リスケジュールすると手形割引ができなくなるのか
【質問】
リスケジュールを銀行と交渉し、書類を交わした銀行、まだ交わしていない銀行がある、という段階です。
受取手形を割引できないと言うのですが、これは当たり前のことなのでしょうか?
リスケジュールの決着が全てつき、保証協会に保証料を支払えば、割引できるようになるのでしょうか?
(G様)
【回答】
融資の4形態で、融資が出やすい順は、次のとおりです。
手形割引>手形貸付>証書貸付>当座貸越
左の方が融資が出やすく、手形割引は融資の4形態の中で、一番融資が出やすいものです。
なぜなら、手形が決済になれば、その資金で銀行に返済がなされるからです。
不渡りにならないかぎりは確実に回収ができる融資形態なので、銀行は手形割引は行いやすいのです。
手形割引以外の融資と手形割引を合わせてやってくれている銀行についてですが、その銀行で手形割引以外の融資をリスケジュールする中で、手形割引を今後どうするか、これはリスケジュールをした銀行ごとの判断となります。
手形割引以外の融資をリスケジュールしても、手形割引は引き続き行ってくれる銀行もあれば、行ってくれなくなる銀行もあります。
そのため、普段から手形割引のみを行う専用の銀行を確保しておきたいところですし、リスケジュールを行うにしても、全ての銀行の手形割引対応見通しをシミュレーションしておきたいものです。
そもそも手形割引を止められてしまうと、いくら一方でリスケジュールを行ったところで資金繰りはまわらなくなってしまうものですから、その旨を強調し、リスケジュールを行う銀行に対してもリスケジュールは引き続き行ってくれるよう交渉したいものです。
交渉すれば結構応じてくれる銀行もあります。
ちなみに、ご質問内容の一つ「リスケジュールの決着が全てつき、保証協会に保証料を支払えば、割引できるようになるのでしょうか?」について、上記に記載したようにリスケジュールの決着と手形割引ができることになることとは、関係性がありません。