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中小企業のWeb集客入門|ホームページで売上が上がらない理由と改善の3ステップ

「ホームページを作ったのに問合せが来ない」「ネットショップを開設したのに売上がまったく上がらない」このような相談を多くいただきます。多くの経営者が勘違いしているのは、ホームページを作れば自然と売上が上がる、というところです。

 

実際は、ホームページに見込み客を集めなければ売上は上がりません。リアルの店舗でも来店客がいなければ売上が上がらないのと同じです。本記事では、Web集客で売上を上げるための基本的な考え方と、HP・ブログ・広告の正しい活用法を解説します。

ネット販売に向く商品と向かない商品の違いは何か?

あなたの会社が売りたい商品をどこで売るか、これを間違えてしまうと、いつまでたっても売れないことになってしまいます。私が相談を受けていて特によく目につくのが、インターネットで売るべきではないものをインターネットで売ろうとしているケースです。

 

独自のショッピングサイト(楽天などのモール以外)でインターネット販売すべきでない商品は次の2つです。

 

ネット販売に向かない商品 理由
① 単価が低い商品
(粗利が1品5,000円未満が目安)
リスティング広告でアクセスを集めても、広告費に対して粗利益が出ない。採算を取ることが困難
② リピートしない商品 1回購入で顧客の生涯価値が終わるため、広告費の回収ができない

 

ただし、楽天・アマゾンなどモール自体に集客力がある場所への出店は別です。モールの集客力を活用しながら勝ちパターンを研究することで、独自サイトでは難しい単価の低い商品でも売上を上げられる可能性があります。

 

また、BtoBの企業がBtoCのショッピングサイトに進出しようとするケースも注意が必要です。同じサイトを作るなら、ショッピングサイトではなく、その商品を仕入れしたい卸会社や小売会社から問合せ・見積り依頼を受けるサイトにすべきです。販売ロットが大きくなり、リピートも期待できます。軸はBtoBのままで、いかに問合せを増やすかという方向をまず考えるべきです。

ホームページで売上が上がらない理由は何か?まず把握すべき計算式とは

ホームページで売上を上げるには、次の計算式が基本になります。

 

売上高 = アクセス数 × 問合せ転換率 × 成約率 × 購入単価

 

例えば現状の数値が次のとおりだとします。

 

指標 現状 目標
月間アクセス数 1,000件 10,000件
問合せ転換率 0.3% 0.5%
成約率 50% 60%
購入単価 30,000円 50,000円
月間売上高 45,000円 1,500,000円

 

まずはこの4つの現状数値を把握することからスタートします。多くの経営者はサイトの月間アクセス数すら把握していません。「売上を上げる」という漠然とした目標ではなく、それぞれの数・率を高めることに焦点を当てて対策を打っていくことが重要です。

 

また、ショッピングサイトの場合は次の計算式になります。

 

売上高 = アクセス数 × 購入率 × 客単価

 

例えばアクセス500件・購入率1%・客単価4,000円なら月売上は20,000円です。採算を取るには、リスティング広告のコストとこの売上の比較が必要になります。

ホームページへのアクセスを増やす3つの方法とは?

① リスティング広告:最も即効性が高いアクセス獲得手段

アクセス数を増やす一番の策はリスティング広告の出稿です。Yahoo!やGoogleで検索すると上位に表示されるクリック課金型の広告です。

 

リスティング広告で重要なのは、そこからどれだけの売上・利益がもたらされるかを正確に計測することです。計測方法を間違えると、採算が取れているのに広告をやめてしまったり、逆に赤字広告を続けてしまうことになります。

 

広告費に対する利益の計算は、変動費(原価)を引いた粗利益で見るべきです。固定費を割り当てて引いてはいけません。例えば飲食店で月20万円の広告費をかけて広告からの売上が150万円上がった場合、原価率30%とすると粗利益は105万円です。固定費を差し引いて計算すると「赤字だから広告をやめよう」という誤った判断につながります。広告をやめれば売上が150万円減少し、固定費は変わらないので実際にはさらに大きな赤字になってしまいます。

