」として高く評価されます。黙っていることが最も信頼を失います。
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