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資金調達コンサルタントの限界

「あなたの会社が資金調達できるようにします。」をうたい文句にして、資金調達を売りにするコンサルティング会社は、多くあります。弊社も創業当初は、資金調達コンサルティングをメインの業務としました。

 

しかし、資金調達を売り物にするコンサルティング会社の弱点は、その企業が赤字が出たり、債務超過となったりする場合など、苦境に陥った時に、資金調達ができなくなることです。

 

企業が黒字であるなど、業況がまずまずの時は、資金調達は行いやすいでしょう。資金調達の知識にとぼしい経営者は、資金調達を売り物にするコンサルタント会社に相談して、資金調達を受けることができます。

 

しかし、赤字や債務超過に陥った時が問題です。いくら資金調達コンサルティングが得意といっても、赤字や債務超過の企業は、銀行は基本的に融資を行いません。そうすると、資金調達コンサルティング会社は何もできなくなります。

 

イメージ的には、

 

企業の業況がまずまずの時

 

通常の資金調達の可能性70%

資金調達コンサルティング会社によって資金調達の可能性を80%へ

 

企業が赤字や債務超過に陥った時

 

通常の資金調達の可能性2%

資金調達コンサルティング会社によって資金調達の可能性を5%へ

 

という感じです。中には、企業が赤字や債務超過に陥った時でも、資金調達の可能性を80%へ上げるコンサルタントもいますが、それは、決算書の偽造によって銀行を欺いて資金調達を行う、と考えて間違いないでしょう。

 

そういうコンサルタントは、コンサルタントと呼べるものではありません。悪質融資ブローカーです。

 

決算書の偽造(粉飾決算も同じです)は犯罪行為です。刑法の詐欺罪にあたります。銀行を欺いて融資を受けたということで、それが見つかれば、刑事で訴えられてもおかしくないでしょう。(時々、新聞紙上で粉飾決算で逮捕されたブローカーや経営者の記事を見かけますよね。)

犯罪行為を犯さない、通常の資金調達コンサルタントは、赤字や債務超過に陥った企業で、資金調達を行うことは、95%(いやそれ以上)、無理なのです。

 

そもそも、赤字に陥った企業は、

 

○赤字を黒字にする対策を行うこと

 

が問題解決策なのであって、

 

×赤字を埋めるために資金調達を行うこと

 

はなんの問題解決策でもありません。

 

資金調達コンサルタントを、業績がまずまずの企業が、資金調達の可能性を高めるために、活用するのはよいでしょう。しかし、赤字や債務超過の企業が、資金調達コンサルタントをあてにするのは無理があります。相談する相手が違うのです。

 

私の会社も、開業当初は資金調達コンサルティングを中心にしていましたが、相談にこられる企業のほとんどは「赤字だから融資が受けたい」という相談であり、そのような企業の問題解決策は資金調達だろうかと、疑問に思い、方向を思いっきり変えて、赤字や債務超過など業況が厳しい企業、資金繰りが厳しい企業をどうやって立て直すかという、会社再生、事業再生のコンサルティングに方向性を変えたのです。それが2年半前です。

 

厳しい状況に陥っている経営者は、問題解決策を資金調達に求めると大失敗します。

 

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