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会社経営に関して必要な情報の順序

会社には様々な情報がありますが、その情報全てが本当に必要なものであり、また正しいものなのでしょうか。多くの中小企業は、情報は多ければ多いほど良いという思い込みによって、不必要な情報の収集と無駄な集計時間を割いているように思います。

情報の集め方

私 :「社長、売上が計画に対して大きく遅れていますが、その原因は何ですか。」

 

社長:「今、資料をまとめている所だから、細かいところまで分かっていないよ。」

 

私 :「どんな資料を、まとめていらっしゃるのですか。」

 

社長:「日別・週別・担当者別・取引先別・商品別などを、昨年対比で色々とあるよ。」

 

私 :「そこまでの資料があれば、その原因は分かりませんか。」

 

社長:「だから、その原因を知るために、資料をまとめる時間が必要なんだ。」

 

資料は申し分ないほどありますが、本当に知りたい売上低迷の原因が分かりません。それは、資料を集めることが目的となり、本来の目的である会社の改善を忘れているからです。時に、いろいろな情報を手元に置いていることに安心感を持ってしまい、そこで改善行動がストップしてしまうこともあります。

 

また、情報をしっかりとまとめたとしても、その情報が何ヵ月前のものであれば、改善のスピードは遅くなり、せっかくの資料も意味が薄れます。

 

情報の扱い方には順序があります。その順序とは、

 

① 情報収集

② 情報管理

③ 情報分析

④ 情報活用

⑤ 情報共有

 

です。この度の場合は、①に問題があります。情報を収集することは必要だが、それがバラバラに集計されていたり、本来不必要な情報データまで集めてしまったり、その結果その資料の整理で時間がかかってしまいます。

 

本当に欲しい情報は何なのか、という情報の特定をすることが第一です。そして、その情報をどこから集めてくるのか、情報の経路を決めることが第二です。例えば、営業マンの日報のみからの情報源であれば、真実でないことがあります。つまり、その情報は本当に正しいのかという、情報の検証が第三に必要となります。

 

このように情報は集めれば良いというものではなく、その集めた情報をどのようにして使うかが重要なのです。

 

この状態を改善するには、情報を集めたり、入力したりしている方の意識を変えていただくことが大切です。具体的には、この情報を何の為に必要なのかを理解していることであり、上司から入力しろと言われたから入力しているでは駄目です。また、上司も何の為に必要な資料なのかを伝える必要があります。今の時代このような入力作業のみの社員は不要となり、人間の作業はどんどんAIに変わっていきます。

 

情報コレクターにならず、しっかりとその情報を活かし、会社の成長に向かっていただきたいと思います。

 

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この記事の著者

  • 野上 智之

    公立大学法人北九州市立大学卒業、大手システム会社を経て、教育研修会社での新規部門立上げや西日本責任者としての実践により、収支損益の黒字化と人財育成がなければ、企業は元気にならないという強い信念のもと中小企業に特化した経営コンサルタントに転身。現在も10社を担当し各地でセミナーや研修を実施したり、地域金融機関との連携を実施。行政書士試験合格、宅地建物取引士、動産評価アドバイザー(TAA)、中小企業庁ミラサポ専門派遣登録専門家、プッシュ型事業承継支援高度化事業登録専門家(中小企業庁)、再生支援ネットワーク会議メンバー(広島)

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