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優越的地位の濫用について

今回は優越的地位の濫用についてお話しさせていただきます。なかなか聞きなれない言葉かもしれませんが、実際の金融機関の金融業務のなかで、独占禁止法(私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律)に抵触する可能性のある最も高いものとされています。

 

優越的地位の濫用とは、事業の委託者(今回は金融機関)が取引上優位な立場にある事を利用して、正常な商慣習(今回は金融機関取引)にてらして不当な行為で受託者(今回はお客様)に不利益を与える事を言います。

金融機関から言われるままになっていませんか?

 

今回は融資取引において、どの様なケースが権利の濫用に該当するのかニッキンに記載されておりましたので、ご紹介させていただきます。

 

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1.融資渉外活動において取引先に対し「融資確実」と思わせるような不確実な言動によって、取引先を誤認させる行為。不確実な事項について断定的判断(将来における不確実な事項について断定的な判断を告げる事)を提供し実際には、融資を実行できなかった場合も該当。

 

2.取引先の知識、経験、財産の状況及び取引を行う目的などにより重要な事項を説明せずまた誤認させるような言動によって、融資実行後トラブルとなり、顧客の要望を受け入れようとしない行為。

 

3.貸付金の一部を強制的に定期預金にさせて拘束する行為。

 

4.融資先に対し、金融機関または関連会社の金融商品を購入させる条件付融資を行う抱き合わせ販売行為。(融資条件に応じない場合は、融資や金利等不利益を与える事を明示・示唆して取引条件に応じさせる行為。

 

5.債権保全に必要な限度を超えた過剰な追加担保の差入れを要求する行為。

 

6.メイン取引先に対し、月末、期末を越える短期借入やシェアを維持するように要請し、融資残高を増加させる行為。

 

7.貸出先役員選任に干渉して経営に介入する行為。(排他的条件:自身の仲間以外を排除しようとする条件にも該当)

 

8.貸出先の事業活動や取引の自由を拘束する行為。

 

9.金融機関の債権保全に支障がないにもかかわらず、金融機関取引先などの利益を図る為に担保権の実行相殺権を行使する行為。(同行相殺:相殺の一般的な要件を満たす限り、金融機関は融資と預金を相殺する事ができる)

 

上記1~9に該当する行為が、金融機関側から見た場合の違反事例です。

 

3:融資金の一部を定期預金にさせられた

4:クレジットカードの勧誘、投資信託等の預かり資産の販売

6:金融機関の決算月(3月9月)の融資依頼。

 

この3点には思い当たる事もあるかと思います。ストレートに依頼してくるケースはないと思いますが、皆様もこの違反事例を知っていれば、今後の金融機関との対応でお役にたてていただけるかと思い、今回記載させていただきました。今後は融資を受けているから、融資を受けるから、金融機関の言いなりになる事は必要ないと思います。

 

もしその様な場面に遭遇した時は、この記事を思い出していただき金融機関様に「優越的地位の濫用に該当する行為ではないの」と問いかけてみて下さい。

 

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この記事の著者

  • 山中 肇

    経歴:愛知県第二地方銀行 管理職
    主な実績:
    ・金融機関調整 CF以上の返済を履行していた先に対し、金融機関の見直しを行い、CF以内の返済額への減額対応し実現。
    ・資金調達 適正な金額・期間・調達方法のアドバイスを行い資金調達を実施。
    ・リスケ対応 改善計画書を作成し金融機関に一緒に訪問しリスケ交渉の支援を実施し毎月の返済額の見直しを行い、予実管理まで実施。
    ・サービサー対応 サービサーとの交渉に同席し、円滑な交渉をサポート。
    ・金融機関対応以外に租税関係の交渉同席、取引先への支払延期交渉同席等、些細な事から大きな事まで対応しております。

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