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「借りた金は返すな!」という言葉の誤解

「借りた金は返すな!」と言えば、加治将一先生・八木宏之先生が執筆され、シリーズ累計では50万部をはるかに超える発行部数となったベストセラーです。読まれた方はもちろん、そうでなくともこの言葉には聞き覚えがある方は、非常に多いことと思います。

 

私の仕事柄でしょうか、最近はインターネットを見ていると「国が認めた、借金を減らす方法」というのも随分よく広告で拝見します。

 

お客さんとお話していても、このお話がよく出てきますが制度としては極端に難しいものではないものとはいえ、その考え方には、少し気をつけておくべきなのでしょう。

 

何も、借りたお金は絶対に耳を揃えて返さなくてはならないとかそんな杓子定規なことを言いたいのではありません。

 

過剰に借金に苦しむより、どこかでケリをつけた方が将来、一生という意味ではより生産的なこともできますし、そもそも「返さない」と「返せない」は違います。

 

しかし、借りた金は返すな、この言葉は、単に借り逃げしてよいという意味の言葉ではないことは、よく認識しておくべきです。

 

結論を申し上げてしまえば、「今借りているお金を返さなくてはならないからといって、他でもっと高金利のお金を借りてこよう、なんて考えるくらいなら、今ある借金を返さなくていい」

 

これを短くしたものが「借りた金は返すな!」です。

 

…どうしてこれ、自信をもって申し上げられるのかといいますと。弊社コンサルタントが(私が直接ではないのですが)、八木先生より直接伺ったから、なんです。

 

編集者が、書籍のインパクトを強めるために名付けたのだとか。マーケティングの都合とは、怖いものです。

「返すために借りる」からの脱却

大事なことは、

 

  • 正常な格付、フェーズで融資を受けている企業・個人は よりよい条件を求めてよい
  • 再生フェーズにある企業・個人は 「無理をして「正常であるようにやせ我慢して」 今ある融資を返そうとしなくてもよい
  • ただし、「やばい」と思ったときには、融資は得られない 状態になっているので、早め早めに対応を。 ギリギリでお金を借りているのならば、もう対応を 待ってはいけない

 

ことなのでしょう。銀行対応は、困ってから、その時になってからでは遅いから、です。予防措置が全てです。なぜなら、都合が悪くなった後では銀行は動かないから。

 

常に先へ先へ、対応を決めていただければ、問題はなくなります。

 

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この記事の著者

  • 今野 洋之

    1998年さくら銀行(現三井住友銀行)入行。6年間で一般的な融資から市場取引、デリバティブ等広範な金融商品を多数取扱う。その後、企業側での財務経理責任者としてM&Aを実施、フリーとしての活動を経て2008年に当社入社。 相談・面談件数は全国で1100件以上、メルマガや雑誌等の記事執筆からメディアからの取材対応も多数。 一般的な金融取引の見直し、借入の無保証化、銀行取引の見直しによるコスト削減を一企業で年間8百万円以上達成。 粉飾開示と同時の返済条件変更依頼、条件変更中の新規融資実行も多数実施し、変則的な条件変更(一部金融機関のみの条件変更)の実行や、事業譲渡による再生資金の調達、事業を整理する企業の上記を全て、法制度・コンプライアンスの抵触なしに履行。

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