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言ったがやらない

本当に月日の経つのは早いもので、新年度がはじまりました。また、平成最後の月となります。会社によっては、今年度の挨拶と共に自社の経営方針について話をされたのではないでしょうか。

 

そこで、その時の気持ち、また特に改まって何か儀式が行われなかったとしても、各自の心の中に秘めた今年度の目標に対して、今、一直線に進んでいるか、そうでないか、ここで確認してみてください。

言ったがやらない

私 :「社長、この前の会議で決めた案件ですが、進んでいますか。」

 

社長:「それが、あまり動いていないんだよ。」

 

私 :「それは、何か問題がありましたか。」

 

社長:「あの案件の担当になった課長だが、なんだかんだ言って結局やろうとしない。」

 

私 :「社長は改めて指示をしましたか。」

 

社長:「したけど早急に実行したいので、こちらで手配を進めているよ。」

 

人というのは、強制が嫌いで自分で決めたことを実行したいと思っています。しかし、誰もが自分一人では生きていけないことも十分に頭で理解しているので、共生を目指しています。時に、社長は強いリーダーシップを発揮して欲しいと社員は要求しますが、ワンマン経営の社長は嫌だ、もっとみんなの意見を聞くべきだと言います。

 

この気持ちはAさんとBさんという人の違いではなく、一人のAさんの心の中に、時と場合によって出てくる思いです。それでは何故、一人の人が時と場合によって、思いが変わるのでしょうか。

 

それは、決断にあります。

 

決断とは、結果がどうであれ、その結果を自分が引き受ける覚悟です。覚悟があれば、その結果に言い訳ができません。しかし、覚悟が無く、良い結果が出れば自分の手柄、悪い結果が出れば他人のせいにする気持ちが強い人は、自分の決断結果に自信が無い時、なんだかんだと理由をつけて思いが右に左にぶれてしまいます。だから、同じ人でも、時と場合によって思いが変わるのだと私は思います。

 

本来は、どんな理由であれ、一度決めた事柄の結果は、自分が全て引き受け、良ければ皆様のおかげ、悪ければ自分の責任と反省し、そして次の手を打つべきです。

 

現実、多くの社員は覚悟が少なく、社長はこの決断・覚悟が断然強いです。だから、経営ができるのか、それとも経営をするから、決断・覚悟が強くなるのかもしれません。

 

そうなると、いくら社員が限りなく経営者の想いに近づいたとしても、社員は経営者でないので、社員に経営者感覚を身につけさせることは、無理なのかもしれません。

 

しかし、そうだとしても、社員の育成には、引き受ける覚悟を磨かせる試練は必須です。また、そうすることが、会社のレベルアップとなり、社長自身も本来の経営者としての業務に集中することができるはずです。

 

是非とも、年度初めに決めたことを全員で実行し、良い一年だったと、一年後に言っていただきたい。その為にも、決断をしていただきたいと思います。

 

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この記事の著者

  • 野上 智之

    公立大学法人北九州市立大学卒業、大手システム会社を経て、教育研修会社での新規部門立上げや西日本責任者としての実践により、収支損益の黒字化と人財育成がなければ、企業は元気にならないという強い信念のもと中小企業に特化した経営コンサルタントに転身。現在も10社を担当し各地でセミナーや研修を実施したり、地域金融機関との連携を実施。行政書士試験合格、宅地建物取引士、動産評価アドバイザー(TAA)、中小企業庁ミラサポ専門派遣登録専門家、プッシュ型事業承継支援高度化事業登録専門家(中小企業庁)、再生支援ネットワーク会議メンバー(広島)

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