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手法が短期間で二転三転している社長

人は物事に対して、あれも欲しい、これも欲しいと欲を出すものです。しかし、あれもこれもと一度に思った時、何が一番大切なのか分からなくなったり、二兎追うものは一兎をも得ずという諺のように、何も手に入れられなかったりするものです。一度、整理してみては如何でしょうか。

何を捨てるか

私 :「社長、前月の会議で決まった件、進んでいますか。」

 

社長:「その件はその件として、それよりも、やらなければならないことがある。」

 

私 :「そうですか。でも、前月に決まった件はどうするのですか。」

 

社長:「それも同時にするんだよ。」

 

私 :「前月に決めたことも、多くの時間が必要ですが、同時にできますか。」

 

社長:「その時は、止めればいい。」

 

社長は、売上を上げたい、利益を上げたい、社員を成長させたいなど、様々な目標を掲げ、その目標を実現したいと思うものです。

 

しかし、その目標を実現させるための手法が、短期間で二転三転している社長がいらっしゃいます。先月の会議で、A案で今期の売上を向上させると決めたにも関わらず、翌月になるとB案で今期の売上を向上させると言っています。

 

そこで、A案はどうなったのかと聞きますと、それも同時にやると言ったり、あれはもうダメだと殆ど手つかずの状態で止めたりしています。これでは、指示を受けた社員は振り回されるだけで、何の成果にも繋がりません。

 

仮に、A案が本当にダメだと社長の中で思ったのなら、何故ダメなのかの説明があればいいのです。そうしないと、言われた社員はどれが本気なのかと疑ってしまいます。

 

そして、このことが何度と続くと、社員はまた変更になるから、今は動くのを止めようと社長の指示に対して行動が鈍くなります。

 

このような社長の発言になる理由は、社長のこころが揺れているからです。つまり、何かをやらないと不安であるため、とにかく何でもやろうとすることが原因です。

 

確かに何もやらないよりは、何かをやる方が良いに決まっていますが、信念のあるものに着手することと、頭に浮かんだことを手当たり次第やることでは意味が異なります。

 

このような社長は、本当に今やらなければならないことが見えていないと言えます。

 

この状態を打破するには、何かを追加するのではなく、逆に今までの余分なものを捨てていくことから始めるほうが早い場合があります。

 

つまり、何かをやろうではなく、何かをやめようという発想です。じっくりと、今まで実施してきた当然のことから、振り返って見てはいかがでしょうか。よい成果に繋がるはずです。

 

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この記事の著者

  • 野上 智之

    公立大学法人北九州市立大学卒業、大手システム会社を経て、教育研修会社での新規部門立上げや西日本責任者としての実践により、収支損益の黒字化と人財育成がなければ、企業は元気にならないという強い信念のもと中小企業に特化した経営コンサルタントに転身。現在も10社を担当し各地でセミナーや研修を実施したり、地域金融機関との連携を実施。行政書士試験合格、宅地建物取引士、動産評価アドバイザー(TAA)、中小企業庁ミラサポ専門派遣登録専門家、プッシュ型事業承継支援高度化事業登録専門家(中小企業庁)、再生支援ネットワーク会議メンバー(広島)

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