 

リスティング広告の基本的な進め方は、まず少額(3〜5万円)でテストし、広告費を上回る利益が出るようになったら徐々に広告費を増やしていくことです。利益が出るパターンができたら広告費を大きくして一気に売上を伸ばします。なお、SEO対策はショッピングサイト運営側でコントロールしにくいため補足的に行うのはかまいませんが、第一の対策としては考えない方がよいです。

② ブログ:「濃い見込客」をホームページに誘導する

ブログそれ自体は「記事」ですから、それ自体で売上は上がりません。ブログからあなたの会社のホームページへ送客でき、そこで問合せや購入行動があって、はじめて売上が上がります。

 

ブログでアクセスを集めるには次の2つです。

 

  • 多くのキーワードで検索されるようになる:ブログの書き方・タイトルは検索されたいキーワードを意識し、とにかく記事の量を増やす
  • 多くの人がブログを紹介してくれる:SNS等を使ってブログ記事を多く露出し、ファンを増やしてシェアしてもらう

 

そしてブログからホームページに誘導する際、自社の仕事を紹介した記事・顧客事例の記事などから誘導することにより、自社の仕事を十分に理解した「濃い見込客」を集めることができます。

③ ホームページの目的を業態ごとに正しく設定する

ホームページを作るなら、何を目的としたホームページにするかが最も重要です。方向がずれると費用ばかりかかって売上に結びつかないホームページになってしまいます。

 

業態 HPの正しい目的 間違いやすい目的
実店舗(小売・飲食等) 来店誘致・地域での認知向上 ショッピングサイト化
BtoB企業 問合せ・見積り依頼の獲得 BtoCショッピングサイト化
EC(通販) 購買転換率・客単価の最大化 アクセス数だけを追う

リスティング広告の運用会社はどう選べばよいか?

リスティング広告の運用会社は多数あり、どれを選べばよいか迷う経営者は多いです。エクステンドでは月700万円のリスティング広告を運用した実績もあり、多くの運用会社の話を聞いてきましたが、見分けるポイントは一言で言うと、広告からもたらされる売上・利益の計測への意識があるかどうかです。

 

良い運用会社は最初に「売上・利益の計測体制の構築」から入ります。販売先・販売金額の一覧作成体制、販売経路の計測体制、ホームページのアクセス解析体制を整えてから、はじめて広告費を本格的に投下します。計測体制が整うまでは少額でテスト運用します。

 

注意が必要なのは、「コンバージョン数(問合せ件数)の計測をやっています」という運用会社です。コンバージョンタグを設置すればコンバージョン数の計測は難なくできますが、重要なのはコンバージョン数ではなく、広告からもたらされる売上・利益の計測です。コンバージョン数が増えても売上・利益に結びついていなければ意味がありません。この観点で意識がある運用会社かどうかを確認してください。

中小企業がWeb集客で売上を上げるために今すぐやるべきことは何か?

ステップ やること
① 現状把握 アクセス数・転換率・成約率・客単価の4指標を計測する
② 商品・チャネルの適合確認 自社商品がネット販売に向くか判定し、HPの目的(問合せ/購買/来店)を決める
③ 少額テストから始める リスティング広告を3〜5万円から始め、売上・利益が出るパターンができたら広告費を拡大する
④ ブログで補完する キーワードを意識した記事を継続的に書き、HPへの「濃い見込客」の流入を増やす
⑤ 代理店を使う場合は見極める 売上・利益計測への意識がある運用会社を選び、計測体制構築から始めてもらう

