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目標利益を上げる売上高をどのように確保するのか

デジタル化の進展で、知的財産や人材教育等の見えない資産「無形資産」の重要性が高まっています。今後、厳しい経営環境の中で無形資産を強化していくことは、会社を成長させていく上で重要です。

 

今回は、前回に引続き損益分岐点比率について、もう少し詳しく多面的にお話をします。

 

デジタル化の進展で、知的財産や人材教育等の見えない資産「無形資産」の重要性が高まっています。今後、厳しい経営環境の中で無形資産を強化していくことは、会社を成長させていく上で重要です。

 

今回は、前回に引続き損益分岐点比率について、もう少し詳しく多面的にお話をします。

 

損益分岐点売上高を活用して、達成したい利益を上げる為にはどれ位の売上高が必要かを把握するのが目標利益達成売上高です。

 

※目標利益達成売上高=(固定費+目標利益)÷(1-変動費率)

 

目標利益金額を決めることで売上高がいくら必要かを分かることが出来き、その目標を達成する為の行動がより具体的になります。

 

中規模企業の損益分岐点比率は85.1%ですが、業種別に見ると以下の数字になります。

 

  • 建設業:78.2%
  • 卸売業:80.9%
  • 製造業:85.1%
  • 小売業:88.4%
  • 宿泊業、飲食サービス業:97.5%

 

(資料:財務省「令和元年度法人企業統計調査年報」)

 

この比率は低ければ低い程良く、経営は安定しています。業種によって収益構造の違いがあるので、同業種の数字を目安にして自社と比較してみて下さい。

 

業種や事業戦略により企業の収益構造は、変動費・固定費のコストで大きく変わります。

 

  1. 固定費比率が高い企業(ハイリスク・ハイリターン)
  2. 変動費率が高い企業(ローリスク・ローリターン)

 

一般的に、不況期には利益の減少幅を低く抑えることが出来るのは変動費が高い企業、好況期には多額の利益を計上できるのは固定比率が高い企業になります。コストの総額は同じでも、変動費率・固定費比率によって収益構造は変わります。

 

損益分岐点を使用する上で気を付ける点があります。

 

損益分岐点は定期的に見直す必要があります。一度算出したらずっとその数字を数年間使い続けることはできません。最初に算出した変動費と固定費の数字が変化すると損益分岐点も変化するので、その都度、計算を再度行う必要があります。

 

損益分岐点は、売上高・変動費・固定費の勘定科目を使って早く、簡単に、概算数字を出すことが出来ます。目標達成利益を上げる売上高をどのように確保するのか、コストをどうすれば削減できるか等多くの事を検討することが可能なので、活用してみて下さい。

 

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この記事の著者

  • 井上 貴裕

    東京の地方銀行に15年間勤務。主に中小企業を対象に、担当者として常時100社前後を担当し、多くの取引先と接し、企業の成長・発展に貢献。事業再生支援・財務分析による経営改善等幅広い業務に携わり、資金調達、金融機関との交渉に強みを持つ。長年勤務し身に付けた業務・知識・経験により、金融機関との良好な関係作り、資金調達の支援、銀行が要望している資料作成は熟知している。500社以上の経営者様の相談を受け、解決手段を1000案以上の提案している。

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