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銀行担当者に「上席を出せ!」と言うのは許される?

銀行の担当者に不安や不満がある場合、「上席の方を出してください」と申し入れることは、銀行と良好につきあうためにいいことでしょうか?

 

結論を申し上げてしまえば、「担当者の判断ではなく、銀行としての意思なのか」を確認するため、「どうしてもこちらの意図が伝わっていないようで不安」であることを、より上席の方と直接お話することで解消するためであるならば、言い方に節度がある限りは構わないのです。

 

銀行担当者に「上席を出せ!」と言うのは許される?

実際には、なかなか言うことのできない経営者が、まだまだ多いように感じますが…。
経営者の意図や想い、会社の状況を適切に判断された、銀行としての方針決定を得ているのかどうかは、担当者がどのように報告しているかに左右される部分が大きいですから経営者としては担当者との関係性は重要です。

危ない担当者になった場合の対処

経営者は、銀行の担当者を選ぶことができません。素晴らしい融資担当者にめぐり合うことができても、数年たてば転勤してしまうことは避けられず、そのたびに担当者は引き継がれます。

 

そうなると、時にはどうしても相互理解が図れない担当者になってしまうこともあるでしょう。

 

正直いって不満がある、でもクレームをいれてしまうと、その後互いに溝ができてしまわないだろうか…?と思うと、不満があっても従わざるを得ない、経営者はこうして悶々とすることになります。

その不利を、有利に替えよう

その不満は、確かにいやなものですが、放置して、我慢していくべきものではありません。とはいっても、何でもかんでもクレームを入れてもいいのか?というものでもありません(もちろん、程度の問題はあります)。

 

銀行員は、平均的には一人で数十社(以上)の担当を持ちますが、「本当に資質に問題があるかも」という担当者がいた場合、御社だけが問題になることはありません。一人の問題のある銀行員がいれば、彼の数十の担当先の中から毎月数件~20件程の稟議が発生すると推測されます。

 

銀行内部では、それだけの稟議件数をこなす状況では「能力の有無、融資先の状況や、その担当者の顧客との関係性」は、いやでも明らかになります。能力の低い銀行員からの稟議は、新たな案件の稟議は少なく、その代わりに他行への借替や返済(内入)の稟議が増えるのです。

 

つまり…、危ない銀行員は、概ね銀行側でも判っています。ここに、突破口があります。

 

銀行にとっては、危ない担当者によるトラブルを未然に防止できるかまた、本来実行可能な案件の見過ごしをしていないかチェックする必要があるのです。その機会を、経営者側からつくる、というのは互いにとっていいことです。要するに…、定期的に、上席の方に同席してもらうことを意図的にやってしまってもいいのです。

担当者に不安があれば、上席にでてもらうことは互いのためにも問題ない

そうなれば、問題なのは言い方です。そして、気持ちの持ち方として、危ない銀行員の対応で互いに傷つくのを防ぐために、上席を含めて確認しながら進めるというスタンスで行うこと。だから、

 

「これは弊社にとっても大事な話なので、私も会社の代表者としてできるだけ責任のある立場の方と話がしたい。申し訳ないが上席の方と話す時間をもらえないだろうか?」

 

と、上席とのアポイントを依頼するのがいいでしょう。

 

上記の通り、上席がその担当者に不安を抱えていれば、自身が時折出るべきであることは分かっているでしょうし
何より、経営者は「本当に彼で大丈夫だろうか、最善を尽くしてくれるだろうか」と心配しなくて済みます。

 

我慢して、爆発して上席に出てもらうよりも普段からある程度出てきていただいて、担当者の個人の資質に頼り過ぎないようにしておく、そんな考え方がよいのです。

 

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この記事の著者

  • 今野 洋之

    1998年さくら銀行(現三井住友銀行)入行。6年間で一般的な融資から市場取引、デリバティブ等広範な金融商品を多数取扱う。その後、企業側での財務経理責任者としてM&Aを実施、フリーとしての活動を経て2008年に当社入社。 相談・面談件数は全国で1100件以上、メルマガや雑誌等の記事執筆からメディアからの取材対応も多数。 一般的な金融取引の見直し、借入の無保証化、銀行取引の見直しによるコスト削減を一企業で年間8百万円以上達成。 粉飾開示と同時の返済条件変更依頼、条件変更中の新規融資実行も多数実施し、変則的な条件変更(一部金融機関のみの条件変更)の実行や、事業譲渡による再生資金の調達、事業を整理する企業の上記を全て、法制度・コンプライアンスの抵触なしに履行。

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