コラム

島根県では、人口の減少が続いています。人口減少の問題は、中小企業にとっては働き手や後継者の確保が難しいという問題につながっていきます。そのため、島根県内では、後継者不足に悩む企業が多く、事業継承・事業引継ぎを目指してM&Aを検討している会社が増えています。

今回は、島根県の産業の状況と事業継承を目的としたM&Aのメリットについてご説明します。

島根県の産業は、現在どのような状況に置かれているのでしょうか。

島根県商工労働部が発表した「島根県中小企業・小規模企業振興基本計画案＜計画期間：令和2年度～令和6年度（5カ年計画）＞」によると、島根県内にある全企業数22,191社のうち22,167社が中小企業であるとしています。つまり島根県内の企業のうち、99.9％を中小企業が占めているのです。

島根県の産業は、中小企業が支えていると言っても過言ではないほど、島根県内における中小企業の割合は高くなっています。しかしながら、島根県の中小企業数は減少を続け、ここ最近では1年間に500社を超える企業が姿を消していると言われています。

この背景には、経営者の高齢化が大きく、平成30年時点においての島根県内の経営者の平均年齢は、61.1歳です。これは、全国平均の59.7歳と比べると1.4歳も高いことが分かります。

また、島根県の人口も年々減少を続けており、特に生産年齢人口の減少幅が大きくなっています。人口の減少は島根県内でのマーケットの縮小につながるとともに、働き手の確保、そして後継者の確保を困難にさせるものです。つまり、島根県の中小企業の減少は、経営者の高齢化・人口減少などが重なり、事業継承が難しい状況であることを示していると言えます。

かつては、M&Aと言えば大企業の間で行われるものと捉えられていましたが、昨今では中小企業でも事業継承手段の一つとしてM&Aを活用する例が増えています。

M&Aとは、合併を表す「Mergers」と買収を表す「Acquisitions」の略語であり、企業の合併買収を意味する言葉です。昨今では中小企業におけるM&Aも進んでいます。中小企業にとってもM&Aは、事業継承や事業引継ぎのための有効手段であるという認識が広がっているのです。

M&Aは、売り手側の企業と買い手側の企業それぞれにメリットがなければ成立しません。売り手側の企業は、M&Aによって後継者の不在や事業継承の問題を解決できる、これまで培ってきた技術やノウハウを継承できるといったメリットがあります。

一方、買い手側の企業は、設備や技術を引継げるために一から事業を立ち上げるよりも少ない労力で新たな事業に参入できたり、売り上げ規模を拡大できたりといったメリットがあります。また、技術力の向上や優秀な人材を獲得できるといったメリットもあります。

実際、島根県においても中小企業のM&Aは進められています。島根県内の企業が関連するM&Aには次のような特徴があります。

前述のとおり、島根県の中小企業の数は年々減少しています。その背景には経営者の高齢化と後継者の不足という問題があります。たとえ黒字の経営を続けている企業であっても後継者がいなければ、企業の歴史に幕を下ろさなければならなくなります。

しかし、M&Aで買収先の企業に経営権を譲渡すれば、その会社が事業を引継ぎ、事業を存続させていくことが可能です。M&Aによって事業継承が行われれば、事業とともにこれまでに築きあげてきた技術やノウハウも継承することができます。そのため、後継者不足に悩む島根県では、事業継承や事業の引継ぎを目的としたM&Aが多いという特徴があります。

島根県の状況をよく知る地元の企業とM&Aが成立する例もありますが、東京や大阪など島根県外の企業が買収先となっているケースも少なくありません。島根県内の企業にこだわってしまうと企業の数自体が限定されてしまうため、反対に従業員の雇用契約や取引先企業とのその後の取引、売却金額などが希望に合致しない可能性が高くなります。

昨今では交通網やインターネット通信技術などが発達しているため、本社と事業所が距離的に離れたエリアにあることが以前ほど大きな障害になることはありません。ビデオ会議システムを利用すれば、その場にいながら会議にも出席でき、飛行機や新幹線を利用すれば数時間内に移動ができます。そのため、島根県から離れた場所にある企業でも、事業内容に魅力があれば買収を希望するケースが少なくありません。

希望に近い条件でM&Aを成立させたいのであれば、島根県内の企業にこだわる必要は少なく、県をまたいだM&Aも多くなっています。

エクステンドは、中小企業専門の経営コンサルタントです。エクステンドでは、事業継承や事業の引継ぎを目的としたM&Aを数多く手がけています。

エクステンドは、中小企業経営力強化支援法に基づく、経営革新等支援機関に認定されている経営コンサルタントです。現在、盛んに進められている中小企業を対象としたスモールM&Aの支援実績も豊富にあり、事業継承の問題にも積極的に取り組んでいます。

エクステンドでは、納得できる第三者への事業継承ができるM&Aを実現します。不安が残る企業とのM&Aを進めても、スムーズに事業を継承できない可能性があります。また、よりよい条件でM&Aを進めるにあたっては、事業や組織を整理しなければならないケースもあります。

エクステンドではこれまでの事業継承やM&Aの豊富な経験を活かし、企業ごとの状況に合ったベストな事業継承・M&Aのプランをご提案しています。

島根県では、経営者の高齢化、人口の減少などにより、黒字でありながら事業の継承が難しい中小企業が増えています。そのような背景から島根県内では事業の継承や事業引継ぎを目的としたM&Aが多く行われています。

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