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融資における資金使途の一つの「ハネ資金」について

ハネ資金

融資における資金使途の一つに、「ハネ資金」と呼ばれるものがあります。

 

といっても、空に飛んでいくものではありません。これは、長期運転資金として融資を受けたものの、毎月の分割返済により現金預金が減少、つまり返済の元手が底をつきかけており、これ以上返済できない状態の企業に、返済用の資金として融資することです。

 

銀行では長期(1年を超える)運転資金を融資するとき、借りる企業は「キャッシュフロー」の範囲で返済できるかを、融資審査のときにチェックします。

 

「キャッシュフロー」の計算式はとても簡単です。

 

当期利益+減価償却費=キャッシュフロー

 

減価償却費は費用の一種ですが、実際の支払がない費用です。当期利益に減価償却費を加えたものが、純粋に手元に残る現金預金であるという考えからこの計算式はできています。

 

キャッシュフローが、融資の分割返済額1年分を上回っていると、融資返済は、営業活動によって得た現金預金内で可能であると考え、融資審査は通りやすくなります。

 

しかし、そんな企業はめったにありません。そもそもそんな企業は融資を受けることが少ないです。融資を受ける企業の大部分は、キャッシュフロー内で返済できない企業です。

 

銀行の担当者は、融資審査の稟議書に、「この企業はキャッシュフロー内で返済できないが、他行の支援状況から、将来の返済は問題ない」と書きます。つまり、企業が融資返済を進めることにより企業の現金預金が底をつきかけたときでも、他行が再びこの企業に融資をして、その資金を返済にまわしてくれるから大丈夫ですよ、ということを稟議書に書きます。

 

他行が再びこの企業に融資をすること、それは自分の銀行にも言えることです。稟議書では自分の銀行が再び融資をする可能性は言わないのですが、他行が再び融資をすることを言うことは、暗に自分の銀行が再び融資をする可能性があることを含んでいます。

 

こういった、キャッシュフロー内で返済できなかったため、企業に再び融資をする、それにより今ある融資の返済が引き続きできるようにする、この融資の使い道を銀行用語で「ハネ資金」と言います。

 

もちろん、稟議書では直接「ハネ資金」とは書きません。今ある融資を返済するための資金を銀行が貸すことは本来なら筋が通らないことだからです。あくまで、買掛金支払・支払手形決済のための運転資金、と書きます。

 

この「ハネ資金」、もし借りることができなかったら、それは今ある融資の返済ができないことを意味します。そうなると、資産を売却して現金を作ったり、返済を銀行に待ってもらうことしか対策はありません。

 

融資返済により現金預金が減ってきたから銀行からまた借りる、という考え方ではなく、いかに融資返済の元手となる利益を生み出すか、を考えてください。

 

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