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部門別管理と共通経費の考え方

売上高別や営業所別や事業別等での、損益を区分して把握するために、部門別管理というものがあります。多店舗展開されている会社では、利益を出して会社に貢献している店舗もあれば、損失を出して会社に貢献できていない店舗もあります。

 

そうした場合、損失店舗は撤退対象となるのですが、正確に損失額を把握していないと、撤退のタイミングが図れないことがあります。

 

店舗ごとの正確な損益把握

撤退対象店舗の選別

撤退期限の設定

 

以前から、ずっと赤字が垂れ流しになっていることがわかっていて、損益回復のための対策も講じているのに、一向に回復しないのであれば、早く撤退する必要があるかもしれません。また、少額の赤字の場合は、撤退対象となったことを、その店舗の社員に説明することで奮起を促せるかもしれません。

 

いずれにしても、撤退期限の設定は必要です。もう少し見てみよう、ということが赤字の拡大につながり、店舗のみでなく、会社自体の存続に影響を及ぼす可能性もあるからです。(撤退するにも資金が必要ですからね)

 

予め、撤退する基準(損失額・売上高減少傾向・社員説明からの期限、等)を社内に設けておき、それに基づいて粛々を進めていく冷静さが必要です。その時に、注意していただきたいのは、本部経費や本社経費といった共通経費の存在です。

 

店舗に属する支出か、本部や本社に属する支出かの見極めが必要です。

 

自分が一つの基準として捉えている考え方に、その支出は売上高と連動しているかどうか、というものがあります。仕入は売上高と直接、連動しているので、撤退により売上高がなくなれば、基本は仕入高もなくなります。

 

人件費も、社員退職となれば、給与や法定福利費(社会保険料)や福利厚生費(交通費・生命保険・損害保険、等)がなくなります。

 

地代家賃や賃借料も、契約により時間はかかるかもしれませんが、いずれはなくなります。

 

広告宣伝費や販売促進費はどうでしょうか?

 

事業からの完全撤退となればなくなるでしょうが、一店舗のみであれば、今までと同じように支出がかかるかもしれません。

 

人件費もパートアルバイト分はなくなっても、事業部長やマネージャー職の人件費はなくなりません。当然、役員報酬もなくなることはないでしょう。

 

このように、一店舗撤退することで、存続する多店舗の負担が増すことになります。

 

部門別管理をする場合は、その部門が存在しなくなっても、引き続き、支出が必要なものがないかを把握して、部門別単独の損益、共通経費配賦後の損益、を別々に管理するようにしてみてください。

 

尚、当然ですが、部門別管理は撤退する部門を把握するためだけのものではなく、本来は、より効率の良い生産性の高い経営資源(ヒト・モノ・カネ・時間)の投入部門を見極めるためのものである、ということを申し添えます。導入手法に、ご留意いただければと思います。

 

執筆:坂将典

 

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