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会社と銀行との訪問関係と信頼関係の築き方

銀行から円滑に融資を受けるために、重要な3つのポイントは、

 

  1. 決算書
  2. アピール書類
  3. 銀行との信頼関係

 

です。2は、銀行融資を申込む直前に用意することができますが、1と3は、日頃から企業が、心がけておくべきことです。

 

1については、業績が良くなる経営をしていくことはもちろん、銀行が企業の信用格付を行う際に良い格付となるような決算書の作り方、財務体質改善の仕方、がポイントとなります。これは、銀行融資を申込む直前にあわてて行おうとしてもできないことであり、日頃から企業が心がけておかなければならないことであります。

今回のメルマガでは、3.銀行との信頼関係の築き方、について述べます。

企業と銀行との行き来について

(1)企業が銀行を訪問する

(2)銀行が企業を訪問する

 に分けて考えます。

(1)企業が銀行を訪問する

もしあなたの会社に、銀行の得意先係が訪問してくることが多くても、せめて3ヶ月に1回は、あなたの会社側から、銀行に訪問してください。訪問先は、融資係、です。なぜ融資係に3ヶ月に1回訪問するべきなのか。それは、銀行の融資係にあなたの会社のことを知ってもらい、好印象を持ってもらうため、です。

 

銀行の支店には、3つの係があります。預金係、融資係、得意先係、です。この中で融資係は、融資の審査をする係です。融資係の特徴に、外を出歩くことがなかなかない、ということがあります。

 

融資係はその日常業務で、支店の中にいて、数多くの融資案件の融資審査を行っていますので、なかなか外出できないわけです。そのため、融資係は、融資の審査にあたって、融資を申込んだ企業のことを、審査書類だけで見がちになります。

 

書類だけで見られてしまうということは、あなたの会社のことを、良くない印象で、融資係に与えてしまう、というリスクがあります。また書類だけで見られてしまうということは、融資係はあなたの会社のことを、他の多くの融資を申込んでくる企業の中の「その他大勢の一社」でしかない、という見方もされてしまいます。

 

そのため、あなたの会社側が、銀行の融資係に3ヶ月に1回、訪問することが重要なのです。

 

融資係に訪問します。訪問の名目は、試算表、資金繰り表を渡す、ということにします。そのような名目があれば、あなたの会社は融資係に訪問しやすいことでしょう。

 

融資係に訪問した時、あなたの会社と、融資係の銀行員とは必ず会話を行うようにします。30分ぐらい、いろいろな話をするとよいでしょう。

 

そうすると、あなたの会社は、融資係にとって「その他大勢の一社」から「顔を知っている一社」に変わることができます。その会話の中で、事業計画書なども使って、あなたの会社の将来のビジョンを語れば、融資係の銀行員は、あなたの会社のことを、良い印象を持つことになります。

 

銀行の融資審査で、融資の稟議書に否定的な意見を書くのはいつも融資係です。なぜなら、融資係は「融資の貸倒れを出さないこと」で上から評価されるからです。その融資係の行員が、あなたの会社に良い印象を持ち、融資審査の場面になっても、稟議書に前向きなことを書いてくれれば、それだけ融資審査は通る可能性は高くなります。

 

3ヶ月に1回、あなたの会社側から融資係へ訪問し、融資係と良い関係を築いてください。

(2)銀行が企業を訪問する

3ヶ月に1回、あなたの会社が銀行を訪問するとともに、1ヶ月に1回、銀行であなたの会社を担当する得意先係が、あなたの会社を訪問してくる形も作ってください。

 

銀行での得意先係とは、たくさんの顧客を訪問して、営業してくる係です。たくさんの企業を訪問し、たくさんの融資案件を獲得してこなければなりません。

 

企業が銀行の融資係に訪問して融資を申込むより、銀行員が企業に訪問してくる都度、提案をさせて、その流れの中で融資を申込んだ方が、流れがスムーズであり、その分、融資審査が円滑に行きやすいです。

 

そのために、銀行の得意先係が、1ヶ月に1回、あなたの会社に訪問してくる形ができていると理想的なのです。しかし現状、あなたの会社に銀行員がなかなか訪問してこない場合。どうしたらよいのでしょうか。

 

逆に、銀行員の立場になって考えてみます。

 

銀行員としては、あなたの会社を訪問する名目がほしいです。なぜなら、なんの名目もなしに企業に訪問すると、「何しに来たの?」というような顔をされることが、銀行員にとってはこわいからです。そのような顔をされるのがこわいから、用事もないのに、銀行員は企業になかなか訪問しづらいのです。そしてあなたの会社から、足が遠のいてしまうことになります。

 

名目を作ります。その名目は

 

1ヶ月に1回、試算表を取りに来て

 

これでよいです。

 

3ヶ月に1回は、あなたの会社が銀行を訪問し、試算表と資金繰り表を渡しますが、それ以外の月は、銀行の得意先係があなたの会社に訪問してきてもらい、試算表を取りに来てもらいます。その3ヶ月に1回の月でも、気軽に銀行員が企業に訪問してこれるように、話をしておけばよいです。

 

また銀行員が訪問してきたら、試算表を渡してそれで終わりではなく、30分ぐらい応接で会話をします。

 

営業の力がある得意先係であれば、訪問の都度、企業への提案を持ってくるものですが、そうでない得意先係でも、訪問の都度、提案を持ってきてくれるように、話をしておいてください。重要なのは、銀行員があなたの会社に訪問してくる都度、何か提案を持ってくるような習慣を付けさせることです。

 

また、もし銀行員があなたの会社に訪問してこない時があったら、電話で連絡し、訪問してほしい旨を伝えればよいです。

重要なのはあなたの会社と銀行員との人間関係を作ること

以上述べたように、3ヶ月に1回はあなたの会社が銀行の融資係を訪問する、1ヶ月に1回は銀行の得意先係があなたの会社を訪問してくれるようにする、この形ができると、銀行の信頼関係が築いていきやすくなります。

 

銀行員も人間です。何も知らない企業より、人間関係を築けている企業の方が、融資審査は円滑になりやすくなります。また融資を申込む直前になって、このような関係を銀行と築こうとしても遅いわけで、あなたの会社が日頃、銀行とどう信頼関係を築くか、心がけることが重要となります。

 

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