よくある質問

Q. 楽天などのモールへの出店と独自ショッピングサイト、どちらがよいですか?

A. 単価が低い商品・リピートしにくい商品であれば楽天などのモールへの出店を検討してください。モール自体の集客力を活用できるため、独自サイトでは採算が取れない商品でも勝ちパターンを作れる可能性があります。一方、単価が高く粗利が1品5,000円以上取れる商品、またはリピート購入が見込める商品であれば独自ショッピングサイトも有効です。まず自社商品の単価・リピート性を確認してから判断してください。

Q. SEO対策とリスティング広告、どちらを先にやるべきですか?

A. リスティング広告を先に行うことを推奨します。SEO対策は検索順位が上がるまでに数ヶ月以上かかり、ショッピングサイト運営側でコントロールしにくい面があります。リスティング広告は即座に結果が出るため、まず広告で売上が上がるパターンを作り(どのキーワード・どの広告文・どのランディングページが効くか)、そのノウハウをSEO対策に活かす順序が効率的です。SEOはリスティング広告と並行して補足的に進めるのが現実的です。

Q. 実店舗を持つ会社は、ホームページで何を目的にすればよいですか?また来店者数を増やすために何をすべきですか?

A. 実店舗の場合、ホームページの第一目的は「来店誘致」です。その地域にこのお店がある、何を提供しているかを知ってもらうことがHPの役割です。ショッピングサイト化しようとすると方向がずれてしまいます。来店者数を増やすための具体策としては、①Googleビジネスプロフィールへの登録と口コミ管理、②地域名×業種のキーワードを意識したHP・ブログ記事の作成、③リスティング広告での地域ターゲティング、④既存客リストへのDM・メール送付(再来店促進)が効果的です。また、来店客が少ない時間帯には店員が街頭に出て呼び込みを行うなど、オフラインの動きも並行して行うことが重要です。

Q. ブログはどのくらいの頻度・量で書けばよいですか?

A. 頻度よりも記事の総量と継続性が重要です。検索エンジンに評価されるためには、検索されたいキーワードを意識した記事を積み上げていく必要があります。まず週1〜2本のペースで始め、継続することを優先してください。内容は「自社の仕事に関連した専門的な情報」「顧客事例・解決した問題」を軸にすると、HPに誘導した際に「この会社に頼みたい」と思ってもらえる濃い見込客が集まります。SNS(X・Instagram・Facebook等)でブログ記事を拡散する習慣も合わせて作ることで、より多くのアクセスを集めやすくなります。

Q. リスティング広告の運用は自社でできますか?代理店に任せるべきですか?

A. 自社運用は可能ですが、広告効果の計測体制(アクセス解析・販売経路の把握・売上利益計測)を自社で構築できることが前提です。自社で計測体制を作れない場合は代理店に委託する方が効率的です。代理店を選ぶ際は「コンバージョン数の計測をやっています」という代理店より、「広告からもたらされる売上・利益の計測体制から整えます」という代理店を選んでください。最初は少額(3〜5万円)から委託し、売上・利益が計測できる状態になってから広告費を増やしていくことを条件にすると安心です。

Q. 製造業が自社製品をインターネットで直販したい場合、まず何を検討すべきですか?

A. 最初に考えるべきは、卸先の小売店との関係です。すでに小売店がその製品をネットで販売している場合、自社が直販サイトを開設すると小売店と競合することになります。この状況で取りうる選択肢は大きく4つです。①自社サイトでの販売をやめて製品紹介ページのみにする、②自社サイトでは定価販売にして小売店の邪魔をしない、③小売店に負けない価格で自社販売を強化する、④小売店への卸を一切やめて自社直販に切り替える——です。①②は小売店との関係を維持したい場合、③④は小売店が製品をほとんど売ってくれていない場合に検討します。いずれの選択肢をとるにしても、自社にインターネットでの集客・販売力がどれだけあるかを冷静に評価することが先決です。集客力がなければ直販サイトを作っても売れません。BtoBメーカーの場合は直販ECより、卸先・問合せ企業からの見積り依頼を受けるBtoBサイトを先に充実させる方が現実的です。

 